小学館が26日、あす27日に発売される人気漫画『ドラえもん』の23年ぶりの新刊となる『ドラえもん 0巻』(作者:藤子・F・不二雄)が、発売前に2度の重版を実施したことを発表した。本社で行われた記者説明会にて『ドラえもん』の担当者は「予約が殺到して、コミックス発売前の重版を2度も行ったのは、小学館史上初です」と異例のことだと説明した。

【画像】ドラえもん誕生の瞬間…おなじみのあの場所から飛び出す!

 『ドラえもん 0巻』は、『ドラえもん』の連載50周年を記念して企画されたもの。1969年に小学館の6つの雑誌(『よいこ』『幼稚園』『小学一年生』『小学二年生』『小学三年生』『小学四年生』)にて連載がスタートしたが、各雑誌の対象読者別に描き分けられた6種類の第1話が存在しているため、『ドラえもん』には6種類の異なる第1話が存在していることから、発売される0巻は全6種類の異なる第1話を完全収録。てんとう虫コミックス『ドラえもん』としては1996年のコミックス第45巻発売以来、実に23年ぶりの最新刊となった。

 その6種類ある幻の第1話を、当時の掲載時の状態ほぼそのままに収録(カラーページも完全再現)し、読み比べができる形にしており、ある第1話では、ドラえもんが「ひみつ道具」を使わなかったり、ジャイアンの顔が穏やかでかわいい姿だったりと、初期段階の構想を見ることができる。

 8日に発売されることが発表されるとネット上で大きな話題となり、担当者によると「読者・書店様から0巻に関するお問い合わせが殺到しており。発売前にもかかわらず、すでに2度の発売前重版を決定しました」と報告。

 さらに「企画の段階からドラえもんファンの方に喜んでいただけるのでは…という手ごたえを感じていましたが、それを遥かに上回る大反響にびっくりしています! のび太くんがドラえもんと初めて出会った瞬間に、あらためてファンのみなさまとともに立ち会うような気持ちです」と海外出版社からの問い合わせもあるなど反響に驚いたという。

 また、『ドラえもん』の第1話が6種類あることについては、当時、『ドラえもん』という作品に対する期待のあらわれとして、6つの雑誌で連載をスタートすることになったそうで「学年誌はそれぞれ読者の年齢層が違う。『小学4年生』10歳の子ども、『よいこ』は2~4歳の子がターゲット層になるため、2歳だと(『小学4年生』の内容は)読むことができない。1学年ごとに学習能力が違うので、描き分ける必要がどうしてもあり、同じ話をそのまま載せるわけにはいかなかった」と説明した。

 『ドラえもん』は、22世紀の未来からやってきたネコ型ロボット「ドラえもん」と、勉強もスポーツも苦手な小学生「野比のび太」が繰り広げる不思議な日常生活を描いた物語。ドラえもんのおなかにある四次元ポケットから取り出す多種多様な「ひみつ道具」で、のび太を手助けしたりする姿が人気となり、テレビアニメが現在も放送中。漫画は藤子・F・不二雄さんが1996年に亡くなったため、同年で終了した。

 なお、コミックス第1巻が1974年8月から刊行がスタートしており、来月には247刷を実施。45年間毎年重版され、小学館作品の刷り数&発行部数1位となっている。