「YOSHI」をご存知だろうか。菅田将暉とヴァージル・アブローに注目されたことをきっかけにファッション界で注目を浴び、映画『タロウのバカ』(大森立嗣監督)で俳優デビュー。歌手やモデル、アート、ファッションデザイナーなどとしても活躍する17歳だ。しかし、その一方で、バラエティ番組などで見せる自由な立ち居振る舞いには賛否両論の反響があがり、一挙手一投足が注目され話題となっている。YOSHIとはいったいどんな人物なのか。その素顔を直撃した。

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■幼い頃から馬が合うのは“大人の友達”だった

YOSHI:(鼻歌を歌いながら登場)令和のロックスターでございます。今日は丸裸にして下さい。

――(笑)。よろしくお願いします。YOSHIさんがファッション界で注目を浴びるようになったのは、もともとはInstagramからですね。どんな投稿をしていたんですか。

YOSHI:インスタは中1の頃、友達に勧められたんですよ。そのとき、俺はお母さんのケータイを借りていたから、「お前のファッションは絶対カッコいいから、俺がアップしてあげるよ」と言われて、最初はノリでした。でも、気がついたら雑誌『WOOFIN』とかにもスナップされるようになって、「俺、何かあるのかな」と。

――ファッションに興味を持たれたのは、友達の影響だったそうですが、どんな友達なんですか。

YOSHI:小さい頃からミニ四駆をやっていて、そこで知り合った30代後半の友人です。着ている服がカッコよくて、「自分のことを服であらわすのって面白いかもな」と思ったんですよ。僕にはもともと同年代の友達は一人もいなくて、30代の友達が多いんです。ミニ四駆で知り合った友達や、地元の友達もたくさん。ただね、年齢は全然関係ないっすよ。もともと古き良きものが好きで、ファッションもそうだし、レコード屋さんも雑誌も、小説読むのも好き。坂口安吾の『白痴』とかね。両親の影響? 全くないですよ。いろんなことを教えてくれるのはみんな友達でした。

――大人と最初からフラットな関係だったんですか。

YOSHI:そうです。どういうふうにリスペクトをあらわせば良いかわからなくて。ヴァージル(アブロー)にファッションを認めてもらって、次の日にインスタのフォロワーが1万5000人になって、そのときいろいろな事務所から「入りませんか」という誘いがきたんですよ。でも、礼儀とか社会の基礎的なことが全くわからない。社会に出たら年齢は関係ないし、実力社会だし。だから、まずは1回大人にならなきゃいけないなと思った。それが13歳のときでした。それで、事務所の誘いは全部断って、自分でマネージャーをやって、企画書作って、プレゼンしてメールしてを毎日繰り返す日々で。

――そうしたノウハウは、誰から学んだことなんですか。

YOSHI:礼儀やファッション業界の裏方的なことは地元で学びました。僕は裏方からフックアップするのも好きなんですけど、前線に立って表現するのがやっぱり好きなんです。もともと目立つことが誰より好きで、小6のときに「ラッスンゴレライ」(8.6秒バズーカーのネタ)と下ネタをクラス中に流行らせましたもん。

――30代のお友達に囲まれて育ったYOSHIさんには、同級生はどう見えました?

YOSHI:誰かが右に行ったら、みんな右行くヤツばっかり。「お前ら、将来いったい何したいんだ?」「1回きりの人生、もったいなくない?」と思ってました。僕は我が道しか行けないから。地元の友人たちにたくさん言われてきたのは、「すべてのものにリスペクトを持ちなさい」ってこと。これは、敬語を使えという意味ではなくて。もちろん日本の「敬語」という文化はとても素敵だと思うし、誰でも使えて誰にでも簡単にリスペクトをあらわせる武器だとは思うんです。でも、今の若者はとりあえずリスペクトなくとも、敬語使っておけば良いみたいなの、あるんですよ。それ、ダサくないですか? それなら素直に「嫌いって言えば良いじゃん」と思う。僕は海外みたいに上下がないほうが好きなんですよ。単純に「人間」としてしか見ていないので。年齢も肌の色も、言語が違っても、みんな同じ人間じゃないですか。助け合おうぜって話ですよ。もうね、愛がないんですよ、日本は。すぐ叩かれるとかばかり気にしていて、みんな叩かれようぜって話ですよ。

――とある大物タレントさんと共演した際のエピソードも話題になりました。YOSHIさんがバラエティに出るたび反響がすごいですが、賛否両論ありますよね。

YOSHI:それはある意味、最高なこと。賛否の声って、誰にでも生まれるものではないと思うから。僕は自分のことが好きなので、単純に自分の才能がずば抜けているからなんじゃないかなーと思うようにしてます。むしろテンションが上がります。「売れてきてる証拠だ~」って 。僕はライフスタイルがロックだから、常に賛否両論なんですよ。小学校2年生から5年生までずっといじめられていたんですけど、嫌われるか、すげえ仲良くなるかのどっちかでした。食べ物もそうで、回転寿司に行くか高級寿司か、マックか高級フレンチか。真ん中は嫌いなんですよね。他に好きなのは、富士そばとマックとコーラとカロリーメイト。あと、パナソニックっすね。

――おっと、しっかり大人ですね!(笑) パナソニックの新製品「完全ワイヤレスイヤホン」の新CMにご出演、楽曲提供もされたそうですね。

YOSHI:一緒に仕事をしていて感じたんですけど、パナソニックさんにスゲー人がいて。会った瞬間に友達みたいに話せて、俺を選んでくれたことも納得するぐらい気が合う(笑)。

――YOSHIさんはどんな人が友達になりやすいんですか?

YOSHI:お金では買えない素敵な部分を持っている人。やさぐれていて、土くさい。何度も失敗してきて、培ってきたものがある人には惹かれてしまいますね。

――普段、楽曲はどんな風に作っているんですか。

YOSHI:基本的にメロディーラインを書きます。トラックを作って、ミニマイクを持ちながら、ジャムセッションをしながら。僕は、トラックが流れ出すと、勝手に頭の中でメロディーが流れるんですよ。今回のCMの曲調は1990年代後半のリンキンパークとJay-Zが一緒にやった感じ。曲のテーマは「今」で、新型コロナウイルスもあるし、コービー・ブライアント が事故死したこともあるし、「いつ人生が終わるかわからない中で、1分1秒を大切にしようよ」ということ。過去は取り返せないんですよ。今、こうして喋っている瞬間ももう取り戻せない。そうしたメッセージを、曲からも、こういう対話からでも、伝えていけたらなと思います……って、すげえ俺、かっこつけてんな(笑)。

――YOSHIさんが今、大事にしていることは何ですか。

YOSHI: 1位は、お金で買えないもの、2位がロマンですね。時代にロマンがなさすぎるから。今の若い子たちって、車も乗らないし、高級な時計もしないですよね。20万円のルイヴィトンのシャツとか、確かに無駄ですよ。ただの生地ですもん。でも、それってロマンじゃないですか。昔はファッションがメインカルチャーだったのに、ファストファッションができてから、サブカルチャーになってしまって。日本のエンタメを盛り上げていきたいっていう思いは強いですね。

――では、メインカルチャーを作っていってやろうと?

YOSHI:僕の思いはそっちです。海外の土俵には、ジャスティン・ビーバーとかジョン・メイヤーとかジミ・ヘンドリックスとかマイケル・ジャクソンとか、いろいろいますけど、そのくらい有名な日本人なんています? いないんですよ、結局、日本には。僕の第一目標としては、21歳~23くらいまでに、まずジャスティン・ビーバーは超えたいですね。これ、第一目標ですよ? そこでとんでもないお金や権力、車、家をすべて手に入れてから、お前は世の中をどう変えたいんだ?と。僕は日本を盛り上げたいんです。だから、そこからが本当のスタートです。
(取材・文:田幸和歌子)