女優の波瑠が主演する土曜ドラマ『路(ルウ)~台湾エクスプレス~』(毎週土曜 後9:00、全3回)が16日、NHK・総合テレビでスタートする。台湾新幹線プロジェクトの軌跡を縦糸に、日本と台湾の人々の「国境」と「時間」を越えた心の交流を詩情豊かに描いた吉田修一氏の小説『路(ルウ)』を、NHKと台湾の公共放送局・PTSの共同制作でドラマ化。波瑠が台湾ロケの思い出などを語った。

【写真】ウエディングドレスを着た波瑠

 1999年12月、東京の商社・大井物産社内が大歓声に湧いた。台湾高速鉄道の車両システムの優先交渉権を日本の新幹線が大逆転で獲得したのだ。入社4年目の春香(波瑠)はプロジェクトの一員として台湾に出向することが決まる。春香には初めて台湾を訪れた夏の切ない思い出があった。

 原作や脚本(田渕久美子氏)を読んで、波瑠は「この作品がもつメッセージがきっとこれからの日本と台湾を強い絆で結んでくれるのだろうと思います。長い期間をかけて、日本と台湾が紆余曲折ありながらも力を合わせて台湾の南北に線路を敷いたことには、それ以上の物語があると思います」と、感じたそう。

 新型コロナウイルスの影響ですっかり変わってしまった世界で、「台湾新幹線に関わった皆様の功績、それを映像化するために集まった日本と台湾クルーの積み重ねた毎日が、この先なにが起こるかわからない世界でつながりになることを願っています」と、語った。

 かつて「麗しの島」と呼ばれた美しい台湾の景色や活気ある街角の風景も見どころの一つ。台湾ロケの感想を聞くと、「台湾には以前母と旅行で訪れたことがあり、今回のロケが2度目でした。なので台湾の観光の面しか見えていなかったのだと思います。撮影で回った地では地元ならではの空気や住んでいる人々の温かさを新鮮に感じることができました」と、答えた。

 視聴者に向けて、「言葉だけでやり取りをするより、相手の表情に目を向けたり、相手がなにを伝えたいのかを考えながら会話をする。普段の言葉が当たり前に通じる環境よりも 、目の前の人の想いにア ン テナを100%向けるという意識が働いていた現場でした。その作業ひとつひとつが温かかったと思います。そんな時間がたくさん詰め込まれている作品です。たくさんの人の元へ届きますように」と、メッセージを送っていた。

 出演は波瑠のほかに、井浦新、寺脇康文、高橋長英、炎亞綸(アーロン)、邵雨薇 (シャオ・ユーウェイ)、楊烈(ヤン・リエ)、林美秀(リン・メイシュウ)など。クラシックの演奏はもちろん、ドラマ『コウノドリ』の劇伴音楽を手がけるなど幅広く活躍するピアニストの清塚信也が音楽を担当する。