たるみがなく、ほどよく筋肉のついた腹筋は健康的で美しいスタイルを強調してくれるマストアイテム。しかし、毎週ジムに通って、きついトレーニングに勤しむのもなかなか続かない…。そこで今回は、お家で簡単にできてしかも効果的な「うっすら割れた美腹筋」を手に入れる方法を、五輪選手はじめ、プロアスリート、俳優、バレエダンサーらを中心に指導しているピラティスの専門家・Miyuu先生に徹底的に教えてもらった。

【画像】写真で見る、プロが教える「薄っすら割れた美腹筋になる」方法

■呼吸から動き出すことと、骨の並びへの意識が重要

 魅せる腹筋をつくるときにピラティスとして鍛えるべき筋肉はアウターマッスルの「腹直筋」とインナーマッスルの「腹横筋」だ。この筋肉を鍛えている過程で「腹斜筋」も自ずと身についてくるという。腹筋だけでなく、全身のトレーニングをバランスよく行うことで、体型が美しく維持することができる。ピラティスでは、頭蓋骨、上半身、骨盤、下半身のすべてを連動させ、筋肉で身体を扱わず、「呼吸から動き出す」「骨の並び」を意識しながら行うことが重要だ。

■美腹筋になるための主なトレーニング

 ここでは、美腹筋になるために必要な主なトレーニングをいくつか紹介する。

(1)スパインツイストスーパイン
 骨盤からの脚の動きで、脊柱の回転や骨盤・腰椎の安定をはかりながら、腹横筋をメインに鍛えるエクササイズ。

[1]マットに仰向けになり、太ももを床に対して90°、脛を床にたいして並行に保つ(テーブルトップポジション)。腕はT字になるように肩からまっすぐ伸ばし、手のひらは上に向ける。
[2]骨盤を軸に両脚を右または左に傾ける。息を吸いながら脚を傾け、吐きながら[1]のポジションに戻る。[1]~[2]を左右交互に6~8セット行う。

 ポイントは、脚からではなく、必ず骨盤から倒すように意識する(膝の高さが常に合っている状態)。

(2)チェストリフト
 筋トレの「腹筋」よりも小さな動きで体幹を意識し、腹筋の強化と骨盤の安定を目指すエクササイズ。

[1]マットに仰向けになり膝を立てる。手を頭の後ろで組む。
[2]息を吐き、腹横筋、横隔膜筋を働かせ、鳩尾から起き上がり、吸いながらキープする。再び息を吐きながら[1]のポジションに戻る。[1]~[2]を6~8セット行う。

 ポイントは、手は隙間がないように組み、左右の手を互いに引っ張り合うと二の腕や肩に力が入り首を固定できる。手をしっかりと組まないと、力が抜けて首を痛める原因になる。

■体幹を安定させ、腹横筋を鍛えるエクササイズ

(3)ハンドレッドプレップ
 腕の動きに連動して上体を上げ下ろしし、体幹を安定させ、腹横筋を鍛えるエクササイズ。脚はテーブルトップポジションで行う。

[1]マットに仰向けになり、太ももを床に対して90°、脛を床にたいして並行に保つ(テーブルトップポジション)。両腕を耳の高さになるようにピンと伸ばす(床に対して30~45°くらいの角度)。手のひらは上に向ける。
[2]息を吸い、吐いて手で大きく半円を描きながら腕を振り下ろし上体を起こす。再び息を吸いながら[1]のポジションに戻る。[1]~[2]を6~8セット行う。

 ポイントは、手を床につけない。頭から上がろうとせず、腕の動きに伴って頭が上がるイメージで行う。

(4)ロールアップ
 腕に連動して上体をゆっくりと起こす、仰向けになる動作で、腹筋の強化、脊柱の流動性と安定を目指すエクササイズ。

[1]マットに仰向けになり、脚を揃えてつま先までピンと伸ばす。手のひらを向かい合わせにして、両腕は耳横を通って真っ直ぐ伸ばす。
[2] 息を吸いながら上体を起こし、肩甲骨下角で吐きながら、更に腕を前に出して起き上がる。この時の背骨は、ロングCカーブを保つ。
[3]腕を前方に伸ばしたまま、息を吐いて上体を完全に起こす。このとき、肩から脇腹にかけてのCカーブを保つ。再び息を吸い、吐きながら[1]のポジションにゆっくりと戻る。戻るときはつま先、手の指先を伸ばしたまま、骨盤から背骨1骨1骨を下ろしていく。[1]~[3]を1セットとして、6~8セット行う。

(5)ハンドレッド
 体幹と肩甲骨を安定させ、腹筋を鍛えるエクササイズ。「(3)ハンドレッドプレップ」の[2]のポジションで行う。

[1]「ハンドレッドプレップ」の[2]のポジションをつくり、腕を小刻みに上下(バンピング)する。息を吸いながら5回、吐きながら5回上下させ、全部で100回行う。

 ポイントは、可能であれば、足を伸ばして行うとより効果的。テーブルトップポジションが難しい場合は、膝を立てて行っても良い。なお、エクササイズ中に首が辛くなってきたら中止する。

■どのエクササイズも必ず呼吸をしながら行うこと

 時間がないときは1種目だけでも良いので、毎日継続することを心がける。回数は左右交互を1セットにそれぞれ6~8セットずつ行うのが理想。回数を多くこなしたからといって効果が上がるわけではないので、多くても10セット以内におさめ、1セットごとの動きの質を高めることが大切だ。動きの中で呼吸を止めると息の入り方が変わってしまうので、どのエクササイズも必ず呼吸をしながら行う。また、無理な状態で続けても効果が出ないので、痛みが出た場合は苦しい場合は無理に続けないということも心がけよう。