俳優の宮沢氷魚、大鶴佐助が17日、東京・池袋の東京芸術劇場プレイハウスで舞台『ボクの穴、彼の穴。 The Enemy』の公開ゲネプロに参加。

【動画】上半身裸で絶叫!体当たり演技に挑戦する宮沢氷魚

 本作は、松尾スズキが初めて翻訳を手掛けて話題となった絵本をもとに、ノゾエ征爾氏が翻案、脚本、演出を手掛けた舞台の再演となる。戦場の塹壕に取り残され、見えない敵への恐怖と疑心暗鬼にさいなまれる兵士の物語。殺すか、殺されるか、じっと塹壕に身を潜め、互いを「モンスター」だと信じ、「殺す」ことだけにコミットしている。どんどん相手が大きなモンスターになり、疑心暗鬼と見えない敵への妄想が膨らんでいく…。そして、最後に兵士のとった選択とは…。「ボク」と「僕」は宮沢と大鶴が演じる。

 コロナ禍の現状は“見えない敵”という共通点がある。宮沢は「コロナ禍で、1人になることがすごく簡単になってしまった。1人でいても生活ができるし、ほしいもの、食べたいものは携帯やパソコンで注文すれば来る。どんどん人とコミュニケーションを取ること、人の人生に関わることがおろそかになる可能性が高い」とする。続けて「そういった意味でも、この作品は相手の存在、生きていることを確かめて安心する。人間として当たり前だからこそ忘れてしまうことが出ている。本当に、いろいろ考えるきっかけになった作品だと思います」とメッセージ性を語った。

 大鶴は「この作品ではお客さんと目に“見えないモンスター”を共有できる。だからこそ、生半可な芝居じゃお客さんは納得してくれない。今は、お芝居と現実が、かなり地続きになっている。『そんなもん?』ってなったら僕たちの負けだと思う」と熱い思いを口にした。

 ノゾエ氏、宮沢、大鶴は熱いけいこを繰り返した。大鶴は「けいこ、大変でした…。でも、けいこでクッタクタになって歩いて、疲れたと思っても気持ちがいい。演劇とかけいこが好きなんだと再確認できました」としみじみ。宮沢も「こんなに身体的にも精神的にも追い込まれたのは初めて」としながらも「しんどいんですけど、すごく楽しかった。朝起きて『きょうもけいこか』と思ったけど、実際に向かってみたら楽しみな自分がいた」と充実感をにじませた。

 3度共演をしている2人。大鶴は「氷魚ちゃんが、こんなに打たれ強いの初めてみた」と苦笑い。ノゾエ氏は「1回グロッキーになったけど、ゴキブリみたいに這い上がってきた」とファイティングポーズを崩さなかったそうで宮沢は「悔しくてね」と照れ笑いを浮かべる。

 また、雨をシャワー代わりにするシーンでは上半身が裸に。宮沢は「パルコの作品では全部、上を脱いでいます。パルコの中では上裸俳優(笑)。記録更新中です」と笑う。話のつながり上、宮沢より“露出度”が高い大鶴だが「もう行けません」と限界露出であることを明言し、笑わせた。

 きょう17日から23日まで、同所で上演される。