女優の戸田恵梨香がヒロインを演じる、NHKで101作目となる連続テレビ小説『スカーレット』(30日スタート、月~土 前8:00 総合ほか)。戦後まもなく、大阪から滋賀・信楽にやってきた、絵が得意な女の子、川原喜美子が、家族を支えるためによく働き、さまざまな経験をしながら、女性陶芸家として力強く生きていく姿を描く。戸田は第2週の後半から登場。15歳の主人公・川原喜美子を演じて「体力使った、息切れした」と、笑い話にしているが、その裏では聡明な戸田らしい役作りが行われていた。

【写真】101作目のヒロインは陶芸家を目指す

 連続テレビ小説では、ヒロインを通してさまざまな職業が描かれてきたが、『スカーレット』のヒロインが選ぶ道は陶芸家。「女性の陶芸家は少ないと聞いて、なんでなんだろうと思っていたが、今回、撮影に入る約3ヶ月前から稽古をはじめて、陶芸は男の仕事なんだ、と実感した」と、弾かれたかのような衝撃を受けたという。

 「陶芸指導の先生が普段使っている粘土を、私は練ることもできなかったんです。力が足りなくて。体重をかけても練り切れない。その時、これは甘くない世界だな、と思いました。喜美子が陶芸家としてやっていこうと決めた勇気、決断力に驚きました」と明かす。

 陶芸のシーンは戸田が吹き替えなしで演じる。「女性陶芸家が少ないので、私と似たような手の方がいないから、『ご自身で作陶をしていただけませんか』と言われました」と話した戸田。「もちろん最初から、自分でやるつもりではいましたが、いざという時はフォローしてくれるんだろうな、と淡い期待を抱いていたら、そういうのも全然なくて(笑)。でも、陶芸に関してはずっと稽古をしてきたので、視聴者の皆さんに見ていただけるくらいには、様になってきているかな」と、自信を深めている。

 その陶芸シーンの前に立ちはだかったのが、“15歳の喜美子”だ。「15歳らしい体の丸みがほしくて、撮影に向けて、お米を1合半食べるなど、炭水化物をより多く摂るようにしていました。お腹がムカムカするくらい食べて、運動しました」。

 戸田のスリムな体型をうらやましいと思う人もいると思うが、そもそも「太りにくい体質」ということで、「自分の体質を調べて、自分に合った方法で食生活を変えました。週2でジムに通って、週2で陶芸の稽古を続けて撮影に入りました。もう少し、喜美子の年齢が上がってきたら、タンパク質の摂取を増やして、陶芸家らしい筋肉質な体にしていけたら」と、合理的に、何より健康的に体作りに取り組んでいるようだ。

 その甲斐もあってか、「4月に撮影がはじまって、5ヶ月。ちょうど半分くらいですが、体力的にはいまのところ問題なく、風邪引くこともなく元気にやっています。日々、食事に気をつけてしっかり食べるようにしています」。

 精神面も充実しているようだ。「喜美子に出会いと別れがあるように、撮影の中でも出会いと別れがあって、共演者、スタッフ、たくさんの人たち皆さんから元気をもらうんです。それが、支えになってくれています。せりふの膨大さに追い詰められる瞬間もあるんですが、共演者やスタッフの顔を思い出すと頑張れる自分がいて、人の力ってすごいな、と日々感じながら楽しくやっています。あと半年現場はありますけど、力強く、元気に頑張っていきたい」と、頼もしいかぎり。

 『スカーレット』のヒロイン・喜美子は、前作『なつぞら』のヒロイン・なつと同様に、戦後の日本の変化を背景に成長していく。「近年の朝ドラはさわやかなイメージの作品が多いと思いますが、『スカーレット』は泥臭い。子どもの頃の喜美子が言うんです。『女にも、意地と誇りはあるんじゃあ!』と。そのせりふが大好きで、その言葉を屈託なく言える強さ、無敵さが喜美子の魅力。その心を忘れずに20代、30代、40代…の喜美子を演じていきたいと思います。皆さんが応援したくなるような存在になれたらいいな」。

■放送予定
9月30日(月)~2020年3月28日(土)、全150回
総合テレビ:月~土 前8:00/後0:45(再)
BSプレミアム:月~土 前7:30/後11:30(再)、土 9:30~11:00(1週分)