俳優の大沢たかおが主演を務め、31日に公開を迎える映画『AI崩壊』。「監督と意見交換することが好きじゃない」と話す大沢が、本作では“監督に自分の意見を言う”信念を変更。その理由を明かしてくれた。

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 昨年公開された『キングダム』での王騎将軍役のほか『世界の中心で、愛をさけぶ』、人気ドラマ『JIN-仁-』など32年の俳優人生で多くの話題作に出演。これまでは監督と役柄や演技についての意見をかわさず“芝居で魅せる”というスタンスを貫いてきた。

 そのスタンスについて大沢は「俳優は監督が思い描く世界を芝居で表現することが仕事だと思う。演技をして初めて監督がどう思うかが大切だと思うので、僕は基本的に撮影が始まったら監督と話をしないんです。自分の意見ではなく監督が思い描くキャラクターを芝居で表現できているか? が重要だと思うから」と理由を説明。しかし「今回は入江悠監督は今までに出会ったことがないほど懐が深い人で。なるべく全員の意見を聞いて映画を作り上げていく方だったので、僕も自分の考えを提案しながら演じさせていただきました」と信念を変えた。

 今回大沢が演じるのは、妻(松嶋菜々子)を亡くし、娘と二人暮らしをする天才AI開発者・桐生浩介。娘のことを大切に思いながら、AIを暴走させてしまったテロリストにされ逃亡者になるという複雑な心情を表現することが求められた。

 そこで大沢は台本にない桐生の設定を入江監督に提案。「AIの開発から離れ、シンガポールで暮らしている桐生にパソコンの修理をやっているおじさんという設定を加えたいと話したんです。桐生はシンガポールで自家農園をやっていたのですが、それだけだと足りない気もして。彼の得意なIT分野で人のためになることを続けていて、それを娘に見せている設定はどうか? と思ったんです。監督も『いい設定ですね』と言ってくれて。そんな会話を気兼ねなくできたので、人物像を掘り下げて演じることができました」と話す。

 大沢が“信念”変えることになった入江監督とのタッグ。その入江監督については「もっと桐生という役柄を掘り下げたい、もっともっと様々なことに挑戦したいと常に考えられる現場でした」と感謝の言葉を贈った。

【映画あらすじ】
本作の舞台は、人工知能(AI)が医療・金融・交通・セキュリティーなど、国民の生活を支えるインフラとして欠かせない存在となっている2030年の日本。そんなある日、桐生浩介が開発したAIが暴走、年齢、年収、家族構成、犯罪歴など個人データを掌握したAIが人間の生きる価値を選別して殺りくを始めていく――。