「焼肉」「〆切」「いわれた通り」…日々感じたことをデザイン性あふれる一言日記で表現した動画がSNSで話題になっている。動画は210万回の再生数を記録し、「この発想はなかった」「本にしてほしいレベルで好き」と反響を集めている。投稿したのは、芸術系の大学で染織について学んでいるという大学生のN1さん(@kwrn00h3)。日記をはじめたきっかけや、完成するまでのプロセスについて話を聞いた。

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■「デザインをじっくりみたい」と反響続々、その日に感じたことを一言日記に

——タイポグラフィ日記をはじめようと思ったきっかけについてお聞かせください。

【N1さん】元々タイポグラフィ・ハンドレタリングに興味はあったのですが、日記を始めたのは、あるノートに出合ったのがきっかけです。ロイヒトトゥルムというブランドのノートなんですが、「罫線じゃなくて方眼のノートでこんなにかわいいのがあるのか!」と発見した時は嬉しかったのを覚えています。カタチから入るタイプなので、オシャレなノートでタイポグラフィ日記つけたい!と思い、ペンとともに購入し、その日のうちに日記をスタートさせました。そこから無理せず続けています。

ーー日記のページをパラパラめくる動画投稿が話題に。「このまま本にしてほしいレベルでも好き」「プロセス教えてほしい」「楽しく続けてくださいね」などのコメントも。様々な反響がありましたが、あらためていかがですか?

【N1さん】正直、ここまで評価されるとは微塵も思っていなかったので驚いているというのが1番です。でもせっかく丁寧に描いて50日も続いたんだし、形に残したいなーとは元々考えていたので「本にしてほしい」というコメントが1番ウキウキしました。

ーータイポグラフィなど、デザインの知識はどのように勉強されていったんですか?

【N1さん】ここまで反響があるとは思ってなかった理由の1つに、一切勉強してないからというのもあります。SNS上でタイポグラフィを日々投稿してる人を見たりいいねを飛ばしたりはしていました。

■魅力は「同じ言葉でもデザインするだけで、伝えられる情報が増えること」

 N1さんの日記を見ていて共感するのは、その日にどんなことがあったのか、どんな思いで過ごしてきたのか、それが言葉選びや文字組みの工夫によってしっかり表現されていることだ。今日はちょっといいことがあったのか、逆に上手く行かなかない日だったのか、読み手が想像して楽しむことができる。

ーー日記を仕上げるうえで、どのくらいの時間をかけていますか?またどのようなプロセスを経て完成させるのでしょうか?

【N1さん】早いもので30分長くて1時間半くらいでしょうか。バイト前にカフェで急いで描いたりyoutubeみながらダラダラ描いたり色々なのであくまで目安です。プロセスはシャーペンで下書き、ペンで清書。これしかありません。「今日は日記に書けることがあったな」と気が向いたら描くようにしています。無理をしたら続かないので。その日のなかで印象的だったキーワードを決めて、そのワードに合う字体を考えたり、考えずに直感で描いたり…比較的ゆるく、適当です。

ーータイポグラフィをやっていておもしろいと感じる部分は?
【N1さん】タイポグラフィっていわゆる字を用いたデザインだと思っているんですけど、ただ文字を書くより意味やニュアンスがより詳しく深くなっていくところが面白いなと思っています。 最近寒くなってきていますが、その「寒い」を表すにも文字のデザインによっては風がしみるのか、震えるくらい寒いのか...同じ言葉でもデザインするだけでもっと伝えられることが増えますよね。そこが魅力的です。

ーー普段はどのようなことをされているのですか?

【N1さん】普段は芸術系の大学で染織を専攻しています。その中でも着物を織ったり、タペストリーを織ったりなど織物を勉強しています。

ーー今後はどのような活動をしていきたいですか?

【N1さん】今はイラストを描いたりタイポグラフィをやったり服に関わる仕事をしたり色々なんですけど、どれも取りこぼさずに、ものづくりを続けられたらなぁと思っています。