歌手の藤井フミヤが、大阪・フェスティバル・ホールで10月31日より全国ツアー「CONCERT TOUR 2020-2021 ACTION」をスタートさせ、きょう11月1日と2日間、同所での公演(ファンクラブ限定)を無事終えた。

【写真】10月31日のライブ写真

 新型ウイルス感染症拡大防止のため、この日のコンサートは客席をひと席ずつ空けた“市松模様”仕様。通常の半分の人数分のチケットは早々にソールドアウト。観客はマスク着用の上、声を出さないという制約があり、客席が暗転して、いつもなら大きな歓声が上がるところを、拍手と色とりどりのサイリウム・スティックを振ってフミヤを迎えた。

 静かに盛り上がっていく中、オーディエンスの反応を探りながら演奏も進められていく。いつもとは勝手が違う環境にフミヤも「イェーイ!とはいえないか…」と戸惑いながらも「コロナの世の中に、ようこそ! ここにきてくれたことで、君に会えることができました」とまずは会場に足を運んでくれたファンに感謝のあいさつ。「みんなマスクをしてると、誰がだれかわからないから、年齢不詳だな! なんだか若いぞ!」と少々固くなっていた客席をほぐす。

 前半は最近のアルバム『フジイロック』や『大人ロック』収録曲などを、サポート・バンドとの盤石のコンビネーションでじっくりと聴かせていく。いい感じで客席が温まった頃を見計らい、中盤は「ジュリアに傷心」(1984年)、「星屑のステージ」(1984年)、「WANDERER」(1987年)と、80年代のチェッカーズ・ナンバーを畳み掛ける。これには会場も総立ち。観客も各々の座席で体を揺らしたり、クラッピングしたり、うれしさと興奮を全身を使って懸命にステージに伝えていた。それぞれの心の中の喝采を受け止めたフミヤは「1回座ろっか! 声を出せないつらさはあるよね…」と客席を気遣う。

 後半は「TRUE LOVE」や「ALIVE」などの鉄板ナンバーを怒とうのごとく続けていく。オーディエンスも再び大興奮。ツアー・タイトルに"ACTION"とあるが、これは心の中で"ACTION"して欲しいという想いが込められている。メンバーもいつものような激しい動きは抑え気味。この特殊なスタイルとなったコンサートを振り返って「そんなに汗をかかないな。俺もだいぶ大人になったから、これくらいがいいかもな」と話すと客席も大きく同意!? うなずくファンも多く、新しいカタチのコンサート・スタイルを楽しんでいるようにもみえた。

 アンコールでも、客席は静かな興奮と感動に満たされ手拍子だけが響き渡る。そこへ大きなネズミの耳型のカチューシャを頭に装着してフミヤがステージにあらわれる。ちょっと恥ずかしそうに「ハッピー! ハロウィン!」と告げたあと、「ハロウィンなんで、そして今日はFF(ファンクラブ限定)なんで、特別に一曲」と歌い出したのは、なんと「涙のリクエスト」。この曲がライブで披露されるのは1992年12月28日のチェッカーズ・ファイナル公演以来。28年ぶりの歴史的快挙の場に立ち会えた大阪・フェスティバルホールの1300人は、フミヤの"ACTION"に合わせて大きく右腕を振りながら、うれし泣きするファンも。恋い焦がれた「涙」のリクエストにフミヤが応えた瞬間だった。

 さまざまな制約の中でフミヤは2時間、約20曲を熱唱。コンサートはこの日を皮切りに、既にチケットが完売の会場もあるが、年内は12月24日の東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)まで続く。また、2021年のツアー日程は近日発表される。

■FUMIYA FUJII CONCERT TOUR 2020-2021 ACTION 大阪公演(10月31日)
主な演奏曲:
TRUE LOVE
エンジェル
ALIVE
GIRIGIRI ナイト
TOKYO CONNECTION
NANA
ジュリアに傷心
星屑のステージ
涙のリクエスト、ほか

■藤井フミヤ公式サイト/ツアー情報
https://www.fumiyafujii.net/live/2020/09/11/4855