2007年よりニューヨークで開催されている北米最大の日本映画を紹介する映画祭『JAPAN CUTS』に、4月10日に肺がんのため82歳で亡くなった映画作家・大林宣彦さんの日本映画界での偉業をたたえ『大林賞(Obayashi Prize)』が新設されることが、決定した。

【画像】映画祭『JAPAN CUTS』のロゴ

 本映画祭は、毎年7万人以上の観客を動員し、全米初公開作品を含む300本以上の邦画を上映してきた。『大林賞』は、日本映画の未来を担う若手監督の長編7作品を上映するネクストジェネレーション・コンペティション部門(NEXT GENERATION)から、最も優れた作品に与えられる。

 大林監督は生前「笑顔と、生きること、そして、今日より少し良い明日をたぐり寄せるために、ぼくは映画を拵(こしら)えてきた。だから、ぼくの続きはみんながやってね」という言葉を残している。そこの言葉を受けて、『大林賞』は若手の映像作家の活動を後押しすることを目的としている。

 大林監督の長女で料理家・映画監督としても活躍する大林千茱萸氏は「父が映画作家として歩んできた道がこうして、また新たな未来の作家さんたちへと受け継いでいただけること、たいへん光栄であり、誇らしい限りです。父と共に映画を作り続けてきたプロデューサー恭子さんも、涙ぐみながら『たいへんうれしいです、感謝します』と、皆さまに伝えて欲しいとのことでした」とコメントを寄せた。

 本映画祭は、ニューヨークの本国時間7月17日から30日まで、オンラインで開催。長編メイン部門では、大林監督の最後の作品『海辺の映画館-キネマの玉手箱』(7月31日公開)が上映されるほか、大林監督を偲び、常盤貴子らが参加する「大林監督についてのパネル討論会」が開催される。