今年デビュー50周年を迎えたミュージシャンの細野晴臣(72)が3日、東京・六本木ヒルズ展望台 東京シティビュー・スカイギャラリーであすから開催される『細野晴臣デビュー50周年記念展「細野観光 1969 - 2019」』オープニングセレモニーに登場した。

【写真】マニア垂涎『細野晴臣デビュー50周年記念展』展示物

 本展は、『細野晴臣デビュー50周年企画 <細野さんに会いに行く>』プロジェクトの一環で開催。細野のロック、テクノ、ワールドミュージックなど多岐にわたる音楽家としての一面だけでなく、映画やアート、漫画など、多様な関心事を貴重な展示品を通して「観光」するように巡ることができる。

 この日は内覧会を前にセレモニーであいさつに立った細野。使用楽器から創作ノート、細かな私物まで細野晴臣の“森羅万象”が一堂に会する展示内容に「圧倒されています。自分の中身が全部さらけ出されて。美術館のスタッフの方の働きぶりが素晴らしかったです」と驚きと感謝を口にした。特に創作の過程を垣間見ることができるノートについては、何度も「恥ずかしいです」と漏らしたが、「見るのに時間かかると思うんですけど、たくさん書き込んであるんです。多分マニアの方は全部読むんでしょうね(笑)」と語り、ファンにとっては貴重な展示となりそうだ。

 一方、自身の口から見どころを語ってほしいと求められると「自分から薦めるところは何もないです(笑)。勘弁してほしいという気持ちが強いです。何が50周年だっていうね。この後ブラブラ見ますけど、自分の反省材料にしたいと思います」とやっぱり恥ずかしそう。「一人の人間の50年、70年間ていうのを見られるというのは一つ面白いかもしれないですよね。生きる標本というか、老人の標本ですよね(笑)」と控えめにPRしていた。

 ただ、この先の音楽活動については「僕の人生は音楽に尽きますから。これからもあと10年くらいはできますね。今72なので10年後は82歳ですか。人生の晩年をどう生きるかっていう見本、標本になれば」と、淡々としながらも揺るぎない意欲を口にした。

 最後に、特に展示を見に来てもらいたい人を挙げてもらうと「母が今、元気なんですけど歩けなくて、ここまで来られないんですよね。なので、どうやって(展示内容を)知らせたらいいかなと。父はもういないんですけど、母には見てもらいたいなと思いますね」と、少し過去を懐かしむように語っていた。

 細野は1969年「エイプリル・フール」でデビュー。1970年「はっぴいえんど」結成。73年ソロ活動を開始、同時に「ティン・パン・アレー」としても活動。78年「イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)」を結成、歌謡界での楽曲提供を手掛けプロデューサー、レーベル主宰者としても活動。YMO散開後は、ワールドミュージック、アンビエント・ミュージックを探求、作曲・プロデュースなど多岐にわたり活動してきた。