今年1年間に生まれた「ことば」の中から、世相を反映し、話題に上がった新語流行語を選ぶ年末恒例の『ユーキャン新語・流行語大賞』。今年は30年と113日続いた「平成」から新元号「令和」へと変わる改元も話題をさらった年であった。そこでORICON NEWSでは一足早く、2019年流行語大賞予想のアンケート調査を実施。首位は、ニュースやワイドショーでも連日取り上げられ、注目を集めた【あおり運転】となった。

【「流行語」予想TOP10】SNSで拡散されたあのツイートもランクイン、“平成最後&令和初”の日々を彩った言葉たち

■社会問題として全世代が注目「世間に注意喚起を促すためにも」

 今年の初めから多発している【あおり運転】が1位に。中でも今年8月に茨城県守谷市の常磐自動車道で起きた『あおり運転殴打事件』は、そのインパクトある映像とともに世間で大きな関心事となった。自動車に乗ったり、運転を行なう人なら誰もが直面する“今そこにある危機”であり、ドライブレコーダーやSNSの普及も話題の広まりに拍車をかけている。

 アンケートでは、「テレビやネットでとりあげられる頻度が高いし、ガラケー女が有名にもなった。死亡事故も起こしているし、社会の関心も高いから」(山口県/40代・女性)、「社会現象となっており、ノミネートされることによる意義が高いと感じられるから」(北海道/50代・男性)と特に40代と50代から票があつまり、総合で1位に。

 あおり運転が増加した背景として、 岡山トヨペットのサイト「STOP ROAD RAGE」では、「車の価値=自分の価値と思う」、「運転すると気が大きくなる」などを指摘。被害を回避するためには、割り込まない、緊急時以外クラクションを鳴らさないなどのほか、アンガー・マネジメントの重要性なども訴えている。警察庁公式サイトでは「警察ではあおり運転等に対してあらゆる法令を駆使して、厳正な捜査を徹底するとともに、積極的な交通指導取締りを推進しています」と記載している。

 現在進行形の社会問題だけに「嫌な言葉だが、この言葉のおかげでしっかりと悪事だということが定まった感がある」(埼玉県/50代・女性)、「取締りが厳しくなって良かった」(静岡県/30代・女性)と問題提起になったという声もあった。

■元号が変わるこの時だけ、平成~令和にまつわる「新語流行語」

 改元という数十年に一度の歴史的な変化に日本が沸き、関連ワードの数々がランクイン。全世代でTOP3入りをしたのが2位の【新元号令和】。4月1日11時41分に発表され、新宿アルタの大型モニター前には後世に残るほど多くの人だかりができた。NHKの会見の生中継の最高視聴率は27.1%、会見を含む特別番組の平均視聴率は、19.3%を記録(関東地区/ビデオリサーチ調べ)。

 発表を行なった菅義偉官房長官は【令和おじさん】と呼ばれ8位に。新元号の墨書を掲げる菅長官の写真をテレビ画面越しに撮影した人もSNSに散見された。画面左上の手話通訳のワイプが墨書にかぶって読めなかったことも話題に。

 令和施行となった5月1日までに使われた【平成最後の〇〇】は4位にランクイン。中でもインターネットや小売業界を中心に「平成最後の夏」をキャッチコピーとし、商品や広告を売り出したり、SNS上でネタ合戦が行なわれた。

 改元の盛り上がりは、エンタテインメントシーンにも波及。エアバンド・ゴールデンボンバーは4月1日の発表当日に新曲「令和」のミュージックビデオをYouTubeに公開。また、北島三郎「令和音頭」、ももいろクローバーZ「ももクロの令和ニッポン万歳!」、氷川きよし「きよしの令和音頭」と、音楽界では令和を冠した楽曲が次々に発表された。ドラマ・特撮界でも『都立水商! ~令和~』(TBS系)がタイトルに入れ、『仮面ライダーゼロワン』(テレビ朝日系)も「令和」を意識して名付けられている。

 初めての改元を体験した平成世代は「元号が変わるのを初めてみたから」(兵庫県/10代・女性)と感激。202年ぶりとなる譲位に伴う改元だけに、昭和世代も「日本の生活において1番身近で関係性が高いから」(京都府/50代・男性)とコメント。万葉集からの出典であり、日本の独自性が表れた元号に「綺麗な好きな響きの元号で良かった」(大阪府/40代・男性)、「元号がかわり希望を持たせる言葉だから」(福岡県/40代・男性)と期待や願いを込める言葉も多く寄せられた。

■空前絶後の「タピオカ」ブーム “タピ用語”が全世代で認知

 1990年代に一度ブームになったタピオカドリンクが、2018年から再ブームになり今年最高潮の盛り上がりを見せた。都内を中心に専門店が続々と上陸、長蛇の列を作り、激戦区である渋谷には70以上の店舗がひしめいている。そんな全国的一大ムーブメントから生まれた【タピ活】=(タピオカドリンクを飲む活動)、【タピる】=(タピオカドリンクを飲む)が3位にランクイン。

 世代別・10代、20代では1位を記録し、「今年と言ったらタピオカ以外ない(笑)」(宮城県/20代・女性)、「どこに行ってもタピオカ屋さんがあるし、自分自身もタピオカを毎週の楽しみにしているから」(愛知県/20代・女性)とのコメントが。女性人気だけではなく、男性有名人でも星野源、チュートリアル・徳井義実らがタピオカ好きを公言。「年間通して聞くことが多かった」(広島県/30代・男性)、「娘が良く言ってるから」(福井県/40代・男性)と、ブームを遠巻きに見つつも、世の男性たちもここまで話題に上ると見過ごせない、という様子のようだった。

 そのブームから、8月には東京・原宿に「東京タピオカランド」が期間限定オープンしたり、コーヒーチェーン店やファストフード店等でタピオカメニューが次々と登場。なんと立ち食いそば屋「名代 富士そば」でも『いくら風タピオカ漬け丼』なる衝撃メニューも発売し、ネットで話題を集めた。一方で、流行りすぎにより、SNSにアップする写真を撮影した後、飲みかけのプラスチックカップを放置するゴミがピックアップされることも多く、ブームの裏で起こる問題にまで発展した。

 1位となってしまった「あおり運転」を始め、ここ近年の流れでもある、SNSから拡散され、インパクトが高く汎用性を兼ね備えたワードが並んだ結果に。調査後には、日本ラグビー旋風も巻き起こっており、「ラグビー語録」にも関心が高まっている。TOP10にランクインしていない言葉から、“滑り込み”で新たなワードが生まれる可能性も大いにある。本発表を楽しみにしつつ、来年は明るいニュースや話題で、埋め尽くされるのを願うばかりだ。

【調査概要】
調査時期:2019年9月17日(火)~10月3日(木)
調査対象:計1000名(自社アンケート・パネル【オリコン・モニターリサーチ】会員10代、20代、30代、40代、50代の男女)
調査地域:全国
調査方法:インターネット調査
調査機関:オリコン・モニターリサーチ