先日開催された『女芸人No.1決定戦 THE W 2020』(日本テレビ系)では吉住が優勝、20日に行なわれた『M-1グランプリ2020』(ABC・テレビ朝日系)では、マヂカルラブリーが5081組の頂点に立った。コロナ禍で「笑い」が人々の癒しの一つになった2020年。ORICON NEWSでは恒例の『2020年ブレイク芸人ランキング』を発表。その結果、上半期同様に“傷つけない笑い”を構築し、幅広い世代に支持を得た【ぺこぱ】が首位に輝いた。

【ランキング表】女性芸人が3組ランクイン! 全世代で支持を得たぺこぱを抜いた10代1位は?

■“ノリツッコまない”という新しいフォーマットも確立 番組出演&CM起用も増加

 上半期に引き続き、ブレイク芸人1位は【ぺこぱ】が戴冠した。2019年1月1日放送の『ぐるナイ・おもしろ荘』(日本テレビ系)で優勝して頭角をあらわし、歴代優勝者同様にブレイクを実現。

 過去にラッパーキャラ、ホストキャラ、着物とローラーシューズなどの“失敗キャラ”を経てきた彼ら。“ノリツッコまない”と“傷つけない笑い”を作り出し、独自の人気を確立。お笑い界に新たな方法論を打ち出して、高評価を得た。

 ネタ中に松陰寺太勇がキメる「時を戻そう」のフレーズは『2020 ユーキャン新語流行語大賞』にノミネート。シュウペイが見せる“シュウペイポーズ”は、五木ひろし、KinKi Kids、中村倫也、あいみょんなど各界の著名人が披露しており、一大ブームを巻き起こした。

 そんなぺこぱは『2020テレビ番組出演本数ランキング』(ニホンモニター)の『2020ブレイクタレントランキング』では昨年の出演本数と比べた「増加番組数」で297本増と1位を獲得。各番組で個性を発揮し、11月20日放送の『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』(TBS系)では2人の半生が特集された。

 さらに、“傷つけない笑い”の好イメージからカゴメ『野菜生活 Smoothie』、日清『チキンラーメン』など大手企業のCM出演も増加。日めくりカレンダー「毎日ぺこぱ」は5万部を突破した。

 コロナ禍で気分が沈みがちな日々に優しい笑いを届けた彼らには「独特なキャラで笑いをとり子どもにも愛されてるような芸人だなと思います。ブレイクまで色々なことに挑戦してやっとたどり着いた答えが新しい芸風でおもしろいです!」(北海道/10代・男性)、「ギャグもブレイク、いろんなテレビ番組に引っ張りだこだから」(三重県/50代・女性)と老若男女が絶賛。

 “傷つけない笑い”についても「つっこまない突っ込み、斬新で教育的にも良い」(千葉県/40代・男性)、「人を嫌な気持ちにさせないのでとても好きです」(岩手県/20代・女性)と称賛する声が多かった。

 現在も冠番組『特命ぺこぱ ~ぺこぱ貸します~』(dTVチャンネル ひかりTVチャンネル+)が配信中。今後の地上波レギュラー番組の増加にも期待したい。

■圧倒的なパワーでひきつける 芸人の枠に収まらないマルチな活躍

 バラエティ番組以外の露出も増えた【フワちゃん】が2位に躍り出た。『2020 ユーキャン新語流行語大賞』のTOP10に「フワちゃん」がランクイン。ニホンモニター調査の『2020テレビ番組出演本数ランキング』の『2020ブレイクタレントランキング』では昨年からテレビ出演本数が285本増で2位にあがるなど、縦横無尽の活躍ぶりで知名度を大躍進させた。

 常にハイテンションでチャンネル登録者数75万人を誇るYouTuber芸人として、タメ口キャラで大ブレイク。芸能界の大御所である明石家さんま、ビートたけし、和田アキ子、黒柳徹子にも動じることなくタメ口でトーク。和田は、12月5日放送の『アッコのいいかげんに1000回』(ニッポン放送)で「タメ口っていうけど、機転が利くし、頭いいと思う。普通のお笑いのボケじゃなくて、1言えば3返ってくる。回転が速いね。私はよく頑張ってるなと思う」とフワちゃんを絶賛した。

 『24時間テレビ』(日本テレビ系)の生配信中に見せた、“ネットとテレビをつなぐ存在”として期待され『グッとラック!』(TBS系)で金曜レギュラーとして出演するなど、独自視点でコメンテーター的な役割も果たし、“若者のオピニオンリーダー”ともなりつつある。

 それだけに「バラエティーには必須な存在になった気がするから。タメ語でも何故かイライラしないキャラクターがよい」(神奈川県/10代・女性)、「テレビで見ない日はほとんどなかったから」(滋賀県/10代・男性)と10代からの支持では1位を獲得。

 帰国子女であり、東洋大学文学部中国哲学文学科卒業のインテリでもあることから、「一見アホっぽいけど笑いのツボは押さえていて、本当は頭の回転が速そうで好感が持てる」(埼玉県/50代・女性)、「バラエティーでたくさん出ているだけでなく、知的なのもわかり東京都のCMなどで英語を話したりして色々活躍していた」(神奈川県/40代・女性)と年上層からも評価を受けた。

■月9出演果たした女芸人 第7世代中心メンバーとしても奮起

 上半期5位からのTOP3入りを果たしたのが女性トリオ・3時のヒロイン。昨年の『THE W』の優勝以降、露出、認知度ともにアップ。霜降り明星やEXITら第7世代とも番組共演が多く、若手の女性芸人としては最も勢いがある存在となっている。

 人気の理由はネタの面白さもあるが、それぞれの個性も際立っており、各番組でフィーチャーされてきた。元アイドルの福田麻貴は、構成作家の顔を持つブレインとして、2人をまとめるしっかり者として活躍。ゆめっちは18歳の頃から25キロ太り、恋愛体質なことでも知られている。かなでは、女優をやめてお笑いに転向し、秋葉原にある『ムチぽちゃメイドカフェ Shangrila』で働いていたエピソードも各番組で語り笑いを誘ってきた。

 さらにバラエティーの枠を超え、今年は女優としても活躍。福田はドラマ『いいね!光源氏くん』(NHK総合)の5話、『危険なビーナス』(TBS系)に出演。かなでは『監察医 朝顔』(フジテレビ系)に出演して本格派の演技が注目された。

 各番組で“爪あと”を残してきた彼女たちに「毎日のように見かける。女トリオなだけでなく受け答えなども上手いしテレビに出ていたらついつい見てしまう。見た目も可愛らしい」(北海道/30代・女性)、「テレビの露出が飛躍的に増えた」(茨城県/50代・男性)と頻繁に見たという声が多数。

 それぞれの個性も人気で「3人とも面白い」(大阪府/20代・女性)、「ポスト森三中」(熊本県/30代・女性)などの声も多かった。

■大混戦の“芸人YouTuber”も続々ランクイン

 お笑い芸人もYouTubeアカウントを持っているのが当たり前となった昨今。TOP10を見ても、10組全員がアカウントを所持、多くのチャンネル登録者数を獲得しており、人気の指標にも。10位の【霜降り明星】は115万人の登録者を有する「しもふりチューブ」を配信。コロナ禍の中で、テレビだけではなく、ネットの世界でもネタなどをバズらせてブレイクしている芸人がランクインしている。

 6位の【チョコレートプラネット】はチャンネル登録者数71万人以上で、瑛人の「香水」のカバーは3332万回再生を記録するなど数々のバズりネタを披露。『でんじろうのTHE実験』(フジテレビ系)などテレビの露出も多く、YouTubeとテレビをうまく連携させて、シナジー効果を巻き起こしている。「瑛人さんの香水をマネた動画がすごくヒットしたから」(奈良県/10代・女性)と耳目を集めた。

 8位の【ぼる塾】は、あんり、きりやはるかの「しんぼる」と、田辺智加、酒寄希望の「猫塾」が合体し、昨年12月に結成したカルテット。酒寄が“育休中”で現在は3人で活動している。YouTubeは登録者数16万人であるものの、『ぼる塾漫才「幸せになりたい!」』は142万回、楽屋で食事するだけの動画が91万回など再生数も上々。田辺のギャグ「まぁねぇ~」は『新語・流行語大賞』にノミネートされたことも話題に。アンケートでは「結成1年とは思えないおもしろさと安定感、独特な雰囲気でこれからもっと人気が出ると思う」(京都府/20代・女性)と期待する声が多かった。

 9位の【かまいたち】も73万人以上の登録者がおり、自身のチャンネルのコンセプトとして「芸人ではなくYouTuber」を掲げ、YouTuberとして真剣に取り組んでいることを公言。「かまいたちがチャンネル名の許可をもらいに行きました」動画は185万回再生を記録しているなど100万回再生の動画が多数。『かまいガチ』(テレビ朝日系)、『かまいたちの机上の空論城』(関西テレビ)、『かまいたちの掟』(さんいん中央テレビ)など冠番組も話題に。

 そんな彼らには「好感ある面白味があり、トーク・アドリブ力のバラエティセンスがあるから」(神奈川県/30代・男性)とオールマイティに活躍できる点が絶賛された。

 同ランキングの上位3組は、ニホンモニター発表の『2020ブレイクタレントランキング』とTOP3が同じという結果に。今年は『有吉の壁』(日本テレビ系)のような“純度100%”のお笑い番組がヒットしたことで、惜しくもTOP10入りはならなかったが脚光を集めた芸人も多数いる。

 上半期の同ランキングに名前がなく初登場となったのは【ぼる塾】のみとなったが、年末年始の特番以降に露出を増やす芸人も出てくるはず。毎年“M-1後”の活躍が顕著で出るランキングだけに、来年はコンビで『M-1』、野田クリスタルがピンで『R-1』を制したマヂカルラブリー、『THE W』優勝の吉住がどれだけ上位に入ってくるのか注目だ。

【調査概要】
調査時期:2020年11月19日(木)~11月24日(火)
調査対象:計1000名(自社アンケートパネル【オリコン・モニターリサーチ】会員10代、20代、30代、40代、50代の男女)
調査地域:全国
調査方法:インターネット調査
調査機関:オリコン・モニターリサーチ