NHKの連続テレビ小説『エール』(月~土 前8:00 総合ほか)は今月14日、第14週から放送を再開するのに先立ち、後半のメインビジュアルが公開された。テーマは、「音楽に向き合う姿とふたりの絆」。制作統括の土屋勝裕氏に、収録状況と後半の見どころについて聞いた。

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 同ドラマの第1回が放送された3月30日の午後、出演者の一人・志村けんさん(享年70)が新型コロナウイルスによる肺炎のため、同月29日に亡くなっていたことが発表された。翌4月1日からは、ドラマの収録も全面ストップした。

 「主演の窪田正孝さんは3週間前に共演していた志村さんがお亡くなりになってすごくショックを受けていました。新型コロナウイルスの恐ろしさをスタッフ・キャストとも感じていたので、6月中旬に収録を再開するにあっては、100%防げるものではないにしても、安心して撮影に臨めるように、スタッフだけで三密を避けるシミュレーションをするなど、感染予防に万全を期しました。収録が再開されてからは、窪田さんも二階堂ふみさんも2ヶ月半のブランクを全く感じさせない、裕一と音という感じでした」と土屋氏。

 第15週から第18週まで、連続テレビ小説では異例の4週という長きにわたって、戦時中パートが描かれる。主人公の裕一はコロンブスレコードの専属作曲家として、音(二階堂ふみ)の夫として、娘の華の父親として、円満に暮らしていたが、戦争の足音が近づいてきて、時代の波に飲み込まれていく。

 「裕一のモデルである古関裕而さんは、『露営の歌』『若鷲の歌』など数々の軍歌も作りました。そこを描くことを避けてしまっては、戦後が描けなくなってしまう。そこはしっかり向き合って丁寧に描くことによって、平和の尊さが見えてくると、当初から考えておりました。劇中の裕一は、自分が作った曲を歌って戦地へ向かった兵隊さんたちが命を落としていく現実と向き合うことになります。そして、第19週からの戦後パートでは、『長崎の鐘』や『栄冠は君に輝く』といった誰もが知っている名曲を作曲していくところが見どころになります」(土屋氏)

 新型コロナウイルスの感染予防と感染拡大防止のための対策をしながらの収録は、以前に比べてペースダウンはしているものの、「順調に進んでいる」とのこと。土屋氏は「(感染症が流行して)いいことなんて何一つないんですが、《早く再開してほしい》《本数を減らさないでちゃんと描ききってほしい》といった声をたくさんいただき、キャストもスタッフも早く続きを見てもらいたいという気持ちで頑張れています。裕一と音はこれから戦中、戦後と大変な時期を迎えますが、この夫婦を見ていると、いいなと思える。視聴者の方々にも楽しんでいただければと思います」。