フリーダイビングで日本人初の世界記録を樹立した長崎県大村市出身の木下紗佑

【写真】ナレーション収録中の大瀬良大地投手

里(きのした・さゆり、本名=紗由里)選手(当時30歳)が、2019年7月、不慮の事故で亡くなった。ひと息で挑み続けた紺碧の世界。夢を追い求め続けた木下選手の生涯を追うドキュメンタリー番組『テレメンタリー2020「世界一のマーメイド」』が、テレビ朝日で11日(深4:30~5:00※系列各局で放送時間が異なる)に放送される。

 同番組でナレーションを担当するのは、プロ野球・広島東洋カープの大瀬良大地投手。木下選手と紗佑里さんは同じ村市立桜が原中学校出身で、大瀬良が紗佑里さんの2歳下。2人は、2016年1月、長崎文化放送の番組で対談した経験もある。紗佑里さんは対談後も、大瀬良をずっと応援していたという。大瀬良がナレーションをするのは、もちろん人生で初めて。縁ある紗佑里さんのために「力になれることがあるんだったら」と引き受けたという。

 対談時の印象については「物腰も柔らかく気さくな女性。こんな女性が海で想像もつかない、僕たちからすると怖さしかないようなことをやって世界記録に挑むんだという心の強さをすごく感じた。自分もピッチャーとして打たれる恐怖と戦っている。そんな恐怖と立ち向かい、打破していく気持ちを引き継いでいきたい」と話している。

 「息を止めて海にもぐると、今の私が“生きている”ということをより深く感じることができる気がする…」と語っていた。潜る楽しさをその身にまとい自在に泳ぎ回る姿はまるで“人魚”。フリーダイビングは映画『グラン・ブルー』などで知られるが、日本での競技人口は少なく知名度も低い。海外の国際大会出場のための渡航費はアルバイトやスポンサー集め、クラウドファンディングなどで捻出した。酸欠で失神する「ブラックアウト」の恐怖や葛藤と闘い「もっと先へ」と潜降した。更なる活躍を期待さ れながら夭折した“世界一のマーメイド”の生涯を追う。