『おジャ魔女どれみ』20周年記念作品として、製作中の映画『魔女見習いをさがして』の公開日が来年5月15日に決定。東京・六本木ヒルズアリーナで29日、開催された『第32回東京国際映画祭』のスペシャルトークイベントで発表された。長らくベールに包まれていた本作のストーリー、キャラクターデザイン・総作画監督の馬越嘉彦氏によるキャラクタービジュアル、本編コンテの一部も初公開された。

【写真】懐かしい…可愛いおジャ魔女どれみのキャラクター

 『おジャ魔女どれみ』は、1999年から2002年まで4年間にわたりテレビ朝日系で全4シリーズが放送されたオリジナルテレビアニメ。3歳~8歳くらいまでの女児の9割が「おジャ魔女どれみ」シリーズを観ていたといわれるほど人気を博した。放送終了後もOVAやライトノベルが製作されたほか、近年も期間限定のコラボカフェの実施や、アパレルとのコラボグッズ、コスメ、LINEスタンプの販売などで、愛され続けている。

 『魔女見習いをさがして』の最新情報が発表されるという触れ込みで、屋外で無料開催されたこの日のトークイベントには、小雨が降る肌寒い天気だったにも関わらず、最終的には約250人の観客が集まり、人気の程がうかがわせた。

 関弘美プロデューサーは「この20年間、いろいろなことがありましたけれど、『おジャ魔女どれみ』を昔、観ていた人たちの人生にもいろんなことがあったんじゃないか。大人になったいまだからこそ描ける『どれみ』の世界、新しい世界を掲出できたら」との思いから、20周年記念作品の企画を立て、放送開始当時のスタッフを再招集。

 監督としてオファーを受けた、初代シリーズディレクターの佐藤順一氏は「ほかの作品をやっていても、声優やアニメーターから“『どれみ』観てました”と、よく聞くようになった。シリーズ構成・脚本を担当してきた栗山緑氏と相談しながら、『どれみちゃんたちを観て、“なつかしい”と感じてもらう作品がいいのか、それとも…』、といろんな方向を探って、議論しました」と舞台裏を明かす。

 その結果、主人公は全く違う境遇の中で、人生の問題にぶつかり、絶賛迷い中の20代の女性3人に。子どもの頃に『おジャ魔女どれみ』シリーズを観ていた、という共通点から、その3人が出会うところから物語は始まる。

■時代の変化も反映しつつ、よりリアルな物語に

 新たに作品に携わる鎌谷悠監督が担当した、「『おジャ魔女どれみ』シリーズに出てきたMAHO堂のモデルになった建物があるらしい、ということで訪ねてきた3人が偶然、出会う」シーンの絵コンテも初公開された。「『おジャ魔女どれみ』に出てくるMAHO堂ではなく、MAHO堂を描く上でモデルにした土地がありまして、洋館が立ち並んでいるところなんですが、そこへやってきた女の子たちが、『これがMAHO堂のモデルになった建物じゃない?』などと話ながら出会う」と関プロデューサー。

 『おジャ魔女どれみ』も魔法の要素がありながら、子どもたちの身の回りに起きる事件や家族の問題がメインのストーリーだった。『魔女見習いをさがして』では、この20年間の時代の変化も反映しつつ、ファンタジーよりもリアルの度合いを高めにして、自分や友達、知り合いの姿を重ねて身近に感じられるリアルな物語を展開する。

 「出会ったばかりの3人がいきなり仲良くなるのも嘘っぽい。いろんなところを3人で旅するようになって、仲良くなっていくストーリーにしました」(関プロデューサー)ということから、「ロードムービー的にした」と佐藤監督。鎌倉や、映画『も~っと!おジャ魔女どれみ カエル石のひみつ』(2001年)でどれみたちが訪れた飛騨高山、さらには白川郷、京都・桂川、広島・尾道など、実在する土地も多数登場する。3人が面白おかしく女子旅をする中に、“どれみたち”がどういう形で絡んでくるのか、が見どころになる。

 さらに関プロデューサーから「笑いのシーンは昔の『どれみ』シリーズと全く同じノリ」「『どれみ』シリーズのクラスメートの男の子たちは、随分とダメンズっぷりを発揮していたと思うけど、今回の映画に出てくる男性陣も見た目はイケメンなんですが、残念なイケメンです」といった情報も大放出。

 「『おジャ魔女どれみ』は、強いヒロインに変身をして悪者をやっつけるアクションシーンが一切ない作品でした。『魔女見習いをさがして』にもヒーローやヒロインは相変わらずでてこないんですが、みんなで楽しく笑って生きていけたらいいなと思っているので、昔の視聴者も、観ていなかった人も元気がもらえる作品に仕上がると思う」とアピールしていた。

■新キャラクター

●吉月ミレ(27)
 東京で有名商社に勤めている。帰国子女で、語学力を見込まれ働いていたが、人間関係がうまく行かず悩んでいる。

●長瀬ソラ(22)
 教師を目指す愛知の大学生。教育実習での失敗から、自分が教師に向いていいないのではと迷っている。

●川谷レイカ(20)
 広島のお好み焼き屋でアルバイトをして、進学費用を貯めている。絵の修復士になるのが夢。ダメンズな彼氏に振り回されて困っている。