NHKで放送中の連続テレビ小説『スカーレット』(月~土 前8:00 総合ほか)。大阪でヒロイン・川原喜美子(戸田恵梨香)が住み込みで働く「荒木荘」の元女中・大久保のぶ子を演じる三林京子(68)。第22回(24日放送)では、“大久保さん”から落ち着けられていたストッキングの修繕が実は、給料の安い喜美子のための内職だったと判明。家の中の現金すべて盗まれた川原家の窮地も救った。

【写真】常治を見送る大久保さん

 大久保さんもまた、若い頃から、荒木さだ(羽野晶紀)の実家(現在の荒木荘)で鍛えられた“働く女性”。最初は喜美子のあまりの若さに反対するも、その頑張りを次第に認め、女中としてのノウハウをすべて喜美子に教えようとしてくれている、女中業のスペシャリストだ。

 演じる三林は、1985年度後期放送の『いちばん太鼓』から本作まで、連続テレビ小説の出演歴8回(役名がついた出演者では最多タイ)のキャリアを誇るが、「前作の『カーネーション』(2012年後期)ではワンシーンの出演で、そこから8年が経ち、『もう出演はないのかしら』と思っていたところだった」という。

 今年5月の出演者発表会では、「3時代(昭和・平成・令和)、8本もの連続テレビ小説に出していただける感謝の気持ちを込めて! しっかりと喜美子ちゃんを仕込みたいと思います」と意気込んでいた三林。

 役作りでは「私の父は、文楽の人形遣いをしていたので、私が幼い頃はよく父の後援会長さんのお宅へ遊びに行っていたんです。そのお宅には家のことをすべて仕切る女中さんがいて、その家の奥さんをはじめ全員に頼りにされていました。料理も上手だし、礼儀作法にも厳しい。女中のかがみのような方でした。この役をいただいたときに、まっさきにその方を思い出しましたね。昭和の時代の女中さんをまぢかで見ることができたのは幸せでした。大久保もとても喜美子に厳しいですが、本当はいい人。でもいい人にみえたら面白くないので、視聴者の皆さんに憎まれたらしめたもの、と思い、ニコりとも笑わず演じました」と振り返っている。

 実は、出演依頼を受けた時の話の続きで、「髪の毛を短くしてメッシュでも入れようかと、美容院に予約を入れていたんです(笑)。出演の話をいただくのがもう少し遅かったら手遅れだったので、危機一髪でした! 厳しいおばあさん役を演じるのに、キンキラキンの髪の毛になっていたかもしれませんね(笑)」と、明かしていた。

 何か面白いことを言わずにいられないのは、大阪出身だからか、“噺家(桂すずめ)”でもあるからなのか。“大久保さん”の厳しいながらもそこはかとなく漂う茶目っ気に、三林の素顔が見え隠れする。ちなみに、喜美子の父・常治役の北村一輝とは誕生日が同じで、「7月17日ですが、北村さんが『かに座は良い人が多いんですよ』って(笑)」と、世間話していたそうだ。

 今後の見どころについては、「実力のある女優の戸田恵梨香さんが、喜美子の人生の15歳から50歳ぐらいまでを演じるのが見どころですよ。女の生きざまを見せてくれるんじゃないかなと思います。また滋賀県の自然の美しさなどが、このドラマで注目されるといいですね」と期待を寄せていた。