演劇『願いがかなうぐつぐつカクテル』が、9日に東京・新国立劇場で上演された。新国立劇場は、新型コロナウイルスの影響で2月28日より主催公演中止となっていたが、約5ヶ月ぶりに再開。同公演が再開後初の公演となり、出演者の北村有起哉、あめくみちこら演者は飛沫防止などから全員マスク(フェイスガード)を着用して演じた。

【写真】感染防止で全員マスク(フェイスガード)を着用して演じた模様

 公演前の囲み取材で北村は「(舞台出演できず)心苦しく感じていたのですが、早くどんな形であれ、たくさん観たい方がいたと思います。ギリギリのタイミングで、マスクを付けたりして知恵を絞って舞台に臨めることができて光栄です」、あめくは「けいこが始められるのか心配でしたが、6月から始められて、こういうのもの(マスク)をつけて、本番を迎えられてうれしく思います」と無事に公演日を迎えることができ喜んだ。

 マスクでの演技は通常より支障がでると思うが、北村は「マスクしての芝居は慣れましたね。逆にもうこれがないと不安になっちゃうくらい」とニヤリ。あめくは「演技中はマスクがズレてくるので、あごに両面テープを貼ってズレないようにしています。なので、あごの部分はメイクをしていないのです」と笑いを誘った。

 今回の公演は、政府、東京都の方針及び(公社)全国公立文化施設協会による新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドラインを踏まえて、新型コロナウイルス感染予防、拡散防止への対応策を徹底した上で実施する。

 具体的な対応は、劇場内でのマスク着用のほか入場前には検温(赤外線サーモグラフィ)、アルコール消毒を実施。「37.5度以上の発熱がある方」「過去2週間以内に発熱や感冒症状で受診や服薬等をした方」「咳、呼吸困難、全身倦怠感、咽頭痛、鼻汁・鼻閉、味覚・嗅覚障害、目の痛みや結膜の充血、頭痛、関節・筋肉痛、下痢、嘔気・嘔吐等による体調不良の方」「新型コロナウイルス感染症陽性とされた方との濃厚接触がある方」「過去2週間以内に政府から入国制限、入国後の観察期間を必要とされている国・地域への訪問歴及び当該在住者との濃厚接触がある方」の観劇は控えるようにし、上記の理由や感染予防のために観劇を取り止められる場合、チケット代金は払い戻しに応じる。

 また、入退場も工夫し、混雑緩和のために開演45分前にロビー開場、30分前に客席開場し、退場時は、座席ブロックごとに順に案内。クロークや物販(※プログラムは販売)、チラシ・アンケート等の手渡しによる配布、給水機の使用などのサービスを休止し、人との接触を極力控えるようにしている。

 同公演は、『モモ』や『はてしない物語』などを執筆した有名な児童文学作家・ミヒャエル・エンデの作品で、子どもと大人のための“ピリリ”と風刺の効いたファンタジー。魔女ティラニアは、なんでも願いがかなう魔法のカクテルを作るレシピが書かれた巻物を手に入れるために、イルヴィッツァーを訪問する。二人のやりとりを盗み聞きした猫のマウリツィオとカラスのヤコブは何とか彼らの野望を阻止しようとする物語。なお、客席は前後左右1つ空ける形で観客が座り、空席には物語にちなみ猫や天使、悪魔の絵が描かれたパネルが置かれている。公演は26日まで。