甲子園で19日に開幕予定だった第92回選抜高等学校野球大会が11日、史上初の中止となるたことが決まった。これを受け、センバツ中継の情報番組『みんなの甲子園』WEB中継を予定してたMBSでの放送も中止となり、MCを務める赤星憲広氏(野球解説者・学生野球指導者 43)は「今は正直何とも言えないと思う。高野連の人たちも苦渋の決断だったと思う」と心境を明かした。

【写真】2018年センバツ高校野球大会 開会式の模様

 無観客試合での開催の道も模索したが、新型コロナウイルス感染拡大は日増しに悪化。センバツの休止を主催する日本高校野球連盟と毎日新聞社が中止を決定。戦争の影響で中断した1942年~46年以外では初めて。

 野球人として、また学生野球指導者として、今回の中止を聞いた時の率直な感想について赤星氏は「甲子園の切符を掴んだ32校の選手たちからすると、正直『なんでなんだ』という感情なんだと思うんですよね。しかし逆にもし開催されるとなっていた場合は、相当な覚悟も必要だったと思うことも事実」。

 「コロナ問題で体調面も気にしなければいけないし、世論が気になりプレイだけに集中できないというリスクもある。そういう意味で開催された場合、選手たちのメンタル的な部分がどこまで耐えられるのか…。今回出れなくなってしまった選手の悔しい気持ちを考えると、『やった方が良かったのか』『やらなかった方が良かったのか』というのは、今は正直何とも言えないと思う。高野連の人たちも苦渋の決断だったと思う」と思いを明かした。

 自身2度センバツを経験したものとして、ここまで頑張って練習して出場を勝ち取ってきた赤星氏。夢の舞台でのプレイができなくなるという選手たちの気持ちについては「選手たちには、甲子園でのプレイで『何か』を経験して、今後の野球人生に生かして欲しいなというのが、野球人としての僕の想いだった」。

 「これが経験できないというのは彼らにとって大きなことだとは思うが、もし大会がおこなわれたときに、まだ大人になっていない年頃の高校生が、開催することでバッシングを浴びたり色んな事を言われるなどの可能性を考えると、どっちの方が影響が大きいのか正直考える。ただ、こういう中止という結果になったことによって選手たちには悔いは残るとは思う。…うーん、やっぱりやりたかったでしょうね、選手は…」と心境を吐露した。

 学生野球指導者として、選手・関係者・保護者らに向け「僕は今回の件で、『中止になりました』だけで終わらせてはいけないと考えている。それだけではあまりに選手がかわいそうすぎる。もう一回センバツをする、というのは期間的に難しいと思うので、なにか選手の心を救ってあげる新たな『埋め合わせ』を考えて欲しい」といい「例えば、『夏の大会の出場校を増やす』。センバツの切符をつかんでいた学校も含めて夏の大会をおこなうという案も考えられる」。

 「夏の地区予選は通常通りおこない、もしセンバツ出場予定だった高校が優勝したらそのまま、そうでなければ優勝校とセンバツ出場予定校の両方を代表として出場させる。結果出場校が70校や80校となって運営が大変だろうけど、『大変な年』だからこそ『大変な事』を検討すればいいと思う」と持論も展開し「『特別大会』にすればいい、『特別な年』だからこそ、そう思う」と気持ちを伝えた。

 同日には、センバツ関連番組も放送しないこととなったMBSも「今回、大会が中止になったことは大変残念ですが、大会主催サイドの苦渋の決断として真摯に受け止めています。コロナ騒動ができる限り早く収束し、球児たちが元気に野球を再開できることを願います」とコメントを発表している。