関西ジャニーズJr.・なにわ男子の道枝駿佑(18)が出演する映画『461個のおべんとう』(11月6日公開)。井ノ原快彦演じる主人公のシングルファーザーと道枝演じる高校生の息子が手作りのお弁当を通して絆を深めていく物語で、道枝は実年齢とほぼ同じ役柄をみずみずしく、等身大で演じている。劇中では父への不満が爆発し、想いをぶつけるシーンも印象的だが、本人は「反抗期がなかった」そうで、その芝居にはひときわ苦戦した。父親役を演じた井ノ原とのエピソードなど今作の撮影裏を合同インタビューで語った。

【場面カット】メガネもお揃い…井ノ原快彦&道枝駿佑“親子”

 今年、結成30周年を迎えるヒップホップバンド・TOKYO No.1 SOUL SETの渡辺俊美による感動のお弁当エッセイ『461個の弁当は、親父と息子の男の約束。』(マガジンハウス刊)を、『461個のおべんとう』として映画化。妻と別れ、息子である虹輝(道枝)と2人で暮らすことになった鈴本一樹(井ノ原)は、虹輝の要望で毎日お弁当を作ることになり、親子は大切な約束を交わす。それは高校3年間、『毎日お弁当を作る』『休まずに学校へ行く』――。

 両親の離婚を経て父と暮らすことになった虹輝。高校受験に失敗して1年浪人で入学するとそこには中学の後輩がおり、クラスにもなかなか馴染めない。そんな逆境から虹輝の高校生活はスタートする。彼のキャラクターについて「あまり自分から話さずに消極的。自分の思いを溜め込むタイプ」と分析。実年齢に近いこともあり「あまり考えすぎず、やりやすかった」とすんなり役柄に入ることができたという。

 「例えばお父さんについて『まわりが調子を合わせている』とぶつけるシーンも、ずっと心で思ってたのかな。『お弁当を作ってあげる代わりに3年間休まない』という約束はお父さんに負けたくないみたいな意地もあって…負けず嫌いでもあるんでしょうけど、本当はすごく素直な性格でもある。本当はすごく寂しくて友達もほしいけど、浪人して高校に入れたと思ったら後輩が同級生にいたりしてこの先どう過ごしていいかわからない不安もありながら、友達ともお弁当をきっかけに仲良くなれたし、お弁当があったからこそ虹輝が変化していったのでは」。

 素顔は「お母さんが負担かかるかなと、『もう、お弁当いいよ』って(高校では)お弁当ではなく食堂で食べるようにしました」と話すなど、母親思いな一面も覗かせる。だからこそ、父とすれ違ってしまう虹輝には「僕は反抗期がなかったので、反抗期のシーンはどうしたらいいのか。男の子の反抗期ってこんな感じなのかなと気にしていました。台本を読んで、反抗期ってちょっと難しいことなんだなって思いました」と戸惑う部分も。「イメージではありますが自分が思う反抗期をだせたつもりではあります」と模索しながら多感な思春期を自分なりに演じきった。

■なにわ男子メンバーも“タメ口”OK? 父役・井ノ原快彦が魅せた懐の深さ

 自由人で天真爛漫な一樹と対象的に思いつめやすく殻にこもりがちな虹輝の関係性は、みていて歯がゆいものがある。劇中ではぎこちない雰囲気でも、親子役として距離を縮めるため、井ノ原からはある提案が…。クランクイン前にマネージャーを経由して連絡先を交換した際には「『敬語じゃなくてタメ口で話そうよ』言われて。関西ジュニアの先輩とかだったら、敬語じゃなくていいよって言われても『わかりました』という感じなんでしょうけど、大々先輩なので本当にいいのかな、って…」。

 撮影中では一緒にお昼ごはんをとってコミュニケーションを図るうちに井ノ原について「少年のような人」と感じたという。「間違えて僕が敬語で文章を送ってしまって井ノ原さんが僕の文章をタメ口に直して返してくださって『俺はタメ口でも怒らないよ』と、言ってくださって。うれしかったですし、いつまでも気を遣っていては駄目だと思いました。

 撮影が終わってからでも連絡は取り合っていて、ギターの話だったり、僕が趣味でやっているドローンだったりの話をしていて、僕とおそろいのドローンを買ったとお聞きしたので、『いつか一緒に飛ばせたらいいね』って。撮影終わったあとの方が、撮影前より気が楽になって安心して、タメ口で話せているかな、と思います」と、より仲を深めることができたようだ。

 また、「なにわ男子のメンバーについても『息子の友だちみたい』と、なにわ男子とV6が会うときは、なにわ男子も僕にタメ口でいいよって言われて…それをメンバーに伝えたら即答で『無理』と言われました(笑)。撮影はメガネをかけていたのでスタッフさんに『どんどん似てきたね』って。本当の親子のような感じで出来たと思います」と井ノ原のフレンドリーな人柄を思わせるエピソードも飛び出した。

 家族愛だけではなく、お弁当をきっかけに仲良くなる高校のクラスメイトとの友情や淡い恋愛など、まるで一樹のお弁当のように彩り豊かなこの物語は青春モノとしても楽しめる。学校のシーンで共演した森七菜や若林時英ら若手キャストとは「最初は劇中と同じで森七菜ちゃんとも時英くんともしゃべれなくて…でもやっぱり昼ごはんを一緒に食べたり、会話が弾んで時英くんの好きな音楽のことを聴いたりしてるうちに、映画の中でも仲良くなっていったので同時進行のようでした」とうれしそうに明かす。

 「お弁当を通して3人が仲良くなっていくにつれ、虹輝も素の自分をだせているシーンもある。僕もリアルに2人と仲良くなっているので最後の方にはアドリブを入れている場面もあります。僕は、時間かけないと仲良くなれないタイプ。何回も会ってしゃべって…って。多分僕は不器用なんでしょうね(笑)」。井ノ原や若手キャストと交流を深めながら作り上げた虹輝というキャラクター。繊細な年ごろの少年が変化していくさまを道枝がどう演じたのかにもぜひ、注目してほしい。