新型コロナウイルス感染拡大防止のため4月7日より全ての劇場を自主的に休館した本多劇場グループが、6月1日より営業を再開。新型コロナ感染の危険性がある中、劇場再開をどのように行うべきかについて、関係各所と協議を重ね、安全第一で、その一歩目として「無観客生配信」を行うことになった。

【写真】6月1日より再開する本多劇場の外観

 劇場の活動再開第1弾企画として6月1日から7日まで、本多劇場でひとり芝居『DISTANCE』の有料無観客生配信を毎日日替わりで実施(ニッポン放送が協力で参加)。脚本・演出家の川尻恵太氏、御笠ノ忠次氏の発起人2人が、この状況の中で、どうやって演者、スタッフ、そしてお客様との距離を近づけていけるのか、社会情勢も踏まえながら、安全を最優先にし、段階的に行っていくプロジェクトとなる。

 出演者は、柄本時生、井上小百合、入江雅人、清水宏など、下北沢に、そしてひとり芝居に縁のあるメンバーが集結。演劇を劇場で生観劇する状態に少しでも近づけるという意図で、有料の定額チケット制を採用し、アーカイブを残さない、その日1回限りのライブ配信のみを、イープラスの新しいライブ配信サービスStreaming+によりチケット購入から視聴までワンパッケージで行う。

 25日に演目・タイムテーブル・全キャストを発表し、27日正午よりイープラスでチケットを発売していく(前売り・当日ともに2500円、6月1日のみ複数演目を上演するため3500円を予定している)。劇場再開に寄せての本多劇場グループ総支配人・本多慎一郎氏のコメント、今回のプロジェクトの詳細は以下の通り。

■劇場再開に寄せて
人が集まってこそ劇場です。劇場は舞台で創りあげた作品をお客様にお届けする場所です。劇場としてできることは何なのか。安全を第一としつつ、わずかでも着実に、一歩ずつ。今できることをやりながら私たちは前に進みたいと思います。6月1日から本多劇場グループは劇場を再開していきます。
休館期間中、皆さまに舞台を観ていただきたいという思いで準備をしてきました。
多くの方にご協力をいただき、本多劇場グループPRESENTSとして出来得る限りの安全対策をし、最初は少人数から。本多劇場の無観客生配信を皮切りにいろいろな演目を上演してまいります。

本多劇場グループ総支配人・本多愼一郎

■『DISTANCE』のあらすじ、構成、上演にあたっての安全対策
【あらすじ】
ここには昔、劇場があった。荒廃した劇場に、清掃員がいる。彼らは「演劇」が上演されていた劇場を懐かしみ、今は機能を停止している全国の劇場を掃除して回っている。この日やってきたのは、下北沢本多劇場。昔はたくさんの演劇が行われていたらしい。ふと、清掃員が日記を拾い上げる。そこには、人と人とが距離をとらなければいけなかった時代の、それでも演劇を続けた人々の記録が綴られていた……。

【構成】
オムニバス形式。企画発起人の川尻恵太氏、御笠ノ忠次氏がストーリーテラーとなり、物語を進行。メインキャストは各回1名のみ、そのステージのみの出演になる。各出演者の出演日時・タイムテーブルは、5月25日に公式サイトにて発表する。各日の上演時間は40~50分程度を予定。

【安全対策】
キャスト、スタッフともに、ソーシャルディスタンスを確保した状態で上演し、制作期間から本番日にかけて毎日検温し、制作者による管理を行う。
キャストは本番時間外、スタッフは常時マスクを着用し、開演直前まで、および終演直後から屋外に通じる会場扉・玄関を開放し、大規模な換気を実施する。並行して、外気導入での空調による場内換気も行う。
開演前、および終演後には舞台上の消毒作業をし、場内は建築物環境衛生基準により相対湿度を40%~70%に保つようにする。
劇場内や附帯施設等で手を触れやすい箇所、扉、手すり、自動販売機などは毎日定期的に、除菌用アルコール等による拭き掃除を実施する。