俳優の石坂浩二(78)が28日、都内で取材に応じ、すい臓がんのため今月24日に88歳で亡くなった女優・八千草薫さんとの思い出を語った。石坂さんにとって八千草さんは「大学生の頃からの憧れの人。寅さん的に言えば、我々にとってのマドンナ。時代が変わる中で先達として導いてくださった方」と、偲んだ。その「上品な笑顔」が印象に残っているといい、「お礼の言葉しかないですが、もう少しご一緒したかった」などと、話しながら涙をこらえ鼻をすすった。

【写真】闘病中も追加撮影に参加していた八千草薫さん 石坂浩二との共演シーン

 八千草さんは、石坂が主演する『やすらぎの郷』(2017年、テレビ朝日)に九条摂子でレギュラー出演。その続編となる『やすらぎの刻~道』(月~金 後0:30~0:50)で「道」パートのヒロイン・しのの晩年を演じる予定だったが、18年1月にすい臓がんの治療で手術を受け、治療のため降板。今年に入って肝臓にもがんが見つかるなど闘病中だった。

 降板決定後、『やすらぎ』シリーズの脚本家・倉本聰氏が摂子のシーンを書き足し、八千草さんは追加撮影にも参加。テレビ朝日によると、その撮影は2月中に終えており、石坂が八千草さんと会ったのはその時が最後となってしまったという。

 八千草さんのお見舞いに行った『やすらぎ』のプロデューサーから元気な様子を伝え聞いていたという石坂は、きょう28日午後3時すぎに訃報を聞いて驚いたという。「『やすらぎ』の撮影は終わっていたので、現場で会えるとは思っていなかったが、ほかの別の場でお会いできると思っていた」と、話していた。