俳優の中井貴一主演で、故・山崎豊子さんの長編小説『華麗なる一族』(新潮文庫)がドラマ化される。1990年11月にサービス放送を開始してから30周年を迎えるWOWOWで、記念番組の一つ。

【写真】中井貴一といえばミキプルーン

 WOWOWでは、2016年に開局25周年記念として、山崎豊子作品『沈まぬ太陽』を全20話の大スケールで初めてテレビドラマ化(『連続ドラマW 沈まぬ太陽』)。その5年後の2021年に、開局30周年記念として『連続ドラマW 華麗なる一族』(全12話)が放送される。

 原作は、政財界をまたぎ、富と権力をめぐる人間の野望と愛憎を描く不朽の名作。徹底した取材に基づき、リアルな物語を構築することで知られる山崎さんの傑作である『華麗なる一族』は、1970年3月〜72年10月にかけて『週刊新潮』(新潮社)で連載され、今なお読み継がれる不朽の名作。74年に山村聰主演でテレビドラマ化、同年、佐分利信主演で映画化。さらに2007年に木村拓哉主演でドラマ化され、TBSの日曜劇場で放送された。

 日本が最も輝いていた時代、高度経済成長期が頂点を極め、その金字塔である大阪万博を間近に控えた状況を背景に、富と権力獲得への手段として、関西の財界で閨閥をはりめぐらす阪神銀行の頭取・万俵大介(まんぴょう・だいすけ)を中心に、その一族である万俵家の繁栄と崩壊を描く。

 万俵を演じることが決まった中井は「文学史、そして日本映画史・テレビ史にも残る山崎豊子さんの名作『華麗なる一族』。幼少の頃、佐分利信さん主演の『華麗なる一族』を観た覚えがあり、お話をいただいたとき、自分がもうそんな年になったんだと…そのことに驚きました。原作を汚すことのないよう、現代の人があの当時の身分制度の残った社会の在り方、人々のうごめき方が手に取るようにわかるよう、演じてまいりたいと思います。どうぞお楽しみに」と、コメント。

 本作の脚本は、大河ドラマ『軍師官兵衛』(NHK)や『連続ドラマW 沈まぬ太陽』(WOWOW)など、人物描写を丁寧に重ねていく幹の太いシナリオに定評のある前川洋一氏が担当する。さらに、2018年の邦画興行収入ランキングトップの映画『劇場版コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命』をはじめ、数々の名作ドラマを手がけた西浦正記氏が監督を務める。