俳優の吉川晃司が主演するカンテレ・フジテレビ系5週連続特別ドラマ『探偵・由利麟太郎』(毎週火曜 後9:00)が16日より放送がスタートする。ミステリー作家・横溝正史が『金田一耕助』の前に、生み出していた“もう一人の名探偵”である“由利麟太郎”。今作で“由利麟太郎”演じる吉川のインタビューコメントが到着し、地上波連ドラ初主演を務める心境や役柄についてなどを語った。

【場面写真】京都などすべて関西で撮影…吉川晃司は白髪の名探偵

 由利は、かつて警視庁捜査一課長だったが、現在は犯罪心理学者に。そんな由利を「先生」と呼んで尊敬する三津木俊助(志尊淳)とともに、謎めいた怪奇な殺人事件を解決していく。原作では、主に昭和の東京が舞台だが、ドラマでは、由利は京都在住という設定にかつ時代設定を昭和から令和に時代を移して、名コンビの活躍を描いていく。

 オファーされた際は「面白い挑戦だなと思いました。そもそも、普通のドラマをやるのなら、僕には声をかけないでしょう(笑)。変わったこと、攻めたことをやりたいというプロデューサーや監督の想いを感じました」と心意気に感心。意外にも地上波連ドラ初主演となったことには「そこは正直に言って、あまり意識していないんですよ。『俺でいいの? 大丈夫なの?』とは思いましたけどね(笑)」と戸惑いもあったよう。

 一方で「今回の企画を聞いて、『京都で撮ったら良いんじゃないですか?』と提案したら、制作サイドも同じ考えだったので、太秦の東映撮影所を拠点にすることになりました。結果的に、やっぱり京都で撮れて良かった。ロケに行っても、趣のある建物が多いし、太秦のスタッフは映像に独特の陰影や奥行きを出せる。普通のテレビドラマとは一味違った、映画のようなスケールとこだわりで撮影ができたことに、手応えを感じています」と作品の仕上がりに自信を込めた。

 自身が“由利麟太郎”を演じる上で「過去のある事件のことを引きずっていて、心の根底に深い孤独感がある。二度と取り戻せないものをずっと追い求め、人生をさすらっている…。演じるうえでは、そんな彼の内面を、セリフじゃなく横顔や後ろ姿で醸せればと思っていました。だから劇中でも、必要最小限しか喋っていません。たまには、こういう主人公がいても良いんじゃないですか?(笑)」とこだわった部分も明かす。

 劇中には弓道シーンもあるがこれは吉川の趣味が反映されたもの。「打ち合わせのとき、ちょっと前から弓をやり始めたという話をしたら、『それ良いですね!』と言われて、由利麟太郎も弓道をたしなんでいる設定になりました(笑)。事件の真相を見抜くべく、精神を集中させるくだりで、弓道のシーンが出てきます。由利が事件現場などでよく見せる手のポーズも、実は弓道と関係があります。弓道では、弓の握り方のことを『手の内』といいまして、それがすごく大事なことなので、『手の内を明かす』ということわざもそこからきているんですが、あのポーズはまさに、由利の『手の内』なんですね。『フレミングの法則』ともちょっと似ていますが、そっちが由来ではありません(笑)」と細かな仕草にも注目だ。

 ちなみに、由利の弱点は“先端恐怖症”。吉川自身は「高い所が苦手です(笑)」とワイルドなイメージに反した弱点を告白。「今回、撮影所の屋上から下をのぞき込むというシーンがあったんですが、『吉川さん、もっと身を乗り出してください』と指示されて……。なんとなく、カメラマンも僕を見ながらニヤニヤしているんですよ。だから、あれは僕の弱点を誰かスタッフが知っていて、わざといじめたんじゃないかと疑っています(笑)下が水なら、10メートルとか15メートルの高さでも、平気で飛び込めるんですけどね。コンクリートだと怖くて、下を見るだけでもダメです。逆に飛行機くらいの高さなら、むしろ大丈夫なんですけど(笑)」と意外な素顔を除かせた。

 最後にこのドラマのおすすめポイントとして「地上波のドラマとしては攻めた、挑戦的な企画だと思っています。まずは、その不思議な手触りを楽しんでほしいですね」とアピール。「そして由利麟太郎と助手の俊助(志尊淳)、さらに田辺(誠一)くんが演じる等々力警部を加えた3人のやりとりにも、ぜひ注目してください。『ホラーミステリー』の中で、ちょっとしたアクセントになっていると思います」と紹介している。