人気グループ・KAT-TUNの亀梨和也(34)がホラー作品に初出演する映画『事故物件 恐い間取り』が、8月28日に公開を迎える。メガホンをとるのは、『リング』シリーズや『仄暗い水の底から』(2002年)、『クロユリ団地』(13年)などで知られるホラー映画の巨匠・中田秀夫監督(59)。ホラー作品は「率先して見るタイプではない」と話す亀梨が、どのように本作に向き合ったのか、インタビューで語ってくれた。

【場面カット】亀梨和也が行う怪談ライブ「怪奇夜話」

 原作は、殺人・自殺・火災による死亡事故などがあった“いわくつき”の部屋「事故物件」に住み続ける“事故物件住みます芸人”として活動する松原タニシの実体験によるベストセラーノンフィクションを実写化。亀梨演じる山野ヤマメは、中井(瀬戸康史)とお笑いコンビを組んでいたが解散し、テレビ番組出演のために事故物件に住み始めるという役どころだ。

■撮影現場では不思議な現象も「エンジンがかからなくなったり…」

 東京都出身の亀梨だが、本作では関西弁にも挑戦。「難しさもあった」というが「タニシさんが役作りに対しても大きな存在でした。売れていない芸人を演じるにあたり、タニシさんの雰囲気を優先していきました」と話す。

 タニシとは、食事をする機会もセッティングしたことを明かし「タニシさんも事故物件に帰りたくないという日があるそうなんです。そういう部分は、ヤマメの中にも持っていこうと思いました。売れていくことはうれしいけど、好きが発端ではない。意気揚々とやるのではなく、少し嫌だなあというのを、心の中で持つ芝居を心がけました」と目に見えない部分での演技を意識した。

 劇中では、ヤマメを密かに応援する梓(奈緒)に優しく接するかと思えば、はたから見れば、意地悪な言葉で彼女を突き放すシーンもある。何も考えないで見るとただの“嫌なやつ”と捉えられてしまうキャラクターだが「彼は嫌なやつに映ってはいけない。ピュアな部分、天然という落としどころを見てくれるお客さんに受け取ってもらいたいです」とヤマメの本当の性格についても気をつけながら演じていった。

 一方で、撮影現場では不思議な現象も起こったという。「タニシさんがいらっしゃった日には、移動車の扉が閉まらなくなったり、監督との初顔合わせでは、エンジンがかからなくなったり、台本を受け取ったときも同じような現象が起きたりということもありました。少し敏感になっていたのはありますが、どこか体の調子が悪いなあというのも…」と裏話も披露してくれた。

■徐々に増した責任感「楽しんでいただけるものにしないと」

 初挑戦のホラー作品に向き合うにあたり「時間がかかりました」と明かした亀梨。「撮影が始まるから(ほかの作品を)見なきゃと思うんですが、5分くらいで『今日ではない』と。そういうのを重ねて、ギリギリで見ました」と笑う。その中で、ヤマメ役を「やっていいのか? とも思いました」と胸中を吐露。それでも「中田監督が撮ってくださるので、ちゃんと向き合って楽しんでいただけるものにしないといけないという思いでした」と徐々に役に対しての責任感も増していった。

 ホラー映画の『ゲット・アウト』(17年)、『へレディタリー/継承』(18年)を参考資料として見たというが「『あした朝早いから…』と自分に言い訳しながら少しずつ進めていきました」と明かす亀梨。「普段、僕を応援してくださる方で、ホラーが苦手な方も多いでしょうけど、そういった方にも楽しんでもらえるようなポップさもあると感じています。怖かったか、それとも怖くなかったのか、ぜひ見ていただけたらうれしいです」とアピールする。

 “ホラー”という言葉に、苦手な人はどうしても敬遠しがちかもしれない。しかし、亀梨の言葉にもあったように、ヤマメと中井が漫才を披露するシーンや、安田大サーカスのクロちゃんのわざとっぽいリアクション、よゐこの有野晋哉と濱口優が登場するなど、ところどころに“ポップさ”が散りばめられている。亀梨が話す関西弁や、心情を表す演技などで見せる新境地も味わいながら、ひとつの映画作品として楽しんでいただきたい。

■亀梨和也(かめなし・かずや)1986年2月23日生まれ 東京都出身
「3年B組金八先生第5シリーズ」(99年)で連続ドラマ初出演。主なドラマ出演作品は「野ブタ。をプロデュース」(05年)、「妖怪人間ベム」(11年)、「ボク、運命の人です。」(17年)、「ストロベリーナイト・サーガ」(19年)など。映画では『俺俺』(13年)、『バンクーバーの朝日』(14年)、『美しい星』(17年)など。

■映画あらすじ
売れない芸人が、「事故物件」に住んでみた― 芸人の山野ヤマメ(亀梨)は、中井大佐(瀬戸)とお笑いコンビ<ジョナサンズ>を組んでいたが、全く売れず、結成から10年目となり、これ以上続けても無理だと感じた中井から、コンビを解散し放送作家になると告げられる。
突然ピン芸人となり途方にくれるヤマメは、番組プロデューサーの松尾雄二(木下)からTV番組への出演を条件に「事故物件に住んでみろ」と無茶ぶりされ、殺人事件が起きた物件で暮らすことに。そこは一見普通の部屋だったが、初日の夜、撮影した映像には白い“何か”が映っていたり、音声が乱れたり、様々な怪奇現象が。
OAした番組は盛り上がり、ネタ欲しさにさらなる怪奇現象を求めるヤマメは、不動産屋の横水純子(江口)に新たな事故物件の紹介を依頼。その後も様々な怪奇現象に遭遇し、ヤマメは“事故物件住みます芸人”としてブレイクしていく。
一方、<ジョナサンズ>のファンで、メイクアシスタントの小坂梓(奈緒)は、人気が出るほど危険な状況に陥っていくヤマメを密かに心配する。だがレギュラー番組も決定したヤマメは、次なる事故物件を求めて再び不動産屋・横水の元を訪れる。そしてある事故物件で、ヤマメの想像を絶する恐怖が待っていた―

■出演:亀梨和也 奈緒 瀬戸康史 木下ほうか 江口のりこ MEGUMI 真魚 瀧川英次 加藤諒 坂口涼太郎 中田クルミ 団長安田 クロちゃん バービー 宇野祥平 高田純次 小手伸也 有野晋哉 濱口優