歌舞伎が歴史上まれに見る長期休演に追い込まれるなど、新型コロナウイルスが舞台芸術を根こそぎノックダウンしていったこの春。歌舞伎俳優・松本幸四郎からNHKにある提案が寄せられた。

【写真】松本幸四郎の息子・市川染五郎

 「舞台が無ければ俳優は何も出来ないのだろうか? 今、自分がやるべきことは一体何か?」「いつか晴れて舞台が開けば、その時はもちろん頑張る。でも舞台に関わる全ての人々がこの苦しい時を乗り越えるためにも、今、何かしなきゃいけない」と。

 そこで、Eテレで放送中の番組『にっぽんの芸能』(毎週金曜 後11:00)とコラボレーションし、「今を生き抜くための日本舞踊」を作るプロジェクトが決定。幸四郎が1年かけて準備してきた大規模な日本舞踊の公演のために作られた12分の音源を元に、出演予定だった47人の舞踊家たちの自撮り動画を集め、「舞踊家全員が一度も会わない舞踊作品」を制作。同時に、子どもでもすぐに踊れる1分サイズの動画「幸四郎と踊ろう」をインターネットで公開し、動画投稿を受け付けることになった。

■幸四郎プロジェクト(1)「夢追う子~ハレの日への道しるべ」
 作品のテーマは「夢追う子」。踊りに魅了され、あこがれて舞踊家になった47人の情熱と歓喜を表現する、パワフルで明るい作品。舞踊家ひとりひとりに振付動画を送り、それを元に各自稽古。一人ずつ撮影した動画を背景と組み合わせて、1つの映像作品に仕上げる。

 大人数リモート収録はすでにさまざまなジャンルで行われているが、今回の見どころは、映像の合成や加工技術を駆使し、美しい衣装と共に「誰でも、何度見ても楽しめる」エンターテインメント作品に仕上げること。映像作家の力も借りて、新しい日本舞踊の可能性に挑む。『踊れ!今こそ幸四郎と47人の舞踊家(仮)』として、完成作品を7月3日に放送予定。

■幸四郎プロジェクト(2)「夢追う子になろう!」
 誰でもどこでも踊りは出来る。自分もまわりも笑顔になる。そんな踊りの力を子どもにも大人にも感じて欲しいと、今回特別に、幸四郎さん自ら「夢追う子」の2分版の振付を作成。 歌舞伎の見得や六方、日本舞踊独特の手の表現など、短い中に日本のおどりのエッセンスが盛り込まれた楽しい作品。この動画を番組サイトで公開して動画投稿を募集。集まった動画の一部は、番組で紹介する。

■動画投稿サイト
https://www.nhk.jp/p/nippongeinou/
※5月22日午後10時に投稿ページを公開し、動画公開・投稿受付を開始予定