声優の古谷徹、池田秀一が24日、都内で無観客で行われたファンイベント『GUNDAM FAN GATHERING「閃光のハサウェイ」Heirs to GUNDAM』に出演。1988年に公開された映画『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』についての裏話で盛り上がった。

【写真】『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』の場面カット

 今夏に公開を予定している「機動戦士ガンダム」40周年企画の映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』のイベントで、『逆襲のシャア』の流れを汲むことからアムロ・レイ役の古谷、シャア・アズナブル役の池田が登場。当時を振り返った古谷は「『Zガンダム』から僕らがメインでなくなった。それが10年近く経って『逆襲のシャア』で2人が完全にメインで、がっぷり四つに組んで戦うのは、すごくうれしかった」と懐かしむ。一方の池田は「サブタイトルが『逆襲のシャア』ですから。やっと我が世の春が来たかな、といった感じ」と冗談めかすと、古谷は「そのあとに『逆襲のアムロ』があるんじゃないかと期待していたんですけどねぇ」と笑わせた。

 古谷は「『逆襲のシャア』に至るまで、アムロは少年だった。見た目もそうですし、シャアのほうがかっこいいわけですよ、どう見ても。いろんなアニメ雑誌の人気投票を見ても、シャアが1位で、アムロは2位、3位に甘んじた。『逆襲のシャア』で29歳になって、ようやくアムロが大人になった。人気の意味ではシャアを超えたかなと思っている。ファンの方も『逆襲のシャアのアムロが1番好き』という人が多いですね」と反響を明かした。池田は「ちょっとマザコンみたいなところも出てきた。アムロも立派になって、やりあえてよかった。まさか、あんなにやられるとは思いませんでしたけど…」と苦笑いを浮かべていた。

 印象的なせりふもトーク。古谷は「やっぱりクライマックスじゃないですかね。アクシズを止めるシーン。あそこでシャアはめり込んでますけどね」と笑い、池田は「富野(由悠季)さんのせりふって『日本語として正しいの?』ってときもあるけど、しゃべってみるといいんですよ。不思議ですよね。ブライトのせりふで『何やってんの』って、急に近所のおじさんみたいに艦長が言う。唐突なんですけど、流れを見ると生きてくる。ミスプリだと思って勝手に直すと怒られますから」と富野由節を語った。

 その流れで「アムロ、行きま~す」というせりふが話題に。池田は「今は当たり前だけど、1番、最初に聞いたときは『何、このせりふ』って思いましたもん」と今では誰もが知る名せりふの第一印象を振り返りながら、「カミーユもそうだし、歴代(の主人公)が言ってるけど、みなさん大変そうですよ。アムロのまねはしたくないし…。なかなかのもんらしいですよ(笑)」と歴代の主人公を演じた声優の苦悩を代弁していた。

 また、アムロとシャアの、その後についても語り合った。当時のエピソードとして古谷は「アクシズを止める過酷な環境の中では、さすがに生きていないだろうと僕らも思った。富野さんに『死んだんですよね』と聞いたら『わかりません』ってごまかされた。まさか、その後の作品があるとは思っていなかったですよね」と秘話を明かす。

 池田も「録り終わって、打ち上げかなにかの席で監督に『どうも、ありがとうございました。おつかれさまでした』と。僕はアムロとシャアの決着はついたと思って、10年ぐらいの感謝を言ったら、古谷さんと同じように(富野氏が)ニヤッと笑ったのは覚えている。それ以上、詳しくは聞きませんでしたけど。大人は大人で、いろいろ事情があって死んだ人も生かしちゃうのかなって思った」と笑わせながら「そこからガンダムはいろんな作品が生まれた。監督の作品で新たな時代を迎える。それも因縁深いなと想いますね」としみじみと口にしていた。

■『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』あらすじ

 第二次ネオ・ジオン戦争(シャアの反乱)の終結から12年が経過したU.C.0105。人類と宇宙世紀の未来を示すかと思われた“アクシズ・ショック”を経ても、世界は変わらず混乱状態にあり、断続的に軍事衝突が発生していた。地球連邦政府の腐敗もさらに進んでおり、上層部は地球の汚染を加速させただけでなく、強制的に民間人を宇宙へと連行する非人道的な政策「人狩り」を行っていたのである。

 そんな地球圏の腐敗に立ち上がったのが、「マフティー・ナビーユ・エリン」と呼ばれる人物が率いた反地球連邦政府組織「マフティー」であった。彼らは地球連邦政府高官を次々と暗殺するという苛烈な武力行使に手を染めていたが、連邦政府への反発を強める民衆からは一定の支持を得ていた。

 その「マフティー」本人を名乗り、指揮する人物こそ、かつて一年戦争にも参加した地球連邦軍士官ブライト・ノアの息子で、シャアの反乱にも参加していたハサウェイ・ノアであった。アムロ・レイ、シャア・アズナブルの理念と理想を肌で知る彼は、ふたりの意志を宿した戦士として、武力による抵抗から道を切り拓こうと画策していたのである。だが連邦軍大佐ケネス・スレッグと謎の美少女ギギ・アンダルシアとの出会いが、彼の運命を大きく変容させるのであった。

■キャラクター
・ハサウェイ・ノア:父は地球連邦宇宙軍ロンド・ベル指令のブライト・ノア。少年時代にシャア・アズナブルが起こした第二次ネオ・ジオン戦争(シャアの反乱)をくぐり抜けたハサウェイは、短い軍役を経て、現在は地球でアマダ・マンサン教授のもと、植物観察管候補としての研修を受けている。コロニーの農業ブロックからの帰り、乗り合わせたハウンゼン356便でマフティーを名乗るハイジャックに遭遇。軍仕込みの身体能力でそれを撃退し、多くの閣僚たちの称賛を受ける。しかし、ハサウェイこそが、その閣僚たちの暗殺を行う、反地球連邦政府運動マフティーのリーダー、マフティー・ナビーユ・エリンであった。(CV:小野賢章)

・ギギ・アンダルシア:ホンコンへ向かうシャトル、ハウンゼン356便に乗り合わせる男性たちを魅了し、女性たちを嫉妬させる容姿端麗な少女。ホンコンへの渡航目的、出自などはすべて謎だが、エレガントな立ち振る舞いと、ハウンゼン搭乗という事実は、信頼を得る大きな後ろ盾を想起させる。大人社会の歪みに迎合せず、想いを素直に口にする彼女との出会いによって、男たちの封じ込めた想いが芽吹き始め、さらにそれは凍りついたハサウェイの過去をも溶かしていく。(CV:上田麗奈)

・ケネス・スレッグ:地球連邦軍将校。階級は大佐。元はモビルスーツパイロットで、「シャアの反乱」でも第一線で戦った経歴を持つが、自身のパイロットとしての特性に見切りをつけ、以来平時の実践のない連邦宇宙軍で新型モビルスーツの開発を続けていた。反地球連邦政府運動マフティーの過激化に対応すべく、キンバレー・ヘイマンに替わりマフティー殲滅舞台の指令として太平洋を管区とするダバオ空軍基地に赴任する。ハウンゼン356便で出会ったハサウェイに、彼の求めるパイロット像を重ねる。(CV:諏訪部順一)

■モビルスーツ(判明しているもののみ)

・ペーネロペー:マフティー殲滅のためにケネスが戦線に投入したアナハイム・エレクトロニクス社製のモビルスーツ。オデュッセウスガンダムがFF(フィックスド・フライト)ユニットを装備した形態がペーネロペーと呼称される。小型化したミノフスキー・フライトを初めて搭載したモビルスーツの一機であり、大気圏内での高度な単独飛行能力を持つ。超音速飛行能力も備えているが、使用するためにはフライト・フォーム形態に変形する必要がある。

・メッサーF01型:マフティーが主力として運用するモビルスーツ。ギャルセゾンと連携したゲリラ戦を得意とし、高高度からの自由落下時には背部に装備されたベクタード・テール・スタビライザーを展開してエアブレーキや姿勢制御を行う。パーツ構成によって機体名称が異なり、ガウマンの搭乗機はF01型。