合成麻薬のMDMAとLSDを所持したとして、麻薬取締法違反の罪で起訴された女優の沢尻エリカ被告(33)の判決公判が6日、東京地裁で開かれた。瀧岡俊文裁判官は有罪判決を言い渡された沢尻被告に対し、社会人としての心構えを説諭した。

【写真】沢尻エリカ被告の初公判…一般傍聴席を求めてできた長蛇の列

 量刑理由の説明を終えた瀧岡裁判官は「今後は1人の社会人として信頼されるように努めてほしい」と沢尻被告に語りかけた。続けて「さまざまな方に迷惑をかけたと言ってましたが、さまざまな信頼を失ったと思います。女優として仕事に取り組む前提として他人のことを思いやる社会人としての心構えが十分ではなかったと思います」と指摘。「意識的に身につける必要があります。失われた信頼を取り戻すのは難しい。社会人として年齢相応に信頼されるように」と更生を期待していた。

 起訴状によると、沢尻被告は昨年11月16日、目黒区の自宅マンションで、カプセル2錠に入ったMDMAの粉末0.198グラムのほか、LSDを含んだ紙片と液体計0.685グラムを所持したとされる。初公判で沢尻被告は起訴内容を認め、被告人質問で「自分の中で薬物をコントロールして、いつでもやめられると思っていた。ですが、それは大きな間違いでした。気がつけば薬物を制するより、制される状態になっていました」と、薬物依存に陥っていたことを告白していた。

 検察側は論告で、沢尻被告が19歳から薬物を使用し常習性が高いなどとして、懲役1年6月を求刑。一方、弁護側は沢尻被告が薬物の入手経路や保管場所などを自ら供述しており、捜査に協力的だったと説明。執行猶予が再犯を予防する反面、社会復帰を困難にする恐れがあるため、適切な執行猶予期間とするよう訴えていた。この日、瀧岡裁判官は沢尻被告に懲役1年6月、執行猶予3年(求刑懲役1年6月)を言い渡した。

 先月31日の初公判は一般傍聴席19席を求めて2229人が列を作り、倍率は約117倍。きょう6日の判決公判では、一般傍聴席19席に対し915人が並び、倍率は約48倍だった。

 沢尻被告は昨年11月16日に逮捕、12月6日に保釈された。所属事務所のエイベックス・マネジメントは1月30日、沢尻被告の近況について「医療施設において専門家の指導の下、更生にむけて治療などに励んでおります」と報告している。逮捕の余波は大きく、現在放送中のNHK大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」にも出演予定だったが、代役が立てられ撮り直しとなっていた。