テレビ朝日の弘中綾香アナウンサー(29)が「Hanako. tokyo」(マガジンハウス)で連載する『弘中綾香の「純度100%」』が、フォトエッセイとして書籍化されることが明らかになった(2月12日発売)。2019年5月から月に2度、テーマを決めず書き連ねてきたのは、アナウンサーという立場から見えるテレビの世界や、大好きなアイドルのこと、日常での些末な気づきなど多岐にわたる。“つれづれなるままに”書きつつも、どこか自分の内面を静かに省みるような視点が魅力的な一冊。どんな思いを胸に、自分自身を書きつづったのか、弘中アナに聞いた。

【写真】彼女感!寝起き姿でデコ出しショットの弘中綾香アナ

 来年2月には30歳を迎える弘中アナ。今回のエッセイ出版は「もうすぐ30歳になる私に自分から贈り物をしたいと思ったことがきっかけ」だったと話す。「私の中で“30歳になる”というのが結構大きくて。昔から本が好きで、書くことも好きで、得意というわけではないですが、形にしたい夢があったんです。ですから、せっかくこういうお仕事をさせてもらっているし、『このタイミングで出したいです』と私から提案しました」と、節目の歳に今の自分を書き留め、形に残すと決めた。

 執筆にあたっては内容的なテーマを決めず、「あまり背伸びしない表現」にこだわったという。「書くことに関しては本業ではないので、上手くはできないと思った」と謙そんしつつも、「テレビなどでは面白いことを言わないといけなかったり、その場に合わせて少し誇張したり、テクニックとしてやることもあります。しかし、(文章では)そういうこと一切なしに、思ったことを等身大の言葉で、責任を持って書くというのが私の中でテーマとしてあったんです。ですので、ここに書かれていることに関しては、私は100%責任を持てます」と断言した。

 「1000~1300字くらいを使って一つのテーマを扱うと、考えたことを誤解のないように書けるというのが醍醐味なんだと感じました。こうしたインタビューでも、質問されて数分で的確な答えが出てくるものではないですけど、3~4時間PCの前に座って1300文字を書くと、自分の本当に言いたいことが言えるんだ、と。アナウンサーという“瞬発力”が大切な仕事をしている分、練りに練った文章の良さというのを改めて感じています」。伝えることを生業とするからこそ知る“言葉の重み”を、改めて反芻(すう)する時間でもあったようだ。

 そうした時間のなかで得たものを聞くと、「文章だと『こういうモヤモヤした気持ちってどう言ったらいいのだろう、どう言ったら相手に理解してもらえるのだろう』みたいなことをものすごく考えるじゃないですか? だから類語辞典なども調べたりとか、まず語彙力が上がったというのがあります」と語る。

 また、「言語化すると頭の中がスッキリしますよね。私は何をこんなにモヤモヤしていたのだろうとか、なぜこんなに嫌なのか、好きなのか。文字にすることで何時間もそうした考えと向き合う。人間て、最近はインプットばかりで、そういう時間が少ないですよね。だから、大事な時間だなと思いました」と、自分の思慮を深める時間の貴重さにも気づいたと話した。

 テレビで見せる天衣無縫な発言と、内省的な書き言葉のギャップがとても味わい深い初エッセイ。今後も執筆業を継続してくれるのか、期待してしまうが…。「当初は、月に2回1000文字以上って仕事の負担になるって正直思ってたんですけど、今はすごく良い時間になっています。私のアナウンサーという仕事と(表現手段が)相反するんですけど、2つが両輪となって生きていけている感じがするので、発表するしないにかかわらず続けていきたいと思ってますね。日記などでも良いですし。インタビュー答えるより多分、得意な気がします(笑)」と、はにかみながらも目を輝かせていた。

■書籍情報:『弘中綾香の純度100%』(2021年2月12日発売)

 女性向けライフスタイルマガジン『Hanako』の公式ウェブメディア『Hanako.tokyo』で、2019年5月から掲載中の同名連載に、書籍オリジナルコンテンツを書き下ろし。2021年2月に30歳を迎える弘中アナが、全編自身の言葉で書きつづる「いま」(29歳)と「これから」(30歳)の2つのパートで構成される。

 「いま」パートでは、2020年12月までのすべての連載を収録。写真はすべて季節ごとに撮りおろしされており、本書ではその未公開写真を多数掲載。また、「もしアナウンサーになっていなかったら」というテーマで撮影した書籍オリジナルの職業イメージフォトも、書き下ろしエッセイとともに収録する。4つの職業になりきった弘中アナの姿は、ここでしか見られない。

 後半の「これから」パートでは、「会いたいひとに聞きたい…弘中綾香の30歳、どう進めばいいでしょう?」と題した対談企画。弘中アナ自身が直接会って話しを聞きたかったという、作家・林真理子氏、テレビ朝日エグゼクティブプロデューサー・加地倫三氏、オードリー・若林正恭という3人と対談した。弘中アナ自らがインタビュアーとなり、30歳からの生き方、働き方、進むべき道について話を聞き、その感想を書きおろしエッセイとして掲載する。