金髪にして、厚化粧をして、スカートを短くして、やりたいことと言えば校則を破るくらいだったーー。そんな“ギャル時代”を過ごした作者が、美大に合格するまでを描いた実録漫画がインスタグラムで話題に。漫画の投稿者はしばたまさん(@shibatamaa)というクリエイターで、『たべる牧場ミルク』など有名商品のパッケージも手掛けている。親に進路を心配されても「なんか、適当にさ 大丈夫!生きてられる」と、何にも興味を示さなかった作者が美大を目指すことになった理由とは。しばたまさんに話を聞いた。

【漫画】「ギャルが美大に入るまで」校則を破って親が頭を下げる毎日…しばたまさんに起きた変化

■幾度となく親が学校に呼び出され…金髪ギャルが美大を目指したきっかけ

――インスタのフォロワーは27万人を超え、「ギャルが美大に入るまで」の漫画エピソードはインスタグラムで大きな反響が。ご自身の経験を漫画にしようと思ったきっかけは何だったんですか?

【しばたま】普段はフォロワーさんの体験談を募って、マンガにさせていただいているのですが、何人かのフォロワーさんから「しばたまさんのエッセイも読みたい!」とメッセージいただいたんです。描くと言ってから、少し恥ずかしかったのと、幻滅されないかななど不安もあり、予定より1年くらい遅い投稿になってしまいました…(笑)

――「親のほうが生徒か! と思うほど学校に呼び出されていた」「何にも興味を示さない娘がひどく心配だった」と、親御さんの当時の気持ちも漫画に描かれています。そこから「美大を目指したい」と思ったきっかけは?

【しばたま】最初は勉強が苦手で進学する気がなく、呆れた親に冗談半分で勧められた美大が頭に残っていました。そんな中、同じく進路に悩んでいる友人と会って話しているうちに、2人とも何もやることないなら、絵はまあまあ好きだし目指してみる? という流れでした。

 美大に本気で興味を持ったのは、高校に向かう途中、お茶を買いにコンビニに立ち寄ったときに期間限定パッケージのリプトンを見て、パケ買いしたんですよね。紙パックジュースは普段素通りしていたのにです。教室に着いてなんとなくリプトンを飲んでいるときに、「あれ、普通のお茶を買おうと思ったのにリプトン買ってる…私と話した訳でもないのに私の行動変えるってすごいことなんじゃ?!」と思ったんです。パッケージってすごいなと思ったんです。

■「どうせ私なんか…とは考えない」ギャルの打たれ強いマインドが作用

――美術予備校では、デッサンや平面構成など美大特有の試験勉強に苦戦していたそうですね。うまく行かないことがあって悩んでも、「なんとかなる」と突き進んでいたしばたまさん。良い意味で深く考えすぎないのは、根底に“ギャルマインド”が流れているから? とも思いました。

【しばたま】ギャルマインド感じましたか(笑)。受験時は絵が得意だと思っていたのに、いざ美術予備校に入ると低評価が続き、実はかなりへこんでいました。でも、気持ちがどん底になる前に、「絵うまくなるしかないでしょ、美大入りたいんだから!」と切り替えられたことは、仕事をしている今にも繋がっている考え方ですね。

――もう、やるっきゃないという考え方でしょうか?

【しばたま】はい、自分の考え方にかなり助けられたなと思います!現在も、イラストレーターとしてもデザイナーとしても課題が山積みで、毎日てんやわんやしています。ですが「どうせ私なんか」という考え方はしないようにしています。それを思ったら“考え”じゃなくて“ただの悩み”になってしまうので。納得いくデザインをするためにはどうするか、と次の行動に繋げられるようなポジティブな方向で考えるようにしています(と、偉そうに言いましたが悩むこともあります、すみません…笑)。

――ご自身がデザインしたパッケージデザインを店頭ではじめて見たときはどのような気持ちでしたか?

【しばたま】デザインが通ったときも嬉しかったのですが、初めて店頭に並んでいる商品を見て柄にもなく泣きそうになりました…! SNSで「パケ買いした」という口コミを見たときは、なんと表現したら良いのか…今まで味わったことのない高揚感と感動でした。多分一生忘れられない瞬間になったと思います。

――今後クリエイターとしてどのような活動をしていきたいですか?SNSでどのような発信をしていきたいですか?

【しばたま】デザイナー、イラストレーターの枠にとらわれず、マルチな活動をしていけたらいいなと思います。SNSでは募集型マンガや、エッセイマンガ、インスタライブなど、フォロワーのみなさんと
コミュニケーションを多くとれるような発信をしていきたいです。フォロワーさんはいつも私の投稿を見てくれて、本当に嬉しい限りです。これからも見守っていただけるとありがたいです!サボらないようアカウントごと監視していてください(笑)。