NHKで放送中の大河ドラマ『麒麟がくる』(毎週日曜 後8:00 総合ほか)。10日に放送された第17回「長良川の対決」は、斎藤道三(本木雅弘)・高政(伊藤英明)親子の長良川の戦いから、明智光秀(長谷川博己)が代々守ってきた明智荘を捨てるまで、全く異なる“血筋への執着”を描き、濃厚な内容で美濃編のクライマックスを迎えた。

【写真】道三の亡骸を見た光秀は…

 SNS上ではさまざまな感想が投稿される中、目についたのが《こんな見事な大河ドラマ、1話たりとも短縮してもらっちゃ困ります…!》《放送回数減らさないでください!!》といった書き込み。新型コロナウイルスの感染予防のため、『麒麟がくる』の収録は4月1日から1ヶ月以上もストップしており、ファンが心配するのも無理はない。

 さて、第17回の前半で描かれた長良川の戦いで光秀は、明智荘を守るべく、光安(西村まさ彦)と共に道三に味方することを決める。しかし、道三軍の敗北は決定的。いよいよ道三は馬に乗り、単身、高政めがけて突進していった。

 親子の一騎討ち。槍をかわしながら、高政は「負けを認めよ、命までは取らぬ」と迫るが、道三は拒否。そして「父の名を申せ」と高政を挑発する。この期に及んでも土岐頼芸が自分の父親だと言い張る高政に、道三は「そなたの父はこの斎藤道三じゃ」と、まるで呪いをかけるかように言う。高政は「この者を討て」と命令し、道三の背中に名もなき兵の槍が突き刺さる。最期に道三は高政に「我が子、高政よ。勝ったのは道三じゃ」と言い残して逝った。

 公式ツイッターで本木は「高政にぶつかるように倒れ込み、道三は最期を迎えました。その姿は、もしかすると最初で最後の、父と子の抱擁に見えたかもしれません。みなさんには、どう映ったでしょうか? 道三は散りましたが、これからは光秀、高政、信長の心の中で生き続けるはずです」とコメント。

 光秀が駆けつけた時、道三はすでに息絶えていた。「道三さま」と駆け寄ろうとする光秀に、高政は「マムシの罠にはめられた。親殺しの汚名が先々つきまとう」と言い捨てる。高政にしてみれば光秀は裏切り者だが、「今一度機会を与える。わしの行う政(まつりごと)を助けよ。さすればこたびの過ちは忘れよう」と切り出す。

 光秀は「道三様が真の父ではなかったのか」と尋ね、高政が「土岐頼芸」を譲らなかったのを見て覚悟を決めた。「頼芸様にお会いして立派な方だと思ったことは一度もない。しかし道三様は立派な主君であった。揺るぎない誇りを持っていた。土岐様やおぬしにもないものだ。そなたには組みせぬ」 と、突き放す。高政に「次に会ったら首をはねる。明智城は即刻攻め落とす」と言われた後、道三の亡骸に向かってひざまずき、お辞儀をするシーンが印象的だった。

 明智家にとっては存亡の危機。明智城に戻ると、光安と左馬助(間宮祥太朗)の覚悟はすでに決まっていたようで、光安は明智家の主の座を光秀に譲り、水色桔梗の旗印を渡す。そして、先祖代々受け継いできた土地を捨てても明智家の血を絶やぬように「逃げて逃げて生き延び、再び城を持つ身になってもらいたい!」と未来を託す。光安役の西村の熱演に涙した視聴者も多かったよう。「叔父上」がツイッターのトレンド入り。光秀の館に駆けつけた家臣・伝吾(徳重聡)の「お守りしたくても、田や畑は持って歩けませぬ」という別れのあいさつも涙を誘った。

 公式ツイッターには、長谷川博己のコメントも掲載。「光秀に進むべき道筋を示した道三の存在は大きいものであったに違いありません。彼の老獪さ、泥臭さ、そしていかなる時も誇りを忘れないということ。もしかしたら亡き父の幻影を見ていたのかもしれません。今後の光秀に影響していくでしょう、『大きな国』を作るために」。