近所に取り残され、ひとり寂しそうに鳴いていた野良猫を保護したら、いつのまにか家族のアイドルになっていた。そんな実録漫画がツイッターで話題に。この猫は“茶トラのやっちゃん”という愛称で親しまれ、いたずらっこで甘えん坊のエピソードには「いい飼い主さんに拾われたな」「甘えん坊で可愛いですね」「ほっこりと笑いをありがとうございます」と反響が寄せられている。飼い主の類さん(@ruuiruiruirui)は、新型コロナによる自粛期間を経て、さらに自宅の環境に慣れていったやっちゃんの様子を綴っている。

【漫画】「シャー!」虎のように威嚇する子猫が甘えん坊に激変…保護した時のお話

■「何をするにもやっちゃんを中心に考えるようになった」一緒に暮らすことで訪れた変化

 当時やっちゃんを発見したのは、類さんのお母さん。「近所の病院で子猫がずっと鳴いてて…」と連絡を受け、類さんは急いでその病院へ向かったという。やっちゃんは猫風邪や骨折なども見られるひどい状態で見つけられた。類さんは自分が保護をすることに決めたが、人に捨てられたのか親猫とはぐれたのか、保護した当初のやっちゃんは威嚇がひどく、手袋をしていても触れないほどだったという。

 それでも一緒に暮らす内に徐々に家族に慣れていき、現在ではアイドルのように愛されて育っている。基本的には甘えん坊で、体力が有り余る一面も。夜中に祖母の部屋の障子を破りまくっていたり、トイレに入ってウォシュレットのボタンを勝手に押したりなど、お転婆エピソードには事欠かない。お茶目でやんちゃなやっちゃんと一緒に暮らすようになり、飼い主の類さん自身にも今までとは違った変化が起こり始めているそうだ。

「何をするにも、やっちゃんを中心に考えるように。服を買うときには『これは毛や引っかき傷が目立ちそうだな』とか、『この素材は絶対におしっこをされそうだからやめておこう』とか。遠出をする際も『やっちゃんが寂しがるから、日が暮れるまでには帰ろうかな』など。また、子供の頃から整理整頓が苦手で、すぐ部屋がゴミだらけになっていたのですが、やっちゃんをお迎えしてからは定期的に掃除ができるようになりました(笑)」

 コロナ禍による外出自粛に伴い、自宅でペットと過ごす時間が増えたという人も多いだろう。もちろん、類さん一家もやっちゃんとの新しい生活スタイルが始まっている。

「私を含め、家族のほとんどが暇になった時期があり、収入が減るなどつらい部分もありました。でも、その分やっちゃんと遊ぶ機会が増え、家族もやっちゃんも楽しく過ごしています。やっちゃんは我が家にとって癒しでしかないですね」

■「保護猫たちが我が家へ来て良かったと思ってもらえるように」

 類さんがツイッターに投稿しているやっちゃんの漫画『茶トラのやっちゃん』(KADOKAWA)が発売中。書籍でしか読むことができない書き下ろしが40ページ以上も掲載されている。

「当初は書籍化のお誘いをいただいてもなかなか実感が湧かなかったのですが、描き溜めていくごとに『本当に本になるんだ…!』とワクワクした気持ちが膨らんでいきました。この本は私だけではなく、編集者様やデザイナー様、友人やファンの皆様など、さまざまな人の手によって作られたものだと思っています。できあがった本は、やっちゃんに次ぐ大事な宝物にしたいです」

 本を制作していく中では、類さんが細かくこだわった部分もたくさんあるという。

「やっちゃんとの出来事を、漫画やゲームのキャラクターに例えたり、パロディっぽく描写したりしている部分が所々あります。ネタが全部わかったらすごいです!(笑) 自分が表現できる限りのやっちゃんの面白さ、可愛さをギュッと詰め込んだ1冊になっているので、楽しんで読んでもらえたら嬉しいです」

 最後に、今後の展望やSNSで発信していきたいことについて、類さんが語ってくれた。

「やっちゃんの漫画はもちろん、最近家族の仲間入りをしたちよちゃん(茶トラ♀、推定4ヵ月)のことも描いていきたいです。独占欲の強いやっちゃんが慣れてくれるまで心のケアもしつつ、ちよちゃんと両方のお世話をするのは大変なことでした。その中で感じたことや学んだことを漫画を通して皆さんに伝えていけたらと思っています。やっちゃんもちよちゃんも保護猫なので、彼女たちに我が家へ来て良かったと思ってもらえるように尽力し、また2匹と家族との色んな体験や思い出を見ていただいて保護猫を家族に迎えるという選択肢がもっと広まれば嬉しいです。」