日本音楽著作権協会(JASRAC)は創立80周年となる11月18日、『JASRAC 創立80周年記念式典・祝賀会』を東京・ホテルニューオータニにて開催。記念式典では、理事長の浅石道夫氏から未来に向けたJASRACのビジョン『つなごう未来へ、世界へ。80年目の変革宣言』が発表され、続いて『第6回JASRAC音楽文化賞』贈呈式、長期契約者への感謝状贈呈、永年正会員表彰が執り行われた。

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 記念式典の開会の辞で登壇した浅石氏は、2018年度の活動を振り返りながら関係者への謝意を述べたあと、「創立80周年を迎えたJASRACのこの先、50年、100年を展望した歩み」とするビジョンを発表。「従来のエンジンで、創造のサイクルをさらに育てる」と「新たなエンジンを加え、文化芸術を発展させる」とする2つのテーマを掲げた。

 ひとつめのテーマでは、3年間をかけて抜本的に見直しを行う新管理手数料率の2022年の完成、ライブハウスなどにおける使用料分配のサンプリング調査方式から全曲分配方式への移行など具体的な事案を挙げ、データベース整備や分配明細書の精緻化など委託者への付加価値の向上とともに、委託者と利用者双方へのサービス、満足度の向上と、そのための透明性の確保へ向けたシステム整備を掲げた。

 ふたつめでは、80周年を期に、「委託者共通の目的にかなう事業」という新たなエンジンを加え、JASRACの究極の目的である文化芸術の普及と発展のために、新たな事業を展開すること宣言。まだ具体的な内容は決まっていないが、そのひとつには、音楽著作権保護への理解を広く求めていく活動や、アジアの団体への集中管理制度の発展のための支援などが挙げられている。

 浅石氏は「新たに事業展開を広げても、『著作権は人権のひとつ』と捉え、著作者の権利を守っていくことは、JASRACの変わることのない理念。80周年は、ひとつの通過点に過ぎません。この先の10年、50年、100年後の未来へ向かって、そして世界へ向けて、音楽をつないでいくために、80周年を機に、変革の宣言を大切に守っていきます」と宣言した。

 その後、各表彰では、『第6回JASRAC音楽文化賞』を受賞したシンガー・ソングライターのしまむらかずお氏、指揮者・リコーダー/コルネット奏者の濱田芳通氏、音楽プロデューサーの平井満氏が登壇。『永年正会員表彰』は、石原音楽出版社、キムラミュージック、芸映音楽出版、フジパシフィックミュージック、ホリプロの5社が受賞し、代表でホリプロ・ファウンダー最高顧問の堀威夫氏が登壇。『長期契約者への感謝状贈呈』では、贈呈対象1401者を代表して、サンローラン(滋賀)の大橋外美氏、スナック トムソーヤ(群馬)の白石仁氏、ゆけむりの宿 美湾荘(石川)の多田計介氏、すぺいん倶楽部(岩手)の西部邦彦氏の4名が登壇し、表彰を受けた。