福島中央テレビは開局50周年の節目に、60周年を迎えた芸能プロダクション「ホリプロ」が強力タッグを組み、竹原ピストル、高畑充希をダブル主演に迎え、オリジナルドラマ(タイトル未定)を製作することを発表した。監督・脚本は、映画『ロマンスドール』(2020年)などのタナダユキ氏。撮影は7月中旬~8月中旬に行われ、仕上げの作業中。放送は、福島県内で10月30日に決定した。

【写真】オール福島ロケのメイキングカット

 4年前の2016年、同局が開局以来初となる自社製作オリジナルドラマ『タチアオイの咲く頃に~会津の結婚~』を制作。その際もタナダ監督が脚本も手がけ、主要キャストに石橋杏奈、中村蒼、高橋ひとみ、大和田伸也、小木茂光らを迎えて、“福島から全国に伝えたい絆の物語”を作品にした。全国30局でオンエアされ、2017年度・日本民間放送連盟ではテレビドラマ番組部門で優秀賞を受賞した。

 今回は、福島中央テレビのスタッフ一人ひとりが、東日本大震災後に起きたさまざまな出来事を取材し、たくさんの人たちとの出会いの中から、心に残ったエピソードを集め、さらに、タナダ監督も福島を訪れ、そこで見たもの、感じたことをひとつの物語に仕立てた。

 舞台となるは、福島県南相馬市に実在する映画館「朝日座」。大正12年の関東大震災の年に開館して以来、長く街の人々の暮らしと共にあり、数々の災禍でも消失をまぬかれ、東日本大震災では住民が集う心のよりどころとなった場所。

 東日本大震災だけでなく、東日本台風被害、そして新型コロナウイ ルスの感染拡大とさまざまな試練にさらされ続ける中、こんな時代だからこそ、どこかで誰かとつながっているという実感が欲しい。それぞれの人生が交差しながら喜びと悲しみが積み重なって、やがてそれが明日への希望につながっていく。オール県内ロケで、“いま伝えたいメッセージ”と“福島の魅力”を全国に発信する。

 ダブル主演を務める竹原は、『永い言い訳』(16年)で第40回日本アカデミー賞・優秀助演男優賞を受賞するなど、ミュージシャンの枠にとどまらず、役者としての評価も高い。高畑は連続テレビ小説『とと姉ちゃん』(16年前期)でヒロインを務め、ドラマ『過保護のカホコ』(日本テレビ、17年)や映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』(18年)で第43回日本アカデミー賞・優秀助演女優賞を受賞し、数多くのドラマや映画に出演する国民的女優。

 コメディタッチの軽妙なやり取りから、トーンを抑えた重厚なシーンまで、相反するイメージの2人が織りなす抜群のコンビネーションが、見どころであるのは間違いない。

 ほかに、映画館「朝日座」の支配人役として出演するのは、いま最もチケットを取るのが難しいと言われている落語界きっての人気者・柳家喬太郎。ドキュメンタリー映画監督役に小柳友、街人のご意見番役に六平直政、物語のカギを握る未亡人役に吉行和子と、そうそうたる面々が脇を固める。

【竹原ピストルのコメント】
 東日本大震災は、ぼくはツアー先の福島県福島市で被災しました。福島のライブハウスのスタッフさん、歌うたい仲間達、福島の皆さんに助けられて、無事に家に帰していただきました。以来、あの時の感謝の気持ちを伝え続けることができたらなと、こつこつと福島県に歌いに通わせていただいています。それもあり、福島県にはお世話になっているお店がたくさんあり、仲間がたくさんいます。

 この度、他でもなく福島県で撮影のこの作品に参加させていただけたこと、本当にうれしく思っています。福島県の皆さんへの感謝と、愛着を込めて精一杯取り組ませていただきました(いっぱいいっぱいだったけど! 笑)。スカッと気持ちよく晴れた青空を見上げたときのような、そんな余韻が残る素敵な作品になると思います。皆様、ぜひご覧下さい。 竹原ピストルこと 竹原和生

 p.s.(主な撮影地となっている、)南相馬の皆さん、また騎馬武者ロックフェスに出させてね〜〜

【高畑充希のコメント】
 私は今回の撮影で、数週間、福島県に滞在しましたが、その中で、福島の“人の温かさ”に驚きました。また、空がとても広く、気持ちよく撮影に臨めました。舞台となる朝日座は、大正時代からの歴史を感じられる、レトロで雰囲気の良い、ついつい写真を撮りたくなってしまう、そんな場所です。楽しくてクスリと笑えるドラマになっていますので、ご家族みんなで観ていただいて、観たあとはぜひ、ロケ地にも遊びに行ってみてください。福島の皆さんであればきっと、楽しい発見があると思います。