NHKの連続テレビ小説『エール』(月~土 前8:00 総合ほか※土曜は1週間の振り返り)の第22週「ふるさとに響く歌」(第106回~第110回:11月9日~13日)では、主人公・古山裕一(窪田正孝)と幼なじみ・村野鉄男(中村蒼)のそれぞれの弟がフィーチャーされた。

【写真】浩二(佐久本宝)とまき子(志田未来)の結婚式の様子

 昭和26年(1951年)。日本は復興期を迎え、人々の生活も豊かさを取り戻しつつあった。裕一と音(二階堂ふみ)のひとり娘・華(古川琴音)は19歳となり、人の役に立つ仕事をしたいと看護婦になるという夢に向かって、看護学校で勉強の日々を送っていた。

 鉄男は木枯正人(野田洋次郎)とつくった「湯の町エレジー」のヒット後、少し行き詰まっていた。映画の主題歌の歌詞を依頼されたものの、「家族の絆をテーマに」と言われ、依頼を断っていた。自らの暗い過去にとらわれ、家族を主題にした歌だけは書けずにいたのだ。

 そんな鉄男の様子を察した裕一は、鉄男に母校の福島信夫小学校の校歌の作詞を書いて欲しいと依頼する。完成した校歌のお披露目会に出席するため、2人は福島へ。福島の実家で、久しぶりにまさ(菊池桃子)とリンゴ栽培を福島に広める仕事に取り組む弟の浩二(佐久本宝)と顔を合わせた裕一は、お互いの近況を報告し合う。楽しそうな一家のやりとりを笑顔で見ていた鉄男は、幼い頃に家族で夜逃げした後の話を語った。

 山奥のほったて小屋に家族4人で暮らしていたが、鉄男の父は働きもせずお酒ばかり飲む毎日。ある日突然、弟の典男が家出。必死に探し回るが、半年経っても見つからず…。その後、母から「自分の道を歩いて行け」と言われ、鉄男も家を出た、と。家族を捨てた自分を責める鉄男に、裕一は「大将は強くてやさしい。もう自分を責めないで」と、励ました。

 校歌のお披露目会の後、鉄男は校長先生から頼まれて後輩に向けて講演をする。「子どものころは苦労したが、支えてくれたのはこの学校で出会った人たち」「たとえ今つらくても未来は変えられる。みなさんも人との縁を大切に、自分の道を切り開いていってほしい」と。

 その話を息子から聞いた三上典男(泉澤祐希)が、鉄男を訪ねて喜多一にやって来た。会いに行こうか行くまいか迷う典男に、「もう一生会えないかもしれないよ」と息子が背中を押したのだ。裕一と一緒に、藤堂先生のお墓に校歌を作った報告をして戻ってきた鉄男。典男を見て…。

 典男は鉄男に、これまでの経緯を語った。父から自分の分まで殴られている兄を思い、自分はいないほうがいいと家出を決意。床屋をやっていた夫婦に助けられ、自分も技術を身につけ、福島で開業したという。「自分だけいい思いをしてごめん」と謝る典男に、鉄男は「生きててくれてありがとう」と話した。

 裕一は浩二に頼まれて、「高原列車は行く」の作曲のために、しばらく福島に滞在することにする。ある日、浩二は畠山リンゴ園の会合で、まき子(志田未来)が親戚の会社で経理の仕事をするために、東京に出ることを知り、複雑な心境になる。これまでいつも断っていたまさが持ってくる見合いの話を、浩二は「行ってもいいよ」と言い出す。

 音が福島にやって来た。リンゴ農園で浩二の様子を見た音は、浩二がまき子に恋をしていると気付く。東京への出発が早まったことにとまどっているまき子。浩二は「自分の幸せだけ考えて」とアドバイスする。しかし、その後まき子は浩二に対し、そっけない態度をとるように。裕一と音は浩二の本心を聞き出そうと、一緒にお酒を飲むが、浩二は気持ちをなかなか吐き出すことができない。音は「本当はまき子さん、浩二さんに止めてほしかったんじゃないかな」と言い、「やらずに後悔するよりやって後悔したほうがいい!」と背中を押す。

 ついに浩二は、まき子に「東京に行くな」「俺のそばにいてほしい」と思いを告白。思いが通じ合い、2人はこの先もりんごの花が咲くのを一緒に見ようと約束。浩二は畠山家の養子に入ることになり、2人の祝言が執り行われた。