Amazon Prime Videoで配信されるリアル婚活サバイバル番組『バチェラー・ジャパン』。成功を収めた1人の独身男性=バチェラーのたった1人のパートナーの座を勝ち取るために、性格もバックグラウンドも異なる20名の女性たちが競い合うという内容はシーズンを重ねるごとに話題を呼び、13日よりシーズン3が配信されている。このほどORICON NEWSでは2017年のシーズン1より、司会進行を務める坂東工にインタビューを実施。規格外のスケールで撮影される同番組に唯一、全シリーズ出演し続けてきた彼だからこそ知る裏側について語ってくれた。

【写真】女性参加者が涙 頭“ポンポン”で慰める友永さん

■“坂東さん”って何者!? 多芸多才な帰国子女、実は『バチェラー』シリーズオーデション経験者

 司会進行として主に女性たちがバチェラーと話す時間やデートを取り仕切る役目を担い、“坂東さん”として親しまれる彼はそもそも何者なのか――。現在42歳の彼は日本大学芸術学部演出コースを卒業後、渡米。その後クリント・イーストウッド監督作品『硫黄島からの手紙』でハリウッドデビューを果たし、俳優はもちろん、キュレーター、衣装デザイナーなど多岐に渡る活躍をみせてきた。

 「長いことニューヨークにいたのですが、帰国後すぐ、10年ほどの付き合いになるキャスティングディレクターとお会いして『オーデションを受けてくれ』と言われました。でもまさか自分が司会になるとは。芸人さんだとバラエティーっぽくなるし、アナウンサーさんだとカチッとしすぎる。必要なのは売れてない俳優だ、ということなんでしょうか(笑)」。

 こう自虐を交えながら気さくな雰囲気を漂わせるが、本編ではムダな会話やジョークなどは一切なし。いつも中立な立場に立って最低限のアナウンスのみに徹しながらスマートに番組を進行する。「僕が意識したのはモーガン・フリーマン。好々爺のような、レストランのメニューを読んでもいいせりふに聞こえるように」と海外版を研究しながら自身のポジションのイメージを作り上げた。

■台本ナシの進行でハプニングも発生「僕のさじ加減で任せていただいています」

 毎回衝撃的な展開やむきだしの人間ドラマが繰り広げられるだけに、やはり、視聴者としては撮影の裏側が気になるところ。女性たちはスマホを取り上げられ、脱落するまで共同生活を送る。「メイキング作ったらめちゃくちゃおもしろいと思う。カメラを回している時間を全部見ようと思ったら6年位かかるらしいです。編集をしているけどそれでも捉えきれていないところはたくさんある」。
 
 進行を担う上で気をつけていることは「感情移入をしない。あくまでもニュートラルに。バチェラーの選択をサポートする人なので彼の選択を100%支持するということです。まさに“バトラー”(執事)ですよね(笑)」とあえて存在感は出さない。なかでも毎回最後に行われるバチェラーが次回に残る女性を選び、名前を読み上げ1本のバラを渡す『ローズセレモニー』でも感情を出すようなリアクションはなく、静かに見守っている。

 「バチェラーとは裏でも話しますよ。撮影は緊張する。ローズセレモニーは張り詰めた雰囲気なので一瞬だけでもリリースさせてあげたいのですっごく馬鹿な話をしています(笑)。『四十肩になっちゃってさ』とか」とカメラの外では明るく気を配る一方で「女性とは一切、話しません。僕が彼女たちに会うのはカメラの前だけです」。

 また、台本がないゆえに苦労することも。「彼らの物語なので僕はルールブックのような形でいいますけど、彼らが望めば、時間を延長したりとか、いくらでもやります。でも、そろそろ言うこと聞いてください、みたいな時もあります(笑)。裏に帰ってスタッフに平謝りです。『すいません』って。僕のさじ加減で任せていただいています」と女性たちからバチェラーと自由にトークすることができるカクテルパーティー時間延長のお願いを受けて承諾することもあった。

■バチェラーに選ばれる=残る女性の共通項とは?

 これまでのシーズンを振り返り「シーズン1はスタッフも僕も前例のないことをやっているのでハプニングがいっぱい起こりました。解決の仕方のマニュアルがないなかでやっているので…なかなかシビレました。2回目のローズセレモニーでは木村ゆかりさんが辞退されたり…あの時は、これはバチェラーが選ぶ番組だけど彼女たちにも選択肢があるよねっていうことを改めて思い、『バチェラー、頑張ってね』と思いました(笑)」。

 「シーズン3の女性はさらに学習してきます。女性の計算高さとかもあったんじゃないでしょうか。『こうしたほうがベターじゃないか』と。でも、作戦なんて通用しなくなってきますから(笑)。回が進めば、引き出しもなくなってくる。だから、早いうちに人間らしさを感じさせる、女性を感じさせることがバチェラー必須項目ではないでしょうか」と、“残る女性”の共通点を力説。

 女性たちとの接触は最低限にとどめてはいるものの、「みんなキャラクターを作ってきている子もいるのですが旅をしていくとどんどん殻がむけてくる。その瞬間『この子ってこうなんだ…』と感情移入してはいけないのについ、自分という人間がでてしまう時もあります(笑)」と思わず立場を忘れてしまうことも…。

 シーズン3の三代目バチェラー・友永真也氏は、歴代イチの結婚願望の持ち主。「どんな選択でもする、僕が選ぶという男っぽいところがある。でも、そんな彼でも選択ができない時があるんですね…。その時は『ヨシヨシ、後悔しちゃだめだ、進みなさい』と(笑)それくらい回が進むとシビアな選択に彼が追い詰められていく。それほどに今回参加してくださった彼女たちは本当にすばらしい。誰が選ばれるかは最後までわからないですよ」。より本気度の高まった、白熱の婚活バトルの行方に注目だ。


■坂東工(ばんどう・たくみ)
1977年、東京都出身。日本大学芸術部卒業後、渡米。
「ディパーテッド」「硫黄島からの手紙」などハリウッド映画に出演。
帰国後は俳優業の傍らアート活動も開始し、映画やドラマの衣装製作も手掛ける。
現在はバチェラー・ジャパンの司会を務め、そして自身も表現者として作品を制作中。2019年、アーティストたちが世界に向けて作品を発表するオンライン美術館「iiwii(イーウィー)」(iiwii.art)を立ち上げ、初の展示会をニューヨークで開催。2019年9月20日~22日、御茶の水美術専門学校にて展示会を開催予定。