テレビ朝日系列の全国24社が競作するドキュメンタリー番組『テレメンタリー2020』で、HTB北海道テレビが制作した「おっぱい2つとってみた~46歳両側乳がん~」が、HTBで4月4日(前11:10~11:40※日時違い全国放送)に放送される。

【写真】そのほかの場面カット

 同作は、HTB報道部でニュースデスクを務める・阿久津友紀さん(46)が乳がんと診断され、「少しでも乳がんの知識があれば、その不安を弱めてくれるかもしれない。覚悟もできるかもしれない」と、患者として、テレビウーマンとして、がんと生きていくことに向き合ったこん身のドキュメンタリー。

 HTBでは乳がん検診の啓発活動、ピンクリボン運動に大きな関心を寄せてきた。最初にニュースコーナーで乳がん患者の様子を放送した15年前は20人に1人が、現在は11人に1人が乳がんにかかるとも言われている。その後も特別番組やトークショーなどを続けながら、乳がん早期発見の大切さを伝えてきた。その活動の先頭に立ってきたのが阿久津さんだった。

 乳がんの最初のピークの年代(45-49歳)になって、がんが見つかった阿久津さん。働く世代のがんは家族も巻き込む。子育て世代を直撃する。特に女性は非正規雇用も多く深刻だ。昨年10月21日に夕方のワイド番組『イチオシ!!』内で10分あまりの特集が放送された後、患者から寄せられた「治療で会社を休む、がん患者を雇う正規雇用はありません」という声が、今回の番組作成のきっかけとなった。

 患者になってはじめてわかったことは、選択することの多さ。病院、手術の方法、その後の治療法。治療によっては仕事や育児、介護などもできなくなる可能性もある。

 しかも、阿久津さんの場合、全体のほんの2%未満といわれている両側(りょうそく)だった。乳がんが判明してから2ヶ月後。両胸を一気に失う事実に耐えられず、同時再建を考え、13年前に乳がんを患った母親と同じ札幌乳腺外科クリニックに入院。しかし岡崎稔理事長に手術の前日に聞かされたのは、再建手術ができなくなった、という事実だった。唯一、乳がん患者用に保険適用されていた人工乳房が別のがんを引き起こすことがわかり、自主回収になったという。両胸を同時に失う事実を再び感じ、腹をくくって手術を受けることに。

 個別化医療が進む、乳がん。阿久津さんのQOL(クオリティオブライフ)を高めるために考えられた手術・入院生活、そこでの同じ病の患者たちとの出会いなど、患者なら味わうであろう時間を自らカメラに収めていった。患者会などにも参加しながら、乳がんと生きる患者たちの声もつむぎながら、がんの早期発見と治療を呼びかける。