『第163回芥川賞・直木賞』の贈呈式が28日、都内のホテルで行われ、芥川賞に選出された高山羽根子氏、遠野遥氏、直木賞の馳星周氏が出席した。

【写真】『第163回芥川・直木賞』受賞作品

 今回の『第163回芥川賞・直木賞』は、芥川賞は高山氏の『首里の馬』(新潮三月号)、遠野氏の『破局』(文藝夏季号)2作が受賞。一方、直木賞は馳氏の『少年と犬』(文藝春秋)が選ばれている。

 この日、馳氏は新型コロナウイルス感染対策として、北海道からリモート出演。理由は「東京へ行ってウイルスを持ってくるとなると、(地域産業である)生き物の世話をするというシステムに重大な被害を与える可能性があるということで…」と説明した。

 直木賞を受賞した際の心境は「受賞した時の記者会見でも言ったのですが、賞がほしくて小説を書いているわけではありません!」と力を込めながら、「今回はいただいて大変ありがたく思っております」と喜んだ。

 続けて「前に妻と話した時、30代、40代の時ではなく『50代で直木賞を受賞してよかったね』と。若い時にいただいていたら、すごくもっと傲慢な人間になっていたかも知れません」と苦笑いし、「(55歳の今)受賞の知らせを聞いた時、編集長、出版社の営業の方、読者がいて、自分はずっと20数年間、小説を書き続けることができたのだと思います。その結果が直木賞でしたので、ありがたかったです」と作家人生を振り返った。