声優の神谷明(73)が29日、都内で行われた映画『劇場版シティーハンター<新宿プライベート・アイズ>』のビデオマスター版上映会の舞台あいさつに参加した。

【写真】「シティーハンター」舞台あいさつの様子

 2月に公開された同作は半年以上が経過しても人気は衰えず、この日も約500人が収容できる客席は満席で、神谷は「また、改めて皆様とお会いできることを本当にうれしく思います。それも、新宿で」と感慨深げ。昨年のテレビアニメ放送開始30周年を機に、今回の長編アニメーション企画が始動。冴羽リョウを演じた1年を振り返ると「2年前の今ごろに初めてお話をいただいた。それを考えると、この2年間はあっという間だった」としみじみと語った。

 あす30日に発売される限定生産版がプレスされている静岡の工場も訪れた神谷。最終工程のパッケージ作業を1つだけ手伝ったことを明かし「わずか1組だけですけど、パッケージを作りました。果たして、どなたの手に届くのでしょうか」とにやり。「何の証拠もない」と言い切り「『私だ!』と思っていただければ、そうなります」と呼びかけると会場には笑いが起きていた。

 2月から断続的に舞台あいさつも行っており、20日には実写版のイベントにも参加。「こんなに1本の作品で、ずっとお仕事をさせていただいたことは50年、仕事をやってまいりましたけど初めて。そういった作品に出会えた幸せを感じている」と噛み締めるように語った。「この1年はシティーハンター尽くめ。皆様に支えられました」とファンに感謝すると「ハードルを上げてしまったけど、欲を言えばパート2を作ってほしいなぁ。これは私の大きな妄想でございます」と呼びかけると大歓声を浴びていた。

 イベントには軍事ディレクションを務めた金子賢一氏も登場。リョウの愛銃コルト・パイソン357の扱いのこだわったポイントについて、リロードを挙げた。アニメ版では片手で返してシリンダーを戻すスナップリロードをしているが、劇場版では両手を使ったスタンダードなリロードに変更。これについて金子氏は「スナップリロードはフレームが傷んでしまう。リョウは射撃の精度にこだわる男。80年代に鉄砲は『魔法の杖』と同じような扱いでしたけど今はインターネットもあるので、ある程度、正確にしてあげたかった」と説明した。

 「イメージに残っている方も多い。メリット・デメリットを考えましたけど、最終的にはリョウのパイソンに対する愛情を出してあげたかった」と金子氏は力説。こだま兼嗣総監督は「今まで作ったときは考えてなかった(笑)。雑誌で得る知識しかなかったので細かいところまでわからなかった。30数年ぶりに正しい銃の扱いを学びました(笑)」と正直にぶっちゃけ。それでも、そのシーンが話題となったことなども含めて「みんな、うまくいってしまった。全てがうまくいったのは『シティーハンター』らしい」と笑っていた。

 原作は、北条司氏が1985年『週刊少年ジャンプ』で連載を開始した同名漫画。新宿を舞台にさまざまな依頼を受け、法で裁けぬ悪と闘う「シティーハンター」こと主人公・冴羽リョウ(CV:神谷明)と、相棒の槇村香(CV:伊倉一恵)の活躍を時にハードボイルドに、時にコメディーチックに描いて人気に。87年からテレビアニメが放送され、シリーズ140話、スペシャル3作に加え、劇場版3作が公開された。ビデオマスター版は映画版から比べ、大小合わせて約50ヶ所の修正が入った。

 舞台あいさつには脚本の加藤陽一氏、小形尚弘プロデューサーも参加した。