1月期ドラマが概ねスタートを切った。視聴者の満足度を調査した「オリコンドラマバリュー」の結果より、各作品の1話目の満足度をランキング化すると(※2020年1月1日~20日までに初回が放送された作品を集計)、沢村一樹主演のシリーズ刑事もの『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』(フジテレビ系)が100Pt満点中74Ptで首位を獲得。2位に、71Ptを獲得した竹内涼真主演のミステリー『テセウスの船』(TBS系)がランクインした。

【ランキング表】気になる作品の順位は? “冬ドラマ”初回満足度 TOP10

◆月9を「社会派ドラマ枠」として復権させた『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』のヒット

 月9の刑事ドラマ『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』が、初回満足度100Pt満点の74Ptを獲得し、1位にランクインした。

『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』は、あらゆるビッグデータを解析して割り出された“未来の犯罪者”を、「未然犯罪捜査班」(通称・ミハン)が潜入・追跡捜査し、犯罪を未然に防ぐ物語。かつてはフジ火曜夜9時枠で、2010年に『未解決事件特命捜査』、2011年に『特殊犯罪潜入捜査』として放送され、上戸彩の主演だったが2018年、枠を月9に移して、沢村一樹が主演となり『未然犯罪潜入捜査』が放送された。本作はその2シリーズ目にあたる。2019年3月には、国際メディアコンクール『ニューヨーク・フェスティバル』のエンターテインメント・ドラマ部門で銅賞を受賞するなど、国際的にも高い評価を受けたシリーズだ。

 今回も引き続き『月9』枠で放送。ミハンのリーダーで元公安エリートの井沢範人を沢村一樹が演じるほか、山内徹役を演じる横山裕は“警察が警察を取り締まる”監察官に。また、本田翼演じる男性恐怖症のトラウマを格闘技で克服した小田切唯も健在。さらに、間もなく結婚退職する南彦太郎役を演じてきた柄本時生に代わって、チームに新加入したのは柄本明が演じる伝説のハッカー加賀美聡介と親子共演も実現した。その他にも水野美紀が法務省官僚の香坂朱里、売れっ子芸人・霜降り明星の粗品が捜査一課のキャリア刑事門倉駿を演じて俳優デビューと、豪華なキャストも話題になっている。また、スピード感のあるアクションシーンも見どころのひとつだ。

 視聴者からは、「新キャラがいい味を出しているし、前作に引き続き出演している人もブレていない」(女性50代/大阪府)、「クセのありそうないい役者さんが増えたから楽しみ」(女性40代/福岡)、「戦闘シーンが前シリーズよりもパワーアップしていて見応えがあった」(男性30代/岡山)、「アクションに前作同様の切れがある」(男性50代/香川)と男女ともに世代を超えて評価する声が集まっている。

 かつて恋愛ドラマの代名詞だった“月9”だが、ここ最近は『監察医 朝顔』(2019年7月期)、『シャーロック』(2019年10月期)などがヒットしている。『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』の好スタートは、硬派な社会派ドラマ枠としての月9枠の完全復活を印象づけているようだ。

◆2位はTBS日曜劇場『テセウスの船』、殺人事件の真相を“タイムスリップ”で暴くミステリー

 2位は、TBS日曜劇場の本格ミステリー『テセウスの船』がランクイン。満足度は、100Pt満点の71Ptだった。

 週刊漫画誌『モーニング』(講談社)で連載されていた、東元俊哉氏による人気漫画を実写化した本作。竹内涼真演じる主人公・心が、平成元年に起きた謎の連続毒殺事件の犯人とされている父親(鈴木亮平)について、事件前の当時にタイムスリップして、冤罪を信じて真実に向かっていく本格SFミステリーだ。

 視聴者からは、「ハラハラする展開で、面白かった」(30代女性/埼玉)、「わかりやすくてすぐにハマった」(40代女性/北海道)、「スリリングな展開でよかった」(40代男性/北海道)など、ストーリーそのものを楽しむ声が多数。また、必死で真実に立ち向かう竹内涼真の演技に「迫真の演技で圧倒された」(30代女性/愛知)、「気迫のある演技だった」(30代男性/北海道)との声が寄せられ、犯人を匂わせるかのような鈴木亮平の演技に対しても、「見入ってしまった。表情が場面ごとに違って圧巻の演技だった」(10代女性/千葉)、「怪しい演技がよかった」(30代女性/東京)など、高い評価が集まっていた。

◆映像美も話題の『麒麟がくる』、『真田丸』に続く満足度を記録

 続く3位は、NHKの大河ドラマ『麒麟がくる』。満足度は100Pt満点の69Ptだった。直近の大河ドラマの初回満足度と比較してみると、同作は『真田丸』(2016年)の75Ptに続く高評価を得ている。本作は、明智光秀を主人公にした大河ドラマの王道路線で、池畑俊作氏によるオリジナル脚本作品だ。

 出演者の演技について、「長谷川博己さんの演技がとても上手かった。吉田鋼太郎さんの松永久秀がとてもハマっていてこの先楽しみ。久しぶりに面白い大河ドラマだと思った」(10代女性/千葉)、「堺正章さんの演技がすごかった。川口春奈ちゃんは1分間であのインパクト」(30代女性/埼玉)といった声が寄せられたほか、「映像が綺麗でいつの間にか最後まで観ていた」(20代女性/兵庫)、「派手な衣装とコミカルな雰囲気は悪くないと思った」(50代男性/東京)など映像美と衣装に触れる声も散見された。

◆医療ドラマの多さが話題を集めた1月期、TOP10には3作がランクイン

 医療ドラマの多さが話題を集めた今クールだが、初回満足度TOP10には3作がランクインした結果となった(『トップナイフ-天才脳外科医の条件-』(56Pt、4位)、『恋はつづくよどこまでも』(45Pt、7位)、『病室で念仏を唱えないでください』(41Pt、8位タイ))。

 また、演技力と作品の内容で47Ptの満足度を獲得し、6位にランクインした『コタキ兄弟と四苦八苦』は、ドラマ『アンナチュラル』(TBS系)を手がけた野木亜紀子氏のオリジナル脚本に、映画『リンダリンダリンダ』の山下敦弘がメガホンをとった作品。真面目すぎてうまく生きられない兄と、そんな兄を見て育ったせいか、ちゃらんぽらんにしか生きられなくなった弟の関係を、見事な会話劇で見せている。視聴者のコメントも「空気感が好き」(50代女性/大阪)、「2人の掛け合いが面白い」(50代男性/福岡)など、比較的高い年齢の声が多数寄せられた。

 作品によっては、放送を重ねるなかでじわじわと満足度を高める作品も多数見受けられる。まだ今クールの放送は始まったばかり。満足度ランキングを参考にしながら、気になる作品をチェックしてみてはいかが。

●オリコン ドラマバリューとは
オリコングループの調査システム「オリコン・モニターリサーチ」の登録者から毎週、全国690名の視聴者を対象に、各ドラマの「期待度」「満足度」について、「作品」「主演」「主演以外」「セリフ」「映像」「音楽」「美術」「ストーリー展開」を10点満点で調査。「オリコンドラマバリュー」はその結果を、過去1年間のデータに照らして偏差値化した。「視聴量」「主演」「主演以外」「内容」という4項目に加え、Twitterのツイート量を加えた「話題性」の5項目を各1~20ポイントとし、計100ポイント満点で集計している。