来日中で2006年にノーベル平和賞を受賞したバングラデシュの経済学者のムハマド・ユヌス博士が23日、東京・新宿の吉本興業東京本部で開催された『ユヌス・よしもとソーシャルフェア』のオープニングセレモニーに参加した。

【写真】『ユヌス・よしもとソーシャルフェア』OPの模様

 ユヌス博士と吉本興業は昨年2月に、ユヌス博士が提唱する「ユヌス・ソーシャルビジネス」の実践と普及に向けた提携をすることで合意。100%子会社の「ユヌス・よしもとソーシャルアクション株式会社」(yySA)を立ち上げた。ユヌス・ソーシャルビジネスとは、利益の最大化を追求する従来型のビジネスモデルではなく、社会が抱える問題をビジネスで解決することが目的。慈善活動とは異なり、経済的に自立することで持続可能な事業を目指す。

 吉本興業は2011年から始まった全国47都道府県に芸人が移住し、活動していく「住みますプロジェクト」の中で、さまざまな地域の課題に直面。yySAでは、ユヌス博士の知見により、新しいアプローチで問題解決を目指し、地域に還元していけるよう取り組んでいる。今回はユヌス博士の来日を記念して、“笑って学ぶソーシャルビジネス”をテーマとした『ユヌス・よしもとソーシャルビジネスフェア』を同所で開催する。

 この日は静岡住みます芸人が廃棄してしまうことが多かった深海魚を、ふりかけ「駿河湾のキセキ」にして資源として活用したことを紹介。ユヌス博士は「誰も食べたがらない見た目のものを活用したのはいいこと。フレーク状にしたのは、健康に役立つし、とてもいいアイデア」と賞賛した。

 離島に住んで活性化を目指すなど地域に根ざした活動の報告を受けたユヌス博士は「お笑い芸人がソーシャルビジネスをできるという発見は初めて。すばらしい経験でした」と感激。「テーマが地に足に着いたもの。大学や企業がやる場合には概念レベルでやることが多いが、今回のトピックは県や離島など現地のコミュニティにベースにして、そこ人たちが抱えている問題を解決する。そういったものは新しい試み」と住みます芸人という取り組みに関心すると「これは今後、大きく発展していくのでは」と予測した。