シンガー・ソングライター椎名林檎が、自身初となるオールタイムベストアルバム『ニュートンの林檎~初めてのベスト盤~』(11月13日発売)に収録される新曲「浪漫と算盤 LDN ver.」(ろまんとそろばん ロンドン バージョン)で、デビュー同期の盟友・宇多田ヒカルと共演したことが明らかになった。両者のデュエットは、宇多田の6thアルバム『Fantome』(2016年9月発売)収録曲「二時間だけのバカンス featuring 椎名林檎」以来3年ぶりとなる。

【動画】椎名林檎×宇多田ヒカルが3年ぶり共演MV解禁

 アルバムの詳細が発表される中で、唯一タイトルを伏せていたディスク1の1曲目に収録される新曲は、1998年に東芝EMI(当時)からデビューした同期で、翌99年10月に行われた新人発表イベントで一夜限定ユニット『東芝EMIガールズ』を組んで飛び入りし、カーペンターズの名曲「I Won’t Last a day without You」とお互いの楽曲を歌いあったことが伝説となっている宇多田とのコラボ曲だった。

 新曲「浪漫と算盤 LDN ver.」は作詞・作曲・編曲とベーシックトラックを椎名が手がけ、管弦打楽器の編曲を村田陽一が担当。生ピアノはヒイズミマサユ機、五弦ベースは鳥越啓介というおなじみのメンバーに加え、アビイ・ロードスタジオにて録音されたロンドンフィルハーモニック・オーケストラの演奏も収められている。

 椎名は今回のコラボ曲について「今回はとにかく、和声から旋律からなにから、いつもみたく扇情的にせぬよう注意深く編みました。ヒカル氏の声の成分がよく馴染む、酸素や水のような曲にしたくて。いつになくまろやかな響きを、味わっていただけますと幸いです」とリスナーに呼びかけ、「言葉についても、本作では少々挑戦しています。或る日ヒカル氏が『それはゆみちん(椎名のこと)ならうまいこと書きそう』などと共通の知人らと話していたらしいテーマが『ロマンとソロバン』でした。半年ほどまえ小耳に挟んで以来『受けて立とうぞ』と力み続けた結果、仕上がったのがこの作品です」と楽曲制作の経緯も明かした。

 宇多田は「林檎ちゃんとのデュエットは3回目になりますが、過去のカーペンターズのカバー、私の楽曲に客演していただいたケース、を経て、今回は椎名林檎ワールドどっぷりの新曲とMVに参加できてとても嬉しいです。長丁場のMV撮影の待ち時間も、こんなに楽しく笑って過ごしていいのかというくらい楽しく過ごせて、全てが贅沢な時間でした。これからが楽しみです」とのコメントを寄せた。

 同曲のミュージックビデオは当初、アルバム発売日公開を予定していたが、急きょYouTubeで公開をスタート。前回の共演作「二時間だけのバカンスfeaturing 椎名林檎」に続き、メガホンを取った児玉裕一監督は「神々の戯れをどうぞご覧ください」と期待感をあおっている。2日からは主要サイトで音源の配信もスタートする。

■椎名林檎コメント全文

「浪漫と算盤」制作に当たって

 たいへん面白いプログラムでした。ご参加くださった宇多田ヒカル氏はじめ、村田陽一せんせい、演奏家のみなさんへ、改めてお礼申し上げたいです。ありがとうございました。

 新たな作品に着手する際、わたしはいつも、なにかしら初めての試みをするようにしております。今回はとにかく、和声から旋律からなにから、いつもみたく扇情的にせぬよう注意深く編みました。ヒカル氏の声の成分がよく馴染む、酸素や水のような曲にしたくて。いつになくまろやかな響きを、味わっていただけますと幸いです。
 言葉についても、本作では少々挑戦しています。或る日ヒカル氏が「それはゆみちん(椎名のこと)ならうまいこと書きそう」などと共通の知人らと話していたらしいテーマが「ロマンとソロバン」でした。半年ほどまえ小耳に挟んで以来「受けて立とうぞ」と力み続けた結果、仕上がったのがこの作品です。唄うのにやや照れました。

 なお、二十年間、頑なに「国産採れたて」に拘って参りましたものの、これからさきはもっとのびのび自由奔放に書きたいです。どうぞ今後なお一層、よろしくお願い致します。

(などなど現場から愛を込めて…「初めまして」「改めまして」のベスト盤もご用意しました。)

■宇多田ヒカルコメント全文

林檎ちゃんとのデュエットは3回目になりますが、過去のカーペンターズのカバー、私の楽曲に客演していただいたケース、を経て、今回は椎名林檎ワールドどっぷりの新曲とMVに参加できてとても嬉しいです。長丁場のMV撮影の待ち時間も、こんなに楽しく笑って過ごしていいのかというくらい楽しく過ごせて、全てが贅沢な時間でした。これからが楽しみです。