漫才コンビ・オール阪神・巨人が4日、吉本興業大阪本社で『オール阪神・巨人45周年記念公演』開催発表会見に出席した。

【写真】白のタキシード姿で笑顔を見せるオール阪神・巨人

 司会のちゃらんぽらん冨好に呼び込まれた2人は、集まった報道陣にあいさつ。巨人は「40周年で『45年はやりません』と言っていたが、会社がやれやれといいますので…」とボケつつ、「『地方にも来てもらいたい』と言われるので、それなら」と今回の公演に込めた思いを語った。阪神は「相方は40年で辞めると言っていたが、私は『まだ家のローンがあるからやめんといてくれ』って。5年経った今もまだローンがあるので、会見が終わってから『あと5年延長を』と相方に言ってみようと思います」と笑わせた。

 45年の芸能生活を振り返り、巨人は「漫才師は、ほとんどの方が解散したり組み直したりするものだが、うちは仲の悪い時はあったが、なんとなく別れずにやってこられた。幸せやったと思います」としみじみ。昨年、紫綬褒章を受けたことも大きな励みになったようで「この賞は『辞めるな』ということやと思う。『倒れるまでやれよ』と神様が言ってるのかな」と阪神も万感の思いを語った。

 公演内容はもちろん漫才がメイン。巨人は「劇場に見に来る方のために、テレビではやらないネタを何本か置いている。劇場に来ていない人は全国にまだまだおられるので、その方々に僕らの1番得意なネタを観てもらいたい。リクエスト漫才もやりたいね」と笑顔。巨人は得意の歌も披露する予定で「マジなところ、紅白を狙っています」と言い切る新曲を中心に、5曲ほどを歌う。新曲のレコーディングはこれからだが「45周年の最後に歌おうと思っているのは、手拍子がもらえそうな歌。もう1曲はロックバラード、そしてお父さん・お母さん、おっちゃん・おばちゃんにしみいるような歌謡曲」で、うち1曲は阪神も一緒に歌うことになると明かした。そんな巨人の“紅白宣言”に阪神は「前回の曲でも、紅白に内定したら3着5万円のスーツをプレゼントすると言っていたので、今回も、もし出られたらプレゼントします」と提案。すぐさま「あんまりおもしろない」とツッコまれ、「大爆笑やん!」と返すなど、熟練のコンビネーションを見せていた。

 また、意気込みを問われた巨人は「『実際に見る漫才は面白いな』と思ってもらえるように一生懸命やる。今、元気のあるうちに、いい漫才を皆さんに見てもらいたい」とキッパリ。ここ2年は巨人が頚椎の手術を受けたり、阪神がメニエール病や脳梗塞を患うなど“満身創痍”という状態だが、阪神も「『芸人は舞台で倒れるのが1番』という気持ちでやっていきたい」と決意を新たにした。

 質疑応答では、前出の“仲が悪かった時期”について質問が。巨人いわく「年が6歳ほど違うので、お父さん役というか、僕がいちいち怒っていた」そうで、デビュー当初は阪神がまだ10代だったこともあり「僕が怒る、こっち(阪神)がキレる、という…。それが大きな原因かな」と振り返る。練習嫌いで本番に強い阪神は、「(けいこで)何回もやれやれって言われると『本番でするから!』となってしまう」と、デビュー10年目ぐらいまではそんな状態が続いたという。

 再び仲良くなったきっかけは「(阪神が)離婚して新しい奥さんになり、子どもができて変わった」。阪神から家庭のことなどいろんな相談を受けるようになり、今や「コンビ愛というのは相当強いもんですよ」(巨人)と言い切るほどの仲になった。「阪神くんと組んだから、ここまで来られたと思うし、阪神くんもそう言ってくれる」(巨人)、「感謝の意を込めて言うんです。世界一のアクロバットができるわけでもなく、しゃべりがうまいわけでもないけど、ここまでごまかして生きてこられたのはあんたのおかげやって」(阪神)と言い合い、2人の絆の強さを伺わせた。

 巨人は『M-1グランプリ』審査員を務めているが、昨年末のミルクボーイ優勝について聞かれると「ミルクボーイの漫才は、昔の漫才の形でもある。今はコントをやる方が非常に多いので押されてるかな、というところで押し返してくれた」と賞賛。「いろんなお笑いの形があるので、切磋琢磨して盛り上がっていってくれてるのがうれしい。これもNSCができたからです」と若手の奮闘を喜んだ。阪神は、昨年の『M-1グランプリ』を漫才師をやっている息子とその友だちを家に迎えて一緒に観たそうで「すごく(後輩たちの)励みになっているようだった」と話した。

 1975年にコンビ結成して以来、正統派のしゃべくり漫才で人気を博し、数々の賞に輝いてきたオール阪神・巨人。昨年は春の紫綬褒章を受章するなど、上方漫才界の雄として多彩な活躍を続けている。そんな2人は4月に芸能生活45周年を迎え、これを記念し、9日の富山県民会館を皮切りに全国で公演を敢行。12月のなんばグランド花月公演まで全国各所を回る。