昨年「シーブリーズ」のCMで一躍注目を集め、映画『ニセコイ』ヒロイン役や連続テレビ小説『なつぞら』出演など女優としての経験を積み重ねてきた池間夏海。この先も映画『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』(9月6日公開)出演のほか、(NHK BSプレミアム/9月11日22時~)では初主演を務めるなど飛躍の時を迎えている。そんな池間のいまとこれからを聞いた。

【写真】壁ドンされる、腹黒い一面がある女子高生役

■「私はできる」と自信過剰だったときに上京して知った怖さ

 沖縄出身の池間は、2年前に上京した現在高校2年生の17歳。地元沖縄で映画などにも出演していたが、『斉藤さん2』(日本テレビ系/2013年)でテレビドラマに初出演。それをきっかけに女優の道をめざすことを決意し、東京に通いながらレッスンやオーディションを受けていたなか、「シーブリーズ」CMへの出演が決まり、中学卒業と同時に上京。本格的に芸能活動をスタートさせた。

 池間が一躍その名を世間に広く知らしめたのは「シーブリーズ」CM出演。過去には深田恭子や堀北真希、川島海荷、広瀬すずなどその後、飛躍を遂げてきた新鋭女優が数多く出演。新人ながら同イメージキャラクターに抜擢された池間は、テレビCMだけでなく、そのWEBドラマでも注目を集め、そのさわやかさとともに演技も印象づけた。そんな池間は、自身の芝居を数々の現場で学んできた“感覚で演じるタイプ”という。

 池間が昨年の上京とともに撮影に入ったのが、中条あやみとのダブルヒロイン役に抜擢された『ニセコイ』。そこでは、それまでに演じてきたときの楽しさとは異なる壁にもぶつかっていた。

「ただただ楽しく演じさせていただいていて、『私はできる』って自信過剰になっていました。それが上京してから“緊張”を覚えてガラッと変わったんです。大勢のスタッフに囲まれるなか、いままでにないくらい緊張して、冷や汗が出てきたり、食事がとれなくなったりして。お芝居は楽しいんですけど、怖い部分も知りました」

 それは、周囲からどう思われているのかを気にするようになったことであり、考え方が大人になったということ。池間は周囲から「緊張するのはいいこと」とアドバイスを受けたことで、安心することができ、気持ちの切り替えができていったという。

■ドラマと映画で演じた、それぞれ新しい姿を見せる対象的な2役

 初主演作となった『ひなたの佐和ちゃん、波に乗る!』は、宮崎県・細島を舞台に、サーフィンとの出合いを通して自分の殻を破って成長する女子高生を描く青春ドラマ。池間は、方言、バンド、サーフィンの稽古を経て、1ヶ月半にわたる宮崎での撮影に臨んだ。

「はじめは方言のセリフに感情を乗せるのが難しかったのですが、撮影が進むにつれてアドリブでも宮崎弁が出るようになって、自然に方言で話せるようになりました。自分が細島になじんでいっているのが感じられて、演じているというか、自分が役の是澤佐和になれているような感覚でした。主演ということで気も引き締まり、いろいろ経験させていただき、たくさんのことを学ぶことができた貴重な現場でした」

 一方、『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』は、エリートの集う高校を舞台に、相手を惚れさせ、相手から告白させようと謀略の限りを尽くす生徒たちの攻防を描く学園ラブコメディ。平野紫耀(King & Prince)が主人公の生徒会長役を演じ、池間はその同級生で可愛らしさのなかに黒い一面を持った女子高生役を怪演する。

「頭がよくて、勘も鋭い。私とは真逆のタイプです(笑)。原作マンガやアニメを観て勉強し、私なりにコピーしました。いままで観たことがない池間夏海になっています」

■感覚で演じるだけではない、理詰めの役作りも

 池間が女優として目標にしているのは、「シーブリーズ」CMの先輩でもある広瀬すず。広瀬との初共演となった連続テレビ小説『なつぞら』では、主人公・なつの生き別れになった妹・千遥を引き取った家族の娘役で、千遥が家出をし消息不明になっていることを、なつとその兄に打ち明ける難しいシーンで繊細な演技を披露。高評価を受けるとともに、わずか数シーンの出演でしっかりとインパクトを残した。

「台本をいただいてから役についてひたすら考えました。これは感覚ではなく、その時代の背景、当時の生活や子どもたちの考え方をちゃんと調べないといけないと思って、図書館で資料を探し、つらくて観たくないものもありましたけど、全部ちゃんと観て、時代の移り変わりを勉強しました。それらをしっかり頭に入れて大事に演じたので、それが伝わったことはすごくうれしかったです」

 自身を感覚で演技をするタイプという池間だが、同作では理詰めで役を理解し、そうした準備を下地にした役作りを経て、見事に難役を演じ切った。今後の演技について聞くと「どちらも使いわけたい。でも、そんなに器用なことができるタイプでもないと思います(笑)。いままでも感覚で動いてきたので、そこのベース変わらない。ただ、いろいろな作品を観たり、経験を積んだり、たくさん勉強をしてその感覚を磨いていきたいです」と年齢のわりに落ち着いた口調でしっかりと語る。

「よく余裕があると言われるんですけど、まったくそんなことなくて、すごく緊張していても顔に出ないんです。あと、ふだんの見た目がツンとしているらしいんですけど、それはなにも考えていなくてボーっとしているだけです」

 本格的に女優業をスタートさせてから、早くもテレビドラマ、映画とメジャーシーンへ進出し、タイプの異なる役柄を好演している池間は、これから振れ幅の広い女優へと成長していきそうな輝きを放っている。
「ずっと自分が楽しくてお芝居をやってきましたが、いまは観る人に感動や元気を与えたり、人の心を動かすことができる女優になりたいと思っています」