NHKで放送中の大河ドラマ『麒麟がくる』(毎週日曜 後8:00 総合ほか)。8日放送の第31回「逃げよ信長」では、越前へ向けて出兵を開始した織田信長(染谷将太)に徳川家康(風間俊介)が加勢。敦賀を制し、金ケ崎城に信長をはじめ、明智光秀(長谷川博己)、木下藤吉郎(佐々木蔵之介)、松永久秀(吉田鋼太郎)、柴田勝家(安藤政信)という名だたる武将が勢ぞろいした。

【写真】金ヶ崎の退き口で“覚醒”した!? 明智光秀

 そんな中、第4回でまだ幼かった家康(幼名:竹千代)に、光秀が干し柿をあげた架空のエピソードが回収されるひと幕も。

 このシーンについて家康を演じる風間は、「光秀から干し柿をいただいたのは竹千代(岩田琉聖)でしたが、岩田くんが演じてくれた竹千代からバトンを受け継ぎ、このシーンにつながっていることを強く感じながら演じました。光秀は、ずっと再会したかった人。幼い頃から一癖も二癖もある大人たちを見てきて、その中でも光秀は信頼できると感じた稀有(けう)な存在だったはずです。ですから今回、信長様のもとにはせ参じる時には、あの光秀にまた会える!とうれしかったと思います」と、想像を巡らせていた。

 このシーンで、家康は「我々、武士は何のために戦うのでしょうか。私は、争いごとのない、戦のない世を作る。そのために戦うのだ。しかし、そのような世の中が我らが生きている間に訪れるのか、その時がくるまでどのくらい戦を続けねばならぬか」と、本音を吐露。それを聞いて共感を覚えていた光秀が、その後、金ケ崎での引き戦の最中で、「戦のない世を作るために、いまは戦をせねばならぬ時。いまは戦を重ねるしかない」と悟るシーンへとつながっていった。

 殿(しんがり)として戦う光秀と左馬助が、森の中で話をするシーンは当初、台本にはなかったそうだ。演出を担当した一色隆司氏は「これは、長谷川さんとプロデューサー、そして、脚本の池端俊策さん、(第31回を担当した)河本瑞貴さんと話をする中で生み出されたシーンです。この戦いは、光秀にとって今回のドラマで描かれる戦の中で最も過酷なシーンという設定。その中で、彼は何を思うのか、また、何をするべきなのかを悟ります。それをこのタイミングで表現することによって、この先に待ち受ける彼の運命をよりダイナミックに描くことができると考えました。この回のテーマの一つである、『何のために戦をするのか…』という思いをこの金ヶ崎の戦いを通じて描くことができたのではと思います」とコメント。

 「戦のない世を作りたい」という同じ志を持つ光秀と家康の絆も描かれたことが「今後の伏線になっているかどうかは、お楽しみにしていてください」とコメントしている。