かわいい動物の形をした人気のロングセラービスケット『たべっ子どうぶつ』。ビスケットの上に、それぞれの動物の絵を描いてデコレーションする動画を投稿しているTwitterアカウントが話題だ。投稿主はsp(@spcookies20)さんで、『たべっ子どうぶつ』にインスパイアされた、リアルでキュートなアイシングクッキーを次々と制作。「商品化したら値段が10倍以上高くなりそう」「素晴らしい技術」「1歳3ヶ月の息子が食い入るように見てました」などと反響を呼んでいる。アイシングクッキーを作ろうと思ったきっかけや工夫している点について話を聞いた。

【写真】35万いいね「たべっ子どうぶつが色鮮やかになった」と話題のクッキーに脱帽

■「どう見たら動物になるんだろう?」子どもの頃の自分へのアンサーとして制作

――『たべっ子どうぶつ』にインスパイアされたアイシングクッキーを作り始めた理由を教えてください。
【spさん】理由は3つあって、まず単純に『たべっ子どうぶつ』をアイシングクッキーにしたらすごく可愛いはずだと思いました。次に、子どもの頃、「WOLFって書いてあるけど、どう見たらオオカミになるんだろう?」と感じていて、大人になった今、その動物が描けたら過去の自分へのアンサー的な作品になるかなと感じました。最後は、アイシング前と後で見比べられるように、子ども向け番組のクイズコーナーのような動画に仕上げたら、子どもにも大人にも楽しんでもらえそうだなと考えました。

――最初に作った動物は何だったのですか?
【spさん】オシドリが一番難しいと予想し、最初に手をつけました。色を乗せる順番や時間差を慎重に考えて作りましたが、乾燥させているうちにお腹がひび割れて…。作り直しもしましたが、ひび割れ個体が一番かわいく仕上がったので、それを公開してしまいました。

――思ったよりも手軽に作れた動物は?
【spさん】クジャクは、下書き通りに作ったら重たいデザインになってしまったため、線で透かし模様のようにして軽い印象に作り変えました。細かくて大変そうに見えるかもしれませんが、線は乾燥させても変形しにくいので意外と楽です。

――特にお気に入りの作品などはありますか?
【spさん】ほとんどみんな好きですが、特に鳥全般は上手く作れたと思います。形がシンプルで描きやすいですし、色や模様で遊べて楽しかったです。

■「これで作るしかない!」 『動物四十七士』を見つけてアイシング制作の決意が固まった

――たべっ子シリーズの元祖とも言える『動物四十七士』というビスケットで、アイシングクッキーを制作されているのですよね?
【spさん】アイシングクッキーは、クッキー部分の油がクリームに染み出して変色させてしまうことがあるんです。なかなかデザインが決まらず、「たべっ子どうぶつは油分多めだし、どうせきれいにアイシングはできない」と自分に言い訳していた2019年の夏、『動物四十七士』というアイシングにぴったりな商品をたまたま見つけて…。調べたら「たべっ子どうぶつ」と同じ動物で構成されている上に、コアラが入って一種類多いと知り、「これで作るしかない!」と決意を新たにしました。

――アイシングクッキーの投稿をして、嬉しかったコメントはありますか?
【spさん】子どもの頃、早起きをして観ていた『ウゴウゴルーガ』というTV番組があり、それにあやかって放送時間と同じ毎朝6時10分に一匹ずつ公開をして、子ども番組っぽさを演出したつもりです。完成度を上げたくて、途中からプロの作曲家さんにBGMも作ってもらいました。そのため、「子どもと一緒に楽しく観ています!」という感想は、涙が出るくらい嬉しかったです。

――お子さんも楽しめる動画ですもんね。
【spさん】いいねやコメントには本当に感激しましたが、海外の方もたくさん見てくださったのが想定外の喜びでした。国内外の皆さんの『たべっ子どうぶつ』への愛を感じられたり、エピソードを知れたりするのがすごく楽しかったですね。「いいお菓子だよね!」と世界中の人と言い合えたような、幸せな気分です。

■構想は約3年前から… アイシングの練習と下絵描きを何度もくり返して完成した作品

――普段はどういったお仕事をされているのですか?
【spさん】都内に勤める会社員です。アイシングクッキーは、年に2~3回、オリジナルもしくは先生に教わりながら作っていました。4年程前に地方転勤をしたときに、気分転換をしようと現地の先生からレッスンを受け、もっと趣味を大切にしたいと思うようになりました。関東に帰ってきてからは頻度を上げて作っています。

――1枚のアイシングクッキーを作るのに、どのくらいの時間がかかりますか?
【spさん】材料と時間を効率よく使うために、同じ色を使用する動物はまとめて作るようにしています。動物によって難易度に差があるので、1枚に何分かかるとは言えませんが、あとはクリームを作って絞るだけという段階からなら、一日で5匹作れたのが最多だと思います。ただ、その前にデザインを考えないといけないので…。構想は約3年前からしていて、その間は仕事とアイシングの練習をしながら動物の写真を集めたり、何度も下絵を描いたりしていました。

――最後に、今後はどのような作品を制作していきたいですか?
【spさん】“何かに没頭できる時間”は自分を助けてくれると思うので、今後も私自身が夢中になれるものを作っていきたいです。