人気グループ・関ジャニ∞の錦戸亮が5日、9月末をもってジャニーズ事務所を退所、グループからの脱退を発表した。ファンクラブサイトに公式発表の文章が掲載された1時間後、メンバーの横山裕、村上信五、丸山隆平、安田章大、大倉忠義が動画コメントを公開。4月から報じられた錦戸の脱退報道に沈黙していたことを改めて謝罪し、11月からは5人体制で47都道府県ツアーの開催を告知した。努めて明るく振る舞う関ジャニ∞が表したのは、どこまでも“ファンファースト”の信念だった。

【写真】関ジャニ∞がお人形に?『GR8EST BOY』たち

 繰り返される脱退報道のなかには、グループの休止や解散を疑うものもあったが、メンバーはこれまでその話題に触れてこなかった。この発表の2日前に東京ドームで開催されたデビュー15周年を記念した全国5大ドームツアー『十五祭』の千秋楽を終え、故・ジャニー喜多川社長のお別れの会を無事終えたこのタイミングでの発表となった。

 これまでの沈黙について大倉は「いろいろな記事が出たなか、ここまで言えなかったのは心苦しかったんですけど…。15周年ライブを大事に6人で走りきりたいという気持ちが強く、ここまで遅くなってしまいました」と葛藤していたことを告白。それほどに15周年を記念した五大ドームツアー『十五祭』は特別なものだった。

 このコンサートでは15年の歴史を振り返るようなVTRや曲が用意され、まさに“集大成”となった。千秋楽の会場前には、元メンバーの内博貴や渋谷すばるを含めたオリジナルメンバー8人を模したお人形『GR8EST BOY』が並べられ、グッズやステージ装飾にも内や渋谷の分も含めた8色のメンバーカラーで取り入れられるなど、ファンを喜ばせた。裏側の葛藤を本人たちから表に出すことはせず、脱退発表を前に最後に“完全体”をみせるという演出で、アニバーサリー・イヤーを締めくくったのだ。

 グループとしては昨年、渋谷が脱退。一昨年に安田の脳腫瘍の手術と去年に背骨の骨折と、試練が続いた。それでも、昨年と今年には5大ドームツアーを続けて完走。初の海外公演となる台湾でのライブも成功させた。メインボーカルだった渋谷の抜けた穴を感じさせないパフォーマンスを見せ、安田も昨年は踊ることもままならなかったものの、ずっとステージに立ち続けてきた。

 安田は動画内でこう語る。「僕たち5人で関ジャニ∞って言ってますけど、みなさんありきの関ジャニ∞なのかな。一緒にやっていく上で5人が頑張るんじゃなくて、みなさんがいるから成立するんだと思います。いろんなことを感じると思うんですけど、感じている時間は無駄じゃないので、こっからみんなで歩んでいけたらと思っています。つらかろうがしんどかろうが、未来が明るければ、一生懸命歩めればいいじゃないかと思っています」。

 丸山は「こういう空気感や今まで起こったこと、すべて僕たちファンのみんなと一緒に受け止めて進んでいきたい。こういうこと全部含めて関ジャニ∞なので、一緒にこれからもいてくれたらなと思います」とこれからもファンとともに進んでいく姿勢をみせた。

 全員が“満身創痍”になりながら、つい2日前に15周年ツアー千秋楽を迎えたにも関わらず、間髪入れずに11月から12年ぶりとなる47都道府県ツアー実施を動画で発表した5人。しかも安田は10月から主演舞台を控え、村上は2020年東京オリンピック・パラリンピックのフジテレビ系メインキャスターを務めるなど、個人での仕事も多数抱える同グループにとって、ツアーのためにスケジュールを作ることは、たやすいことではない。

 それでももう一度、立ち上がることを決めた。横山は「僕たちも正直、初めてここに立って追いついていない部分もあるんですけど…。ただ僕たちは続けるという道を選んだわけですから、これからはファンのみなさまと一緒に歩んでいきたいと思います」と最年長としての決意がにじんだ。
 
 一方で動画コメントで錦戸について直接、触れることはなく、公式サイトでのコメントに「出会いから含めると約20年。もう好きや嫌いなんて感情を超えたメンバーです」というにとどめた。今後錦戸への想いが改めてメンバーから語られるかはわからないがどんな形であっても、これまで築いてきた絆が続くことを願うばかりだ。

 かつて渋谷が名付けたファンの総称“eighter”。喜びもカナシミもすべて抱きしめながら、eighterと5人はこれからも歩みを進めていく。