関西を拠点に活躍する“ちょうどいい”イケメン演劇集団・劇団Patchとカンテレとがタッグを組み、関西からエンターテインメントを盛り上げていく企画『カンテレ×劇団Patchプロジェクト』。その第一弾となる音楽朗読劇『マインド・リマインド~I am…~』のゲネプロが25日、大阪・サンケイホールブリーゼで行われた。

【写真】初日を控えけいこを終えた感慨を語った劇団Patchのメンバー

 劇団Patchは、ワタナベエンターテインメントが関西版D-BOYSの誕生を目指し、2012年に3000人を超える応募の中からオーディションで選ばれた一期生で結成。現在は四期生まで加入し、中山義紘、井上拓哉、松井勇歩、竹下健人、三好大貴、星璃、吉本考志、近藤頌利、田中亨、納谷健、尾形大吾、藤戸佑飛の12人で構成されている。劇団名は、関西弁で一生懸命を意味する“必死のパッチ”に由来している。

 本プロジェクトは、結成8周年を迎えた劇団Patchと、8チャンネルのカンテレが、今年8月8日に始動を発表。コロナ禍でも何とか作品を届けたいと、舞台の内容をオリジナルストレートプレイから朗読劇に変更するなどし、最大限の感染防止対策を行った上で上演にこぎつけた。

 『マインド・リマインド~I am…~』は、ある特定の香りから記憶が呼び起こされる“プルースト現象”の音楽版。登場人物は、ロボットのエンジニアをしている主人公の「僕」、「僕」の恋人で音楽好きな「彼女」、「僕」の友人でもある「彼女の弟」、「僕」が訪れるクリニックの「医師」の4人。劇団Patchメンバーが、公演ごとに組合せを変えて「彼」「彼女の弟」「医師」の役で3人ずつ出演。また、ヒロインである「彼女」をWキャストで演じる谷村美月と入山法子との組み合わせもあり、全部で9パターン行われる。

 会見で、中山はあす26日に行われる初日について「今年は劇団Patchにとってもリスタートの年で、いろいろと考え直すきっかけが多い年でした。初日を迎えられること自体、本当にありがたい気持ちでいっぱいです。マスクやフェイスシールドなど感染対策を徹底したけいこ場で、演出・木村さんも演者の顔を見づらい中でのけいこでありましたが、なんとかお客様を招く準備が整ったこと、本当にうれしく思います。作品的にも人間の愛、人間が考えていることとはなんだろう?というものが題材なので、それを生の人間が舞台上で演じることがピッタリの作品だなと思います。全員で力を合わせた良い作品ができたと自信があります!」としみじみ。

 初日の公演で主人公の「僕」を演じる井上は「個人的には今年、舞台に立つのが初めてで、とても緊張すると思いますが、初日1発目の公演で、全部で9通りの組み合わせがある中でお客様にイメージしてもらいやすいように、模範解答じゃないですけどステキな物語をお届けできればなと思います」と力を込める。ヒロインを演じる谷村は「自分はコロナ禍の中でも舞台に立つことができていた方でしたが、今回、おけいこをしていて、マスクで相手の表情が読めない難しさを痛感しました」と振り返る。東京から大阪に来た入山は「単身で大阪に2週間滞在し、ほとんどがけいこ場とホテルの行き来と、気分転換に公園に散歩くらいでしたが、そんな中でも大阪の人のパワーというのをとても実感しました。ちょっと異国に来たような気分で、とっても楽しい滞在期間でした。毎日、面白いことをPatchの皆さんと谷村さんがしてくれるので、安心して楽しくおけいこを過ごさせてもらいました(笑)」と笑顔を見せた。

 大阪公演と東京公演で3役すべてを演じる納谷は「演じ分けができることが単純にうれしいです。9公演、さまざまな組み合わせがあるので、自分だからこそできる表現だったり、劇団Patchだからこそ作れるお芝居だったりを見せていきたいです。今年は悔しい思いもたくさんしましたし、自分の意志、個人の部分も見ていただけたらとも思いますので、3役で“納谷健”を出していきたいと思います」と宣言。ゲネプロで主役の「僕」を演じた松井は「今回、大阪公演で場当たりするチーム、ランスルーのチーム、ゲネプロできるチームの3チームあって、劇場に入ってからの初めても多くて。すごく新鮮な気持ちで、ゲネプロができて楽しかったです。お客様にしっかり物語のメッセージを届けられる演劇にしたいです」と話す。

大阪公演で「医師」を演じる近藤は「Patchとして僕は記者会見させてもらえるのが初めてなので、とてもありがたいです。その場で起きたことをリアルに楽しんだらすてきな舞台になると思うので、精一杯頑張りたいと思います」とコメントした。

 また、アドリブについての質問に、中山は「実はアドリブのところがあって、これは弟役に与えられた使命です(笑)」とニヤリとした。最後に、中山は「とにかく、安心、安全の舞台を届けられるよう準備をしてきたので、日常を忘れて劇場の雰囲気を楽しんでください」とメッセージ。井上も「コロナ禍でも、お芝居に罪はないと思います。Patchのモットー“関西から日本を元気に!”。こんな時だからこそ僕たちからパワーを発信していきたいです」と話していた。

 大阪公演はあす26日、27日にサンケイホールブリーゼで3公演、東京公演は来年1月28日から31日に東京・紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAで6公演を上演。歌い手のDIVAにはミュージカル女優の青山郁代、アコーディオン演奏は秦コータロー、ギター演奏は齋藤晋介が生演奏で出演する。公演終了後には、劇団Patchのメンバーが毎回ステージに上がり、公演の裏話やゲームコーナーなども開催。メンバーの尾形と藤戸は、この作品で劇団Patchを卒業するため、現メンバーが揃っての出演は本作が最後となる。