俳優の三浦春馬さん(享年30)が主演を務める映画『天外者』(てんがらもん)が、12月11日に公開されることが24日、発表された。三浦さんが本作で演じるのは、薩摩藩士から明治政府役人を経て実業家となった五代友厚。

【場面カット】圧倒的な熱量で生き抜いた”五代友厚”を演じた三浦春馬さん

 本作は2013年に企画がスタート。五代友厚の「想い」と「志」を次世代に継承するために映画化に向けてプロジェクトが立ち上がった。メガホンをとったのは、田中光敏監督。脚本は大河ドラマ『天地人』などで知られる小松江里子氏。2人は、『利久にたずねよ』(2013年)『海難1890』(15年)を生み出したコンビで、入り組んだ時代背景と膨大な関連人物の中からオリジナルストーリーを完成させた。

 三浦さんのほか、共演キャストには、幕末の志士・坂本龍馬を三浦翔平。後に三菱財閥を築く岩崎弥太郎を西川貴教。初代内閣総理大臣となる伊藤博文の若かりしころを森永悠希。さらに、五代友厚の両親を生瀬勝久、筒井真理子、五代友厚の繊細さや優しさを引き出した遊女・はるを森川葵、よき理解者で妻・豊子を蓮佛美沙子が演じる。

■五代友厚とは?
土佐の坂本龍馬、岩崎弥太郎、長州の伊藤博文、高杉晋作のほか勝海舟、薩摩の大久保利通、西郷隆盛、大隈重信、トーマス・グラバーといった偉人たちとも交わり、友として彼らを支えた。近代日本経済の基礎を構築し稀代の『天外者(てんがらもん)=すさまじい才能の持ち主』と呼ばれ、武士の身でありながらも上海に渡って蒸気船を購入。海外貿易による商業立国を説き、イギリスへ留学生を送り出し、自らもヨーロッパを視察した。明治政府が誕生すると政府役人となるが、大阪を「東洋のマンチェスター」に発展させるため実業家に転身。貨幣造幣局の設立、電信・鉄道・紡績・鉱山など多くの事業を精力的に手がけ、現在の大阪証券取引所・大阪商工会議所・大阪市立大学など膨大な数の組織や企業の設立に尽力した。

■キャスト・監督コメント
・三浦翔平(坂本龍馬役)
このたび、歴史的偉人である坂本龍馬役をやらせてもらえると聞き、生涯で龍馬を演じられることは、とても光栄なことだと喜びました。たくさんのファンがいらっしゃる方なので、重圧を感じましたが、払しょくするために土佐弁のけいこや霊山歴史館、龍馬のお墓など、歴史から学びました。
クランクイン前には、春馬と何度も読み合わせして、才助、利助、弥太郎との関係性を築きあげ、自分なりの新しい豪快な龍馬を思いっきり演じることができました。
撮影時間は長くはなかったのですが、初めての太秦で、濃密で基調な経験をさせていただき、とても感謝しております。
幕末から明治へ、激動の時代を生き、同じ志を持った者たちの生き様をぜひ劇場でご覧ください。

そして、天国で五代さんと一緒に観てくれることを願います。

・西川貴教(岩崎弥太郎役)
近代日本の経済の礎を築いた岩崎弥太郎を演じさせていただいたことを心から誇りに思います。これまでにも数々の名優のみなさんが演じられてきましたが、自分なりの弥太郎像を模索し撮影に挑みました。
かつら作りから、着物の着付け、土佐弁や武士としての所作など緊張の毎日でしたが、春馬、翔平、森永くんをはじめキャスト全員で作品を生き抜いた時間はかけがえのない瞬間でした。
この映画は現代の日本に生きる我々一人ひとりに、何をなすべきかを問いかけ続けています。日本のみならず、世界中が大きな変化を求められている今だからこそ見ていただきたい作品です。ぜひ劇場にお越しください。

・森永悠希(伊藤博文役)
撮影当時23歳で、伊藤博文という大きな名前の人物を演じることに、ワクワクとそれ以上の責任感を感じていました。ひとつの作品の中で年を重ねる役は毎度思うのですが、とくに伊藤はやがて総理大臣になる人ですので、『利助』であったときからの変化をつけるのが、難しくもあり、面白くもありました。激動の時代、より良い世へと前へ前へ進もうとした人たちの姿が、皆さまにとって、前を向くための原動力のようなものになればと願っております。

・森川葵(遊女はる役)
撮影が終わってから、いつみなさんにお知らせできるようになるかとずっと待ち続けていました。一緒に撮影した時間がよみがえります。
はるの言葉が五代さまの胸に残り続け新しい時代を切り開いていくきっかけになるんだ、と監督からの言葉に責任重大だな…と感じながらも、そのプレッシャーにワクワクしました。登場人物それぞれの勇姿をみなさんに見届けていただけますように。

・蓮佛美沙子(妻・豊子役)
この世を変えたい。誰もが夢を見られる国にしたい。そのために、自分にしかできないことがある。そんな強い思いを胸に、一心不乱に生き抜いたひとりの人間の物語です。私はそんな彼の強さやまっすぐすぎるほどの瞳を、妻豊子として、受け止め、心を交わしました。作品の中にいる春馬くんは五代友厚そのもので、何より瞳を覗き込めば、そこに五代のすべてがありました。彼が五代として生きた時間を、作品を、愛してもらえたらと心から願っています。

・田中光敏監督
「オリジナル作品で五代友厚の作品を作る」そのとき、イメージで浮かんできた俳優は三浦春馬くんでした。透明感があり強い信念を持ち、そして美しく…。春馬くんに声をかけてから2年の歳月が流れ、集まってきてくれた役者たちは、みんな春馬くんの仲間のような俳優たちでした。三浦翔平、西川貴教、森永悠希、森川葵、蓮佛美沙子と、春馬くんと交流のある人たちが、偶然にもこの作品にかかわってくれました。京都撮影所でのリハーサル後、三浦翔平くんとはオフでも落ち合って、映画のために本読みをしてくれたと春馬くんから聞きました。主演三浦春馬を中心に役者たちが、登場人物に生き生きと命を吹き込んでくれたのです。三浦春馬くん、参加してくれてありがとう。そして主演を支えるそれぞれの役者たちの素晴らしい生き生きとした芝居をぜひともスクリーンでご覧いただきたいと思っています。最後に…ただただ残念なのは三浦春馬くんに出来上がった作品を見てもらえなかったことです。