人気グループ・V6の坂本昌行が、来年2月6~23日まで東京・新国立劇場 中劇場を皮切りに上演される舞台『Oslo(オスロ)』に主演することが14日、わかった。トニー賞、オビー賞、ドラマ・デスク賞など数々の演劇賞を総なめにしてアメリカ演劇界を席巻した話題作が、満を持して日本初演を迎える。共演には安蘭けい、福士誠治、A.B.C-Zの河合郁人らが決定した。

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 1993年、世界中の注目が集まるなかイスラエルとパレスチナの指導者たちは握手を交わした。両代表が初めて和平交渉に合意した『オスロ合意』。この歴史的な瞬間までに、何が行われていたのか。その道程に大きく寄与した一人の男と、彼の熱意に突き動かされた人々の5ヵ月を史実をもとに描いた人間ドラマ。

 坂本は『オスロ合意』に一役買ったノルウェーの社会学者テリエ・ラーシェン、安蘭は外交官の妻モナ・ユール、河合はモナの上司であるノルウェー外務副大臣のヤン・エゲラン、福士は外務省事務局長のウリ・サヴィール役をそれぞれ演じる。演出は、第22回読売演劇大賞最優秀演出家賞、第56回毎日芸術賞・千田是也賞を受賞するなど、その演出手腕が高く評価されている気鋭の演出家・上村聡史氏が担当する。

 坂本は「河合くんとは、作品で共演するのは今回が初めてです。同じステージに立ったら、当たり前のことですが、先輩後輩は関係なく、一役者として向き合いたいので、自由にやって欲しいですね」と信頼を寄せ、後輩である河合は「坂本さんという舞台界において一流の先輩とご一緒できるのも心強いです。これまでミュージカルや舞台でたくさん経験されたお話を聞かせて頂き、近くで勉強したいと思います」と奮起している。

■キャスト・スタッフコメント

<坂本昌行>
ちょうど僕がニューヨークに行っていたときに上演されていたのがこの『Oslo(オスロ)』で、とても話題になっていたのを覚えています。題材になっているオスロ合意に関してはニュースでしか知らなかったので、いろいろと調べていくうちに、さまざまな背景がある作品にお声がけいただいたんだなと改めて認識しました。
当時の新聞記事に「忍耐と信頼」とありました。僕らもよく使う言葉だけれど、実際に経験された方から出る、重みを感じます。人が動くことで国をも動かす大きな話ですが、その人物の根底にある、軸にあるものを表現できたらと思います。
河合くんとは、作品で共演するのは今回が初めてです。同じステージに立ったら、当たり前のことですが、先輩後輩は関係なく、一役者として向き合いたいので、自由にやって欲しいですね。
舞台上で生きる、生でストーリーが展開していくというのは、唯一無二の機会だと思います。その喜びを感じながら、この作品のストーリーをお客さんにお届けできたらと思います。

<安蘭けい>
このような作品に呼んでいただき大変うれしく思っています。この作品の世界観を表現できるよう、よりわかりやすく伝えられるよう、世界の情勢も学びながら、稽古場で話し合いを重ねて作っていきたいです。
遠く離れた国に起こった実話で、なかなかなじみのない話かもしれませんが、坂本昌行さん演じるテリエと私の演じるモナという夫婦の、ふたりで世界を変えようと一歩踏み出した“信念”の物語でもあります。国や世界という大きな話ではなくとも、自分ではなく人のために、という想いはきっと皆さん持っていらっしゃると思います。ぜひ劇場で、同じ時間を共有しながら、彼らの熱い想いを一緒に感じてください。

<福士誠治>
歴史的にこういうことがあったと演劇を通して知っていただけることや、立場の違う人たちがいろいろな感情をむき出しにしながら良き答えを導き出そうと繰り広げる討論、会話劇はとても魅力的で、刺激的な舞台になると思います。難しく考えずに、劇場に足を運んでいただけるとうれしいです。キャストの皆さんとの関係性、人間性の化学反応も楽しんでいきたいです。
舞台が出来なかった期間を経て、演劇をライブでお客様に届けるという行為が、とてもぜいたくな時間だと改めて知りました。来ていただくからには、非現実の世界を味わって楽しんでいただきたいと思います。僕もあまりプレッシャーに感じず、キャスト・スタッフとともに楽しんで、挑んでいきたいです。

<河合郁人>
台本を読み進めていく中で、せりふの量はもちろん、長せりふがあまたある事に驚きました。しかも二役。二役とも交渉を行っていくという責任感のある役ですが、実際の生活では経験したことが少なく、使う事の少ない言葉も出てきますが、僕の役どころ、キャラクターを考えると、明るく出来るのかな、と想像しています。あまり硬くなりすぎずに、決めるところは決める、というのを出せたらいいなと思います。
また、坂本さんという舞台界において一流の先輩とご一緒できるのも心強いです。これまでミュージカルや舞台でたくさん経験されたお話を聞かせて頂き、近くで勉強したいと思います。
今年に関してですが、生で演じる舞台でお客様がいらっしゃるとうれしい、楽しいというよりも、観劇しに来て下さると「安心する」と今年の舞台では感じられました。観に来られる方にも、安心して楽しんでいただける様に努められればと思います。

<上村聡史>
今から約30年前の中東といえば、緑の閃光(せんこう)うごめく湾岸戦争の空爆映像が強烈だったことを記憶しています。その強烈なイメージに隠れてしまったのか、現代史的にも奇跡的な出来事であった93年の『オスロ合意』の記憶は、おぼろげです。この歴史を題材にした本作は、人間性の豊かさや対話の奥行といった硬軟併せ持つ色彩でつづられます。決して大国とは言えないノルウェーの中立の立場で、信念を貫く社会学者テリエ・ラーシェンを演じる坂本昌行さんの力強いまなざしとおおらかなリーダーシップ、その妻で国際社会に切り込んでいくモナ・ユールを演じる安蘭けいさんの勇姿あるたたずまい、合意という困難な壁に挑む登場人物たちを、14名の頼もしいキャストの魅力を活かして、今に再生したいと思います。この座組みなら、こんな時代だからこそ、絶望に差し込む光を身近なものとして、忘却されてはならない真実として、お見せすることができるでしょう。